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高橋 徳 院長の独自取材記事

高橋医院

(高槻市/高槻市駅)

最終更新日:2019/08/28

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阪急京都線高槻市駅より徒歩10分ほどの住宅街の中にある「高橋医院」は、長きにわたって地域医療に貢献し続けている頼れるホームドクターである。「この医院の外観はね、北海道の時計台をイメージしてつくったんですよ」と話してくれたのは院長の高橋徳先生。白い板張りに大きな時計がはめ込まれた外観は、北海道で医師になり、馬そりで往診していた先代院長である父の熱い思いを引き継ぐんだという高橋院長の決意の表れ。子どもから高齢者まで、多くの人々がその思いに共感して集まってくる。「僕はホームドクターだから、体調不良で困っている人はひとまずなんでも診ます。それが僕の役割」と言う高橋院長に、地域医療にかける想いなど詳しく話を聞かせてもらった。
(取材日2018年1月16日)

なんでも診れるホームドクターとして、守備範囲を広く

開業するまでの経緯を教えてください。

1

この高橋医院は父が開業したんですよ。僕は父が亡くなって、1987年に引き継いだんですが、それまではいろいろな病院で脳外科の医師として診療していました。実は脳外科を辞めると上司に告げたとき、引き止めてもらえるんじゃないかと思ってたんですよ。でも、引き止めるどころか「早く行きなさい」と言われた(笑)。父が亡くなった時、葬儀にそれはそれはたくさんの人が参列してくれて、それを見た上司は「お前はあの場所を守るべきだ」と思ったそうなんです。僕が父の病院を継ごうと思ったのも、高橋医院を大切に思ってくれている人がたくさんいるのを感じたからだったので、それからはとにかく「ここに来てくれる人を大切に診ていこう!」という気持ちで日々の診療にあたっています。

どんな患者さんがいらっしゃるのでしょうか?

うちはどんな人でも、どんな病気の人でもひとまず診ます。いわゆる"ホームドクター"、"家庭医"ですね。ですから、年齢層はさまざまですね。小さなお子さんもいらっしゃればご高齢の方もいらっしゃいます。病気も風邪から術後のケアまでなんでもありですね。基本的に広く、浅く、なんでも診る。それが父の方針でもありましたし、それを引き継いだ以上、僕の役目でもあると思います。僕は自分の役目はゲートキーパーだと思っているんです。まず診て、適切な判断をして、大きな病院へ紹介するかどうかを見極める。最近は病診連携って言われるようになりましたけど、まさにそれ。診療所を上手に使えば、患者さんにとってもメリットがあるんじゃないかなと思います。

先生が考える、診療所のメリットは何でしょうか?

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うちみたいな、なんでも診るよという診療所のメリットは、まずはどこに行ったらわからないときに駆け込めるということじゃないでしょうか。毎日の中のちょっとした不調、めまいがするとか、吐き気がするとか、そんなときにまず行ける。「なんでうちに来たの?」と言われない(笑)。それから、ちょっとした相談がしやすいんじゃないかな。例えば、カロリーゼロとか糖質オフとかの飲料もたくさん出ているし、僕は自分で飲んで味も確認して、成分も見て、提案したりもします。

病気を理解してもらうため、距離感を大切にした診療を

診療の際に気を付けていることは何ですか?

3

相手に合わせて話をするということですね。患者さんの様子をまずはよく観察して、この人はどんな人かな? ということを感じる。それから、どんなふうに話せばよく聞いてもらえるのかということを考えながら話をしています。大阪弁を使うか、使わないか、どの程度かしこまって話をするか……小さなことのようですけど、そのちょっとのことで、患者さんが耳を傾けてくれる度合いが変わるんですよ。医師と患者といっても人と人ですから。適度に気持ちの良い距離感でお話しすることで、自分の病気のこと、どんなことに気を付ければいいのかをより理解してもらえるように感じます。それから、できるだけわかりやすい資料を見せ、持って帰ってもらうこと。自宅に帰って一息ついて、あらためて見てもらう。それも自分の病気を理解してもらうために大事だと思います。

患者さんが小さなお子さんの場合はどうですか?

基本的には同じですね。僕はある程度お話しできるようになった年齢からは、一人で椅子に座ってもらって、お母さんではなくお子さん自身と話をするようにしています。お母さんに羽交い締めにされて、無理やり押さえ付けて……というのは緊急のとき以外はないですね。というのも、どんなに小さくても自分が一人の人間として扱われているんだとわかれば、きちんと治療を受けてくれる子がほとんどなんですよ。もちろん最初は泣いちゃう子もたくさんいますけど、そんなときは焦らず、ちょっと一緒に遊んだりしながら手早く診るようにしていますね。注射も手早く行うので、「痛くなかった」と言ってもらえることも多いんですよ。

印象に残っている患者さんはいらっしゃいますか?

4

脳外科時代の患者さんになるんですけど、ある小学生の女の子が事故で頭蓋骨を開放骨折して運ばれてきたことがあったんです。脳が見えてしまっているような大変な状態だったんですけど、緊急で手術をして、その後無事に回復されました。その子が成長して、結婚する時に結婚式に招待してくれたんですよ。それはうれしかったですね。しかも、その後、無事に出産して、今も自分の子どもを連れてここに来てくれています。自分がやった仕事が人の命をつないでいくことができたんだなと実感できるとやはりうれしいですね。他にも子どもの頃から見ている患者さんがいらっしゃるので、それは医師冥利に尽きるなと思っています。

今やっていることを磨き、医師として総仕上げをしたい

趣味はありますか?

5

コンピューターが好きですね。若い頃に病気をしたことがあって、自分が働いていた病院に入院したことがあったんです。自分としてはすぐ元気になったんだけど、主治医から安静にしなさいと言われて退院できなかったんですよ。自分が勤めている病院だから、院内を散歩しても嫌がられるし(笑)。そこで、病院を抜け出してパソコンを買いに行ったのが最初ですね。それから本を片手にプログラムを入力したり、ホームページを作ったりしました。パソコンの自作に凝ったこともありますし、今も時間があるとパソコンを触っていますね。他にもゲームも好きです。VR(バーチャルリアリティー)のヘッドセットを付けてゲームしたりもしています。それから英語ですね。僕は言葉が好きなので、英語は一生懸命勉強しています。

手書きのカルテを採用されているんですね。

そうなんですよ。僕のコンピューター好きもありますし、何度も電子カルテにしようかと思った時もあったんですが、手書きのカルテをいまだに使っていますね。僕はね、カルテって病状の記録としてはもちろんなんですが、それ以外の余白の部分が大事だなと思っているんですよ。患者さんのちょっとしたことを余白に書き込む。身内の誰かが亡くなったとか、仕事が忙しいらしいとか、些細なことだけど、そんな情報を書いておく。そのすべてが患者さんを守ることにつながると思っています。カルテは、医師が作る一種のアートなんです。子どもの頃来ていた患者さんが大人になって来てくれた時、一緒に子どもの頃のカルテを見たりもできますしね。いいもんですよ。

最後に、今後の夢を教えてください。

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医師としてやることは、今やっていることを磨いていくこと。新しいことをどんどん取り入れてやっていこうという年齢ではないので、日々勉強しながら、医師としての総仕上げみたいな感じじゃないかなと思います。僕個人としては、医師としてだけでなく人間として、いろいろな職業の人、年齢も性別も関係なく、たくさんの人と触れ合っていきたいなと思います。英語の勉強もそうだし、今度マラソン大会の警備にも旗を持って参加するんですよ。そんなふうにして、多くの人の考え方や思いを感じて生きていけたら楽しいなと思っています。自分が認知症にならないためにも、これからも元気にやっていきたいですね。

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