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菱谷 好高 院長の独自取材記事

菱谷医院

(豊中市/少路駅)

最終更新日:2022/10/21

菱谷好高院長 菱谷医院 main

大阪モノレール線の少路駅より徒歩約10分、戸建てが立ち並ぶ閑静な住宅街に「菱谷医院」はたたずむ。院長を務めるのは、菱谷好高先生。1988年に先代から同院を継承した後、34年間、呼吸器・循環器疾患や糖尿病をはじめとする、内科全般の診療を行ってきた。また、大学病院にいた頃から専門としてきたリウマチ・膠原病治療にも注力。終始控えめに穏やかな口調で語る院長だが、同院のリウマチ治療については、「痛み止めで一時的に抑えるのではなく、適切な抗リウマチ薬で痛みのもと、そのものにアプローチする」と力を入れて話してくれた。今回の取材では、リウマチの診療に対する思いをはじめ、クリニックの特徴や今後の展望などを聞いてきた。

(取材日2022年03月18日)

患者一人ひとりと真摯に向き合うこまやかな医療を提供

こちらのクリニックでの診療内容について教えてください。

菱谷好高院長 菱谷医院1

当院では風邪などの感染症や生活習慣病の治療など、内科全般を幅広く診ています。デジタルエックス線、ホルター心電図、肝機能検査、腹部・心臓・頸動脈エコーなど、病気を早期発見するためにさまざまな検査を用意しているので、体調について少しでも気になることがあれば気軽に相談してください。「街のかかりつけ医」としてどんなお悩みでもいいので頼ってもらる「地域医療の窓口」であれたらうれしいですね。また、大学の頃から免疫学、特にリウマチや膠原病についての研究を続け、多くの治療に携わってきました。リウマチの診療のために、わざわざ遠方から足を運んでくださる患者さんもいらっしゃるんですよ。

リウマチとはどのような病気なのでしょうか?

リウマチとは整形外科の疾患と思われている方が多いですが、決して関節だけを診るべき病気ではなく、全身を診て服薬を行うべき内科領域の疾患なのです。初期症状の手足の指や手首、足首、肘、膝などの関節に炎症が起こり、腫れや痛み、こわばりが生じるのは30~40代に多い傾向があります。未治療のまま放っておくと、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら徐々に悪化する場合もあるため、少しでも違和感があったら、我慢せずすぐに診せていただければと思います。リウマチは体質的なものに加えて、環境要因や感染症で発症すると推測されてはいますが、その原因は明らかにはなっていません。しかし、最近では適切なリウマチ薬を適量服用すれば、人によっては症状を抑え込むことがめざせるようになってきたのです。長らくリウマチや膠原病を診てきた経験を生かし、患者さんにとって最も効果を見込める治療の提供をしていきたいですね。

リウマチの治療法が以前とは変わってきているのですね。

菱谷好高院長 菱谷医院2

そうですね。最近はリウマチの治療法はどんどん進化してきています。ですが、良い治療法が確立してきていても、ただ診療を続けるだけでは、新しい情報に気がつかない可能性があります。そのままでは患者さんに適切な治療を提供できなくなってしまうので、多くの経験を積んできた今でも変わらず情報収集や研究を続けているのです。新しい知識とこれまでの経験を組み合わせることによって、どう治療すれば関節の炎症と破壊を抑えることができるかを、私なりに理解できるようになりました。患者さんの関節の痛みと腫れを完全になくせるように、血液検査でも関節リウマチの炎症反応が正常値になるようにめざして治療を行っています。関節の痛みと腫れが続き、関節の破壊と変形が進んで日常生活が著しく制限されてしまう前に、ぜひ相談しに来てください。患者さんの状態や副反応などを考慮した上で、治療の提案をさせていただきます。

医師歴50年近くになる今も常に知識の更新を心がける

先生は今でも常に知識や情報を取り入れておられて、すごくバイタリティーがありますよね。

菱谷好高院長 菱谷医院3

学生の頃は、あまり勉強が好きではなかったんですよ。ですが大学を卒業し、大学病院の内科へ入局してから、いろいろな患者さんを診るようになり、その時大学の教授や京都大学の免疫の先生に指導を受けました。そこでどのように診断をするか、また医学研究はどうするかを徹底的にしこまれました。その結果、勉強が楽しくなっていったんです。医師となり「一昔前の治療ではなく、それぞれの患者さんに適した治療を提供したい」という目的ができたから、自然と頑張ろうと思えたのかもしれませんね。現在はリウマチの治療に限らず、当院で対応している内科全般に対して、医師としての情熱がなくなったら引退したほうがいいと考えています。その時、その時のベストを尽くせるように、これからも研鑽を積んでいこうと思います。

診療にあたっての先生のポリシーを教えてください。

的確な診断と治療というのを、常に意識しています。違う病気だと診断してしまったり、病気に気がつかなかったりしてしまうと、的確な治療につながりません。そして、間違った診断だと気がつくまでの間に、状態がどんどん悪くなってしまい、取り返しのつかないことになる恐れがあるからです。そのような事態を防ぐために、患者さんの話をよく聞くように心がけていますね。患者さんの話を聞いて的確な診断につなげた上で、現代で望める最高の治療を施したいと思っています。

患者さんへの向き合い方に強い思いが感じられます。

菱谷好高院長 菱谷医院4

患者さんをお客さん扱いすることもなく、かといって私も医師だと上に構えるつもりはありません。すべての患者さんに対して同じ目線で対等に接して、人として正面から向き合うことを大切にしています。このように考えられるようになったのは、これまで多くの良い出会いがあり、そこから多くを学ばせていただいたからでしょう。私は周囲に恵まれていたと思いますよ。教授も良い方だったし、直接いろいろ教えてくださる先生方もいらっしゃいました。若い頃にそういった先輩方に出会えたことが、今につながっているのではないでしょうか。

これまでに培ってきた知識と経験を次世代に伝えていく

クリニックへのこだわりを教えてください。

菱谷好高院長 菱谷医院5

奥の待合室は患者さんが落ち着いて過ごせるように、広く、ゆったりとしたスペースを設けました。そして、その待合室の正面にはバラ園があるんですよ。私自身お花が好きですし、美しい花を見れば患者さんが少しでもリラックスできるのではないかと思ったため、スタッフと一緒に手入れを頑張っています。お花が咲く季節になるとより一層きれいな風景を描くので、ぜひ待ち時間に見てみてください。

お忙しそうですが、プライベートはどのようにお過ごしですか?

以前はテニスをしていたんです。大学を卒業してからもサークルに入って続けていました。若い時は豊中市民大会や全日本医師の大会などで優勝したこともあります。最近は歳をとって体が追いつかなくなってきたので、60歳を過ぎてからゴルフを始めました。今は夫婦と中学1年生の孫と一緒にファミリーゴルフを楽しんでいます。ずっとテニスをしてきたので、何か運動をしていないと落ち着かないんですよ。運動以外にも、クラッシック音楽を聴くのが趣味ですね。古典オペラが好きでよく聴いています。他にも歌舞伎を見に行くなど、性格的にボーッとすることができないので、休みの日も仕事の時と同じように興味があることをいろいろやっています。

クリニックの今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

菱谷好高院長 菱谷医院6

これまでどおり日々誠実に診療に臨み、患者さんにとって一番良い医療を提供することに努めていきます。将来的にいつになるかはまだわかりませんが、息子も私と同じ免疫系を専門とする内科の医師ですので、いずれ当院を継承してくれることでしょう。その時のために、私が若い頃に先輩方にしてもらったように、いろいろと伝えていこうと思います。当院では内科や小児科、循環器科で一般的に行われる診療から、糖尿病や呼吸器などの診断を、幅広く対応しています。中でも、リウマチや膠原病を専門としているので、何か不調を感じましたらお気軽にいらしてください。

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