菱谷 好高 院長、菱谷 好洋 副院長の独自取材記事
菱谷医院
(豊中市/少路駅)
最終更新日:2025/12/23
大阪モノレール線・少路駅より徒歩約10分の「菱谷医院」。菱谷好高院長は1988年に同院を継承して以来37年にわたり、呼吸器・循環器疾患や糖尿病をはじめとする内科全般の診療を行ってきた。特に大学病院にいた頃から専門としているリウマチや膠原病治療に注力し、近隣住民はもちろん遠方からの患者にも対応している。2022年5月からは息子である菱谷好洋副院長が診療に加わり、地域のかかりつけ医としてさらに存在感を増している。終始穏やかな口調ながらもリウマチ治療については力が入る好高院長と、一つ一つの言葉を丁寧に紡ぐ姿が印象的な好洋副院長の2人に、診療に対する思いや今後の展望などを語ってもらった。
(取材日2025年12月3日)
内科や小児科に加え、専門的なリウマチ診療まで
こちらの診療内容について教えてください。

【好高院長】当院では風邪などの感染症や生活習慣病の治療など、内科全般を幅広く診ています。また、大学の頃から免疫学、特にリウマチや膠原病についての研究を続け、多くの治療に携わってきました。リウマチをはじめとする免疫疾患の診療のために、わざわざ遠方から足を運んでくださる患者さんもいらっしゃるんですよ。免疫疾患の患者さんは若い方もいらっしゃいますが、それ以外ではご高齢の方が多いですね。街のかかりつけ医として、どんなお悩みでも頼ってもらえる「地域医療の窓口」でありたいと思っています。
2022年5月から、好洋先生が診療に加わったそうですね。
【好洋副院長】現在は、私が月曜日と火曜日の夕診と土曜日、それ以外は院長である父が対応しています。2026年4月からは水曜日の午前も私が診療する予定です。父も高齢ですし、今後はクリニックの継承も見据えて少しずつ私の診療時間が長くなっていくのではと思っています。父と私とで診療内容に大きな差はありません。これまで受けられてきた治療が大きく変わることはないでしょうから、その点はご安心ください。
院内の環境や設備へのこだわりを教えてください。

【好高院長】患者さんが落ち着いて過ごせるように、奥の待合室は広く設計しました。待合室の正面にはバラ園があり、窓から眺めることができます。花が咲く季節にはより一層きれいな風景を描くので、ぜひ待ち時間にご覧ください。また、デジタルエックス線検査、ホルター心電図検査、肝機能検査、腹部・心臓・頸動脈エコー検査など、病気の早期発見のため各種検査に対応しています。
【好洋副院長】往診のための超音波検査機器を用意しました。まだ限られた人数の診療しかできませんが、必要な方がいらっしゃったら、できる範囲で対応していきたいです。私のお気に入りは待合室の絵です。2人掛けのソファーに1頭の白熊が座っている絵なのですが、その表情がやわらかくて「一人だけど一人じゃないんだ」という不思議な感覚を覚えます。白熊の隣に私が座って話を聞く、そんなイメージです。この絵を見ながら穏やかに過ごしていただけたらうれしいですね。
子どもから大人まで、リウマチ疾患に幅広く対応
好洋先生のご経歴を教えてください。

【好洋副院長】大阪大学を卒業後、まずは子どもをしっかりと診られる医者になろうと「北九州市立八幡病院」小児救急センターや「北九州市立総合療育センター」小児科に勤務しました。小児科は感染症との戦いです。なぜ熱が出て治っていくのか、免疫に強い興味が湧きました。ちょうど先輩からの誘いもあり、大阪大学医学部附属病院の免疫アレルギー内科学へ進学しました。終了後、近畿中央病院の免疫内科へ。そして、大人までしっかり診療できるよう「兵庫県立こども病院」リウマチ科に1年勤めました。大人と子どものリウマチは同じ部分も多いのですが、接し方が全然違います。子どもから大人まで幅広くリウマチという疾患を診られるのが私の強みです。当院は子どものリウマチ患者さんが少ないので、もっと多くのお子さんに来ていただきたいですね。
リウマチとはどのような病気なのでしょうか?
【好高院長】リウマチは整形外科の疾患と思われている方が多いですが、決して関節だけを診る病気ではなく、全身を診て投薬を行うべき内科領域の疾患です。初期症状では手足の指・手首・足首・肘・膝などの関節に炎症が起こり、腫れ・痛み・こわばりが生じるのは30~40代に多い傾向があります。未治療のまま放っておくと、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら徐々に悪化する場合もあるため、少しでも違和感があったら我慢せずすぐに診せていただきたいです。リウマチは体質的なものに加えて、環境要因や感染症で発症すると推測されていますが、その原因は明らかになっていません。しかし、最近では適切なリウマチ薬を適量服用すれば、人によっては症状の抑制がめざせるようになってきました。長らくリウマチや膠原病を診てきた経験を生かし、患者さんにとって最も効果を見込める治療を提供できるようにしていきたいですね。
リウマチの治療法が以前とは変わってきているのですね。

【好高院長】そうですね。最近リウマチの治療法はどんどん進化してきています。ですから、多くの経験を積んできた今でも、変わらず情報収集や研究を続けています。ただ経験のままに診療を続けるだけでは、患者さんに適切な治療を提供できなくなってしまいますので。新しい知識とこれまでの経験を組み合わせることによって、どう治療すれば関節の炎症と破壊を抑えることができるかを、私なりに理解できるようになりました。患者さんの関節の痛みと腫れを完全になくせるように、血液検査でも関節リウマチの炎症反応が正常値になるようにめざして治療を行っています。関節の痛みと腫れが続き、関節の破壊と変形が進んで日常生活が著しく制限されてしまう前に、ぜひ相談しに来てください。患者さんの状態や副反応などを考慮した上で、治療の提案をさせていただきます。
どんな悩みでも頼れる地域医療の窓口をめざして
診療の際に大切にしていることを教えてください。

【好高院長】適切な診断と治療を、常に意識しています。違う病気だと診断してしまうと、間違った診断だと気がつくまでの間に状態がどんどん悪くなってしまい、取り返しのつかないことになる恐れがあるからです。そのような事態を防ぐために、患者さんの話をよく聞くように心がけていますね。患者さんの話を聞いて適切な診断につなげた上で、できるだけ現代で望める最高の治療を施したいと思っています。患者さんをお客さん扱いすることなく、かといって私も医師だからと偉ぶることなく、すべての患者さんに対して対等な立場で接して、人として正面から向き合うことを大切にしています。
好洋先生はいかがですか?
【好洋副院長】患者さんに笑って帰ってもらえることを目標に診療しています。私の師匠である小児科の故・市川光太郎先生から「診させていただいている」という気持ちを忘れないように、とたたき込まれました。「自分のところに来てもらえているのは、なんとありがたいことか」という気持ちを忘れずに「われ以外皆わが師なり」という考え方で患者さんと接しています。実際、患者さんから学ばせていただくことが多いんです。私は人と話すのが苦手なタイプ。それでも、なるべく寄り添ってお話を聞くように意識しています。また「興味がない」と言った瞬間に、その世界への道は閉ざされてしまいます。何でも興味を持つことは人間として成長していく上で大事だと思うので、どんなことも感動して知ることを大切にしていますね。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【好洋副院長】私は、医師として診療を行うのはもちろんのこと、医療や病気について、いろいろな人に広く伝える活動を行っていきたいです。病気について皆がもう少しだけ知っていれば、もっと良い人生を送っていけるはずです。まずは当院の患者さん一人ひとりに伝えていくことから始めようと思っています。当院は地域の皆さんに気軽に来てもらえるクリニックをめざし、内科や小児科を幅広く診療しています。中でも、リウマチや膠原病を専門としているので、何か不調を感じましたらお気軽にいらしてください。どんなこともできる限り対応し、次の一手を必ず示すようにしています。些細なことでも構いませんので、ぜひご相談ください。

