城医院

城医院

城 雄幸院長、城 聡一副院長

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庄内の地で60年以上続く「城医院」は、城雄幸院長が30年前に先代から受け継いだクリニックだ。埋め立て地だった新しい町に、人や店が増え、同院の役割は増した。そのニーズに応え続けてきた城院長は、幅広い年代の患者を診察する。何よりも患者が話しやすい環境を大切にする姿勢は、町の人からも愛されてきた。この診療所を、2019年に息子の城聡一副院長が継ぐ。大学病院で多くの糖尿病患者を診察し、若い医師たちを指導してきた聡一副院長は、日本糖尿病学会糖尿病専門医の資格を持つエキスパートだ。増え続ける糖尿病患者を、地域で支える仕組みづくりに貢献したいと言う。さらに多くのニーズに対応できる、かかりつけ医の誕生だ。親から子へ、互いをリスペクトしながら受け継がれるクリニックを取材した。
(取材日2018年4月10日)

3代続く町の診療所を守っていく

―医院の歴史を教えてください。

【城院長】この医院は1955年に父一雄が開業しました。当時は、診療所から庄内の駅も神戸線も見えるほど何もない場所でした。母と父が歩き回って探した場所ですから、思い入れもあります。父は皮膚科を診療していたので、私も診るようになりました。当時から院内処方を行い、今も患者さんの負担減のためにその方針を守っています。患者さんとのお付き合いも長く、0歳から90歳代の人までが来てくださっています。地域のかかりつけ医として、守備範囲を広く診察を行ってきました。

―院長は先代から継ぐ時に、どのような医院にしようと思いましたか?

【城院長】引き継いで建て替えた時、大きな医療器具を置いて患者さんを怖がらせないようにしようと考えました。それで、診察室も明るく広めにとって、来院しやすい雰囲気をつくったのです。診察室は大規模病院の倍くらいの面積があるのではないでしょうか。医師に質問できる環境を大切にしたいと思いました。大きな病院では、医師と話す時間も雰囲気もないと訴える患者さんは多いです。相談業務をきちんとできる医師をめざして、診察を続けてきました。

―子どもからお年寄りまで、守備範囲を広くというのは大変ではないですか?

【城院長】私は循環器科が専門ですが、患者さんは小児科の医師だと思っているのではないかと思います。怖がらせないように診察するという姿勢ですから、子どもさんも泣かせません。泣くと顔色も熱も変わってしまい見極めができないのです。怖くないので、子どもも来ることを拒まないのではないでしょうか。大人の患者さんも、まずは僕のところに来て、話をしようとしてくださいます。結果として守備範囲が広くなりました。診療所の医師は、話しやすいのが一番だと思うのです。手に負えるかどうかという判断はいつもして、必要があれば紹介するというシステムが大切です。医師を怖がらないで、とにかく来てもらうということが必要だと思います。

―お二人とも、後を継ぐことに迷いはなかったのですか?

【城院長】私の時代は、父が医者だったら継ぐのは当たり前で、他の選択肢はなかったですね。子どもの頃から言われていましたから自然と継ぎました。むしろ息子は、大学病院で医師を指導する立場にまでなっているのに、ここを継いでも良いのかと最初は思いました。
【聡一副院長】1年前に、院長が腰の手術をして、それで継ごうと思いました。大学病院で18年間医師として務め、その中で糖尿病専門医の資格を取りましたし、学位を取得して博士研究員としてアメリカに4年間の留学もしました。さらに糖尿病専門医をめざす後輩を指導する立場にもなって、教員の仕事もさせていただきました。大学病院の医師としての仕事に一定の満足を得たことが、決断の背景にあると思います。クリニックのほうが小回りが利いて、多くの人の治療に貢献できると思ったのです。



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