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宮崎 秀明 院長の独自取材記事

宮崎内科

(堺市南区/泉ヶ丘駅)

最終更新日:2024/02/14

宮崎秀明院長 宮崎内科 main

泉北高速鉄道泉ヶ丘駅から徒歩13分。団地や学校が並ぶ泉北ニュータウンの一角で、44年にわたって愛されてきた「宮崎内科」。院長の宮崎秀明先生の父、秀司さんが1975年に開業し、2004年に宮崎院長が引き継いだ。ブロックガラスにクリーム色の外壁と、昔ながらの医院の雰囲気でありながら、院内にはさまざまな機器がそろう。押しつけではなく患者の立場にたった治療に取り組んできた宮崎院長。診察室では、患者の声に優しく耳を傾けてくれる。風邪のような身近な病気から、胃がん、肺がんの検診、生活習慣病予防のための特定検診にも取り組む意図や医院同士の連携などについて聞いた。

(取材日2019年5月22日)

「診診連携」で地域一丸となって診療にあたる

医師を志したのはどうしてですか?

宮崎秀明院長 宮崎内科1

医師である父親の姿を見ていて、漠然となりたいと思っていました。父が開業したての頃はかなり忙しく、父は夜中まで働いていました。夜になると、医院の電話を自宅の寝室に持っていき、電話がかかってきて呼ばれると、医院を開けるという姿を見て育ちました。父にも母にも医者になれと言われたことは一度もありませんが、そんな立派な姿を見てきて、小学校の卒業文集には、すでに「将来医師になりたい」と書いていました。僕は口下手ですが、父はもっと口下手。研修医の時にはなかなか下宿先にも帰れない生活でしたので、実家で父とゆっくり話をすることもなかったですね。父は専門が循環器で、僕は消化器なのですが、父から消化器の病気について相談された時には、認められたのかなと思えました。

院長になられてから、意識して取り組まれたことはありますか?

父が病気で倒れ、診療を続けることが難しくなり、医院を継ぐことになりました。昔から継ごうとは考えていましたが、急なことだったので、その時はビジョンもないまま手探りで始めることになりました。僕が継ぐまでの1ヵ月ほど医院を閉めていたため、患者さんには心配とご迷惑をおかけしましたが、いらっしゃった患者さんお一人お一人と向き合い、時間をかけてゆっくりと診ることができました。大きな総合病院と違って、検査から治療まで一人の患者さんに対して自分が責任をもって診ることができるという点に、やりがいも感じています。継いでから2、3年の間に、専門の消化器以外の疾患も勉強しました。ここで診て判断し、必要があれば大きな病院に送れるよう、勉強会にも参加してきました。

消化器だけでなく、いろいろな症状の方が来られるそうですね。

宮崎秀明院長 宮崎内科2

そうですね。自分でも勉強はしてきましたが、この地域では横のつながりが強く、近くの医院同士の「診診連携」が非常によくとれていて、総合病院で診察しているような安心感があります。自分の専門を生かしながらも、自分だけで抱え込まず、他科ともうまく連携をとっていければと思っています。ほかの医院の先生に心電図検査のデータを送って診てもらい、アドバイスをもらうこともあるんですよ。また、CTやMRIを置いているところもあり、大きな病院で予約を取るよりも早く診てもらえることもあります。逆に当院で診てほしいと頼まれることもありますね。耳鼻科や眼科でも相談できる先生がいて、南区の医院全体が一つの大きな病院のようになっているので、地域の患者さんにも安心していただきたいですね。

患者の立場になって治療内容や時間に配慮

夜は20時まで診察されているのですね。

宮崎秀明院長 宮崎内科3

午後の診察は17時半から20時。住宅地ということもあり、会社帰りの方や学校が終わってから来られるお子さんも多いです。父の代からこの時間帯で診療しています。水曜や木曜が休診の医院が多いですが、当院は平日に休みがないので、インフルエンザの時期の木曜の午後などは、救急病院さながらの時も。午前9時から12時までの診察が終わると、午後の診察までの時間は、他の施設に往診に行きます。また、歩いてこちらまで来られないという高齢の患者さんのところに、訪問診療に行くこともあります。

検診も対応されているとか。

胃がん検診では、口からでなく鼻からカメラを入れる経鼻内視鏡を導入しており、遠方から来られる患者さんもいます。いろんな検査の機械を取り入れて手狭になってきたので、5、6年前には自宅部分だった和室をなくし、検査の機器やベッドが並ぶ検査室に改装しました。検査は朝に行っていますが、どうしても朝に来ることができない方もおられるので、診療時間の合間だったり、夜の診察が終わってから、というように相談させてもらう場合もありますね。小回りが利くように配慮しています。

生活習慣病にはどのように取り組まれているのでしょうか?

宮崎秀明院長 宮崎内科4

将来的に心筋梗塞や脳梗塞などの病気にならないように、早い段階で兆候を見つけて食事や運動など生活習慣を改善していくことが大事だと思っています。高血圧や糖尿病、高脂血症などは、特定検診でコレステロール値や血糖値が悪くても症状がないことが多く、実感が湧かず、治療したがらない方もいます。こちらでは頸動脈エコーの検査もでき、血管の写真を撮ると、実際に動脈硬化が目に見えてわかる人もいます。「これだけ血管が狭くなっている」とビジュアル的に理解してもらうことで、症状が出ていなくても治療に入ってもらえるようにしています。また、血糖値の数値を図る機械は大きな病院と同じ仕様のものを導入していますので、ぜひご自身やご家族で気になることがあれば、ご相談いただければと思います。

漢方薬の処方も行い、柔軟に対応

こちらの医院ならではの特徴はありますか?

宮崎秀明院長 宮崎内科5

漢方薬も取り入れています。最近では風邪でも必要がない場合にはあまり抗生剤は使いません。抗炎症作用がある漢方薬や、おなかの症状に適した漢方薬があるんです。以前勤めていた総合病院が漢方薬に力を入れていたこともあり、今では漢方薬の勉強会にも積極的に参加しています。一般の治療において、漢方薬をプラスアルファとしてどう使っていけるかということを勉強しています。漢方は症状に対する見立てが必要になるので、難しい面もありますが面白いです。一般的な治療で望ましい結果が得られない場合や、症状に対する診断がつかない場合などに取り入れています。

休みの日はどのように過ごされていますか?

まだ子どもが小さいので子どもと遊ぶことが多いですが、時間がある時にはロードバイクに乗ります。4、5年前にダイエット目的で始めたのがきっかけで、食事法も併せて2年で16キロ痩せました。検診で患者さんに「痩せないと」と話をするのに、僕が太っていたら説得力がないなと思っていたので、頑張りました(笑)。コースは近所がメインですが、一日まとまった時間がある時は、奈良の東大寺や明石まで行きます。近くだと、富田林の川沿いのコースを走ることもあります。ロードバイクは自分の力で走れるというのが魅力ですね。ダイエット目的で始めましたが、今では趣味です。いつか親子で一緒に走ることができたらいいなと思っています。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

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診察では、できるだけ患者さんの訴えや要望を聞いて、それに応えるようにしています。中には、精神的な要因から症状が出る方もいらっしゃいます。「先生の顔を見たら元気になった」という方もおり、内科の医師としては、そう言ってもらえることは一番良いことなのかなとも思っていますね。話をするのはうまくありませんが、お話はじっくり聞きます。ご自身のことだけでなく、ご家族のお話をされる方もいます。テレビで病気について特集があると「自分も同じ症状があり心配」と来られる方もいらっしゃいます。僕自身も丁寧にお話を聞ければと思っていますので、どんなことでも気にせずに相談に来てもらえればと思います。そのため、ウェブの予約システムは時間ではなく、順番で取っています。しっかり話をして、患者さんの意思を尊重していければいいなと思っています。

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