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陣内 浩喜 院長の独自取材記事

堺京町・ヒロ・クリニック

(堺市堺区/堺東駅)

最終更新日:2023/08/03

陣内浩喜院長 堺京町・ヒロ・クリニック main

南海高野線堺東駅からバスで約5分の住宅地の中にある「堺京町・ヒロ・クリニック」。敷地内には30台収容できる駐車場があり、車で通院がしやすい。同院は1階に受付と診察室、2階に透析室、3階にリハビリテーションスペースがある広々としたクリニック。人工透析のためのベッドは45床あるそう。院長の陣内浩喜先生はもともと外科を専門にしてから、内科・人工透析に携わるようになった先生。人工透析は、一度始めると生涯にわたって続ける必要があるため、患者が少しでも楽しく快適に過ごせるように心を配っているそう。「合併症への迅速な対応が、医師に求められる重要な役割」と語る陣内院長に、医師をめざしたきっかけや力を入れている人工透析の話、今後の展望などたっぷり語ってもらった。

(取材日2019年6月25日)

幼少の頃から医療を身近に感じ、父と同じ医師の道へ

まず最初に、医師をめざしたきっかけについて、お聞かせください。

陣内浩喜院長 堺京町・ヒロ・クリニック1

父が医師で診療所を開いていたので、幼少の頃から医療の世界を身近に感じ、自分もそうなるんだろうなという気持ちはありました。途中で挫折して「やめようかな」と思ったときもありましたが、親の仕事以外はよくわかりませんし、医師という仕事はやりがいがありそうだったので、「やっぱり医師になろう」と思い直して医師の道に進みました。実家は今も病院をやっています。

こちらの内科では人工透析をされていますが、最初から人工透析がご専門だったのですか?

もともとは外科で、大学卒業後は外科に勤務していたんですよ。ある時、人工透析を受けている患者さんを見ていて、自分にも力になれそうなことがありそうだなと興味を持ったのがきっかけで内科の人工透析に携わるようになりました。それまでは人工透析についてほとんど知らなかったので、初めは何も役に立たないのではと思っていたのですが、随所に外科的な経験や技術が生かせることがわかってきました。そうしていろいろ経験しているうちに奥深さがわかってきて、面白いなと思えるようになってきましたし、今では、やりがいを感じています。

こちらのクリニックにいらっしゃる患者層などを教えてください。

陣内浩喜院長 堺京町・ヒロ・クリニック2

当院では内科や外科の診療も行っていますので、来院される患者さんの年齢層は幅広いですね。一方で、透析を受けられる患者さんについては高齢化しているため、60~70代の患者さんが多い印象です。人工透析を受けている患者さんは、一度透析を始めたらずっと続けなければいけません。週に3回であればずっとその頻度で通わなければいけない。そんな患者さんに対して腎臓の代替は人工透析がしてくれるとして、より快適になっていただくためにプラスアルファで周囲からさせていただけることを模索しています。そして患者さんに喜んでもらえたら、もっと何かをしてあげたいという気になりますね。

合併症を早期に発見し、大事に至らないよう治療する

人工透析は一生続けなければならないので、患者さんとの関係性を築いていくことも大切ですね。

陣内浩喜院長 堺京町・ヒロ・クリニック3

病院ですと、急性のケガや病気があって入院をし、入院しているときに医師と患者の関係が深くなっていきますが、退院したらそれで終わりです。多くの場合は2週間程度、長くても1ヵ月ほどで患者さんは退院します。人工透析の場合、入院はしていませんが、患者さんはずっと病気と付き合っていかなければいけません。ですから、当院に通院されている患者さんには、せめて透析に来ているときくらいは快適に過ごしてもらいたいので、スタッフにはいつも笑顔で接するように話をしていますし、患者さんが横になっている間も何かできることをして、患者さんが快適でいられるように心がけています。

病院との連携体制が整えられているそうですが、人工透析では、それらの病院とどう関わるのですか?

大学病院や総合病院に通院されていた方が、新たに透析を導入する場合、それらの病院では透析導入の決定はしますが、病院では透析維持期の患者さんのフォローを行いません。そのため、当院のような街の診療所など、連携クリニックに紹介があります。紹介を受けた当院では、病院で作成された透析のスケジュールに従って人工透析を行います。それぞれ役割分担のようなものがありますね。

人工透析の合併症について教えてください。

陣内浩喜院長 堺京町・ヒロ・クリニック4

腎臓が悪いからといって、それですぐ死に至るわけではありません。何で死に至るかというと、人工透析を受けていない方に比べ抵抗力が弱く、感染症になりやすい、心不全、脳梗塞が起こることが多いんです。透析を受けている人は血管がもろくなっています。心筋梗塞や脳梗塞は血管が詰まって起こる病気ですし、腎不全の人は原疾患で糖尿病の方が多いので、やはり血管がもろくなっています。その上、腎臓が悪いと、カルシウム、リンの代謝が悪くなり、動脈石灰化でどんどん動脈硬化が進み、そうこうしているうちに脳梗塞、心筋梗塞になっていく。ですから、なるべく早く見つけて、大事になる前に手当てをするというのが非常に大切なことです。

「真心のこもった、小回りの利く医療」をめざして

患者さんと接する際など、心がけていることなどありましたら教えてくさだい。

陣内浩喜院長 堺京町・ヒロ・クリニック5

患者さんとは長いお付き合いをしますので、ついついなれ合いになり、医療を施す側と受ける側の境界が不明瞭になってしまうことがあります。ですから、医師もスタッフもそうならないように気をつけています。生涯のお付き合いになるからこそ、ルールのようなものが必要です。また、患者さんには一日でも長く生きていただくために力を尽くしたいと思っていますので、そのためには最善を尽くして必要な段取りをしています。当院で合併症を早期発見して治療することも大事ですが、必要に応じて患者さんのその時の状態に適した良い医師へ紹介するのも大切な役目です。

今後の展望をお聞かせください。

人工透析を受ける患者さんは高齢化してきていますので、今後は患者数が減っていくと言われています。また、高齢ですから、入院すると足腰が不自由になって、退院できず通院できなくなるという人が、10年前に比べて圧倒的に増えています。そんなこともあって、今いらっしゃる患者さんに今を楽しんでもらおうと考えていますし、今後もそうしていきたいと思っています。その一環として、当院では多くのスタッフが患者会に積極的に参加して交流しています。一緒に出かけたりもしますよ。患者さんの中には「それが楽しみでここにいます」という人もいますので、とてもうれしいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

陣内浩喜院長 堺京町・ヒロ・クリニック6

当院は、「真心のこもった、小回りのきく医療」をめざしています。可能な限り当院でできるだけのことはさせていただきますが、特別な治療が必要になった場合、患者さんの状態や都合を考えた上で、最善の別の病院を紹介し、一日も早く元気になり、戻ってきていただけるよう努力をしております。患者さんお一人お一人に電話連絡用のカードをお渡しし、困ったときはいつでも連絡できるように環境を整えています。

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