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曲直部 裕一 院長の独自取材記事

曲直部クリニック

(大阪市中央区/淀屋橋駅)

最終更新日:2019/08/28

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京阪本線、地下鉄堺筋線が乗り入れる北浜駅から徒歩5分、地下鉄御堂筋線淀屋橋駅からも徒歩10分ほど。大阪市を代表するビジネス街で、20年以上にわたり診療を続けている「曲直部クリニック」。医師としての道を究めた両親のもとで育ち、自らは消化器外科の医師としてキャリアをスタートしたのは、院長の曲直部(まなべ)裕一先生。自身も医師として経験を重ねる中、幅広い分野で多くの患者の力になれる「ゼネラリスト」を志すようになったという。開業前には、より多くの患者に役立つようにと整形外科についての知識も身に付けた。院内には、腰痛やヘルニア治療など整形外科医療のための機材はもちろん、診療科目それぞれに必要な検査機器も充実させ、プライマリケアにとどまらない治療を行っている。
(取材日2017年5月30日)

幅広い科目と長い診療時間は、働く人に応えるため

開院までのご経歴といきさつを教えてください。

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1980年に兵庫医科大学を卒業して医師になり、同じ兵庫医科大学第一外科に入局して5年働きました。その後、民間の総合病院である松原中央病院に入職し、外科と消化器外科を9年間担当して1995年11月に退職、翌年1月から当院で診療を開始しました。北浜を選んだのは、このビルのオーナーがたまたま知人で、テナントをお勧めいただいたご縁です。北浜はサラリーマンなどお勤めの方が多い地域なので、お仕事の前か後に寄っていただけるよう、開院当初から朝8時から夜は19時までという診療時間を貫いています。それまで働いていた病院と比べるとかなりの長時間になり、基本的に医師は私一人ですので、この生活に慣れるまで3年くらいかかってしまいましたね。開院から20年以上となり、患者さんも職場を退職・転勤されるなど、世代が変わってきているのも感じます。

消化器外科をはじめ、現在は整形外科の診察もされていると伺いました。

もともとの専門は消化器外科ですが、社会全体が高齢化していく中で、整形外科に対する患者さんのニーズも増加すると考えて改めて勉強し、開業前から整形外科もあわせて診察してきました。整形外科では、捻挫や打撲などの一般的な治療だけでなく、変形性頚椎症、変形性腰椎症の治療、頸椎や腰椎の椎間板ヘルニアの保存的療法やリハビリも行っています。土地柄なのか、首や肩のこり、腰痛などで通われる方も多いです。当院の患者さんとしては高齢の方は少なく、40代から65歳くらいまでの方が中心です。会社の健康診断で異常が見つかり、仕事の合間に高血圧や脂質異常症、糖尿病などの治療に見える方も少なくありません。整形外科と消化器だけでは収まらないので、かかりつけ医として広く診察をすることになりますね。

現役世代のかかりやすい病気を、広く診察しているのですね。

2

開院を考えるようになった頃から開院後も、専門だけに執着せず、視野を広くもつよう努力し勉強を続けてきました。私の父は循環器専門の医師だったのですが、若い頃からずっと循環器だけを診ていたのでもありません。外科の医師の数が少ない時代でしたから、心臓の手術ばかりではなく、処置を急ぐ虫垂炎の手術なども断らずに行っていました。時には専門外の治療をする必要に迫られ、そのたびにいろいろな分野の先生に相談しながら解決していく父の姿を見ていて、私自身は医師としてゼネラリストになろうと思うようになったのです。医師の仕事には日々の勉強や情報収集も含まれていますが、たくさんの患者さんを診せていただくことで、患者さんから教わることも多いです。

長い検査待ちの期間に、病気が進行するのを避けたい

院内に備えている機器にはどんなものがありますか。

3

レントゲンや血液検査モニターの他、胃カメラ、超音波診断装置、ホルター心電図などですね。労作性狭心症の発見のため、エルゴメーターという検査機器も用意しています。自転車に乗るのと同じ感覚で、運動負荷を上げて、心臓や血管の働きがどうなるかを測定します。CTとMRIはないので、必要な時は他院でお願いしています。機材を多く導入したのも、やはりゼネラリストでありたいからという考えが基本にあります。診療科目を幅広く扱おうとすれば、当然必要なものになりますから。また、大きな病院で胃カメラ検査を予約すると1ヵ月先になってしまうなどよく聞く話ですが、待っている間に病気が進行してしまうこともあります。ニーズに応じて、早期発見のためにも設備を充実し、可能な限り新しい機種に入れ替えています。

診療の際に心がけていることを教えてください。

病気や治療、薬について、私やスタッフが熟知している基本的なことでも、患者さんが同じように理解できているとは限りません。患者さんが医療者と同じようにわかっているという前提で説明すると伝わりませんので、そこに気をつけて、できるだけ丁寧に話をするよう心がけています。スタッフに対してよく話すのは「僕の力じゃなく、君たちだけの力で治せることもあるんだよ。だから、患者さんが君たちの顔を見ただけで、病気が治るようにしてみなさい」ということですね。そのためにも、利益優先でスタッフの人員を減らすことはせず、余裕をもって患者さんと向き合えるようにしています。

やりがいを感じることや印象に残ったご経験を教えてください。

4

やりがいを感じるのは、やはり患者さんからいただく言葉ですね。たくさんあるクリニックの中で、当院に来たいと思ってもらえること、それを直接伝えていただいたときが一番うれしいですし、医者冥利に尽きます。印象に残りやすいのはうまく行かなかった経験のほうなのですが……。良くなった方の一例として、腰痛がひどく整体院でも治らないというご相談の患者さんがいました。初診で飛び込んで来たのが19時近くで、時間がない中エコーを撮ってみたところ、腹部に大動脈瘤を強く疑わせる像がありました。近隣の病院に連絡したところ、すぐに来てくださいということになったのです。治療はうまく行き、その後17年を生き抜いてくれました。あの時、検査をしなかったら、動脈瘤が破裂して亡くなっていた可能性もあった患者さんでした。

ニーズに応え地域に役立つクリニックを手渡したい

医師を仕事に選んだのは、どんな理由からでしょうか。

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家族や親戚に医師や医療関係者が多く、影響を受けて自然に選んだというところですね。兄弟は2人ですが、医師になったのは私だけです。父は循環器専門の医師として、日本で初めて人工心肺装置を扱ったチームの一人だったと聞いています。その後も、国立循環器センターの初代院長として、センターの設立や循環器医療のために力を尽くしていたそうです。子どもたちにも自分自身にも厳しい、努力家で多忙な人でしたが、家ではあまり仕事の話はしませんでしたね。父の仕事の話は、父の友人や知人の医師から聞くことが多かったように思います。母も医師で、眼科医院を開業していました。

健康管理やリフレッシュにために、どんなことをされていますか。

まずは良く寝ること、それからお酒を飲むことですね。若い頃は外に飲みに出ることも多かったのですが、最近は自宅で食事をしながら飲むのが好きです。好んで飲むのは芋焼酎で、飲み過ぎやカロリーオーバーには気をつけて楽しんでいます。気分転換として今、一番楽しいのは2人の孫と遊んでいる時ですね。ゆっくり遊べるのは月に1度くらいですが、上の孫が4歳で下の孫が3ヵ月なので、ちょうどかわいい盛りです。運動は、昔はゴルフに凝っていましたが、なかなかうまくならないのであきらめかけているところです。

今後の展望をお聞かせください。

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私は62歳なのですが、あと数年、70歳くらいで引退できればなぁという気持ちでいます。幸い長男も医師になり、クリニックを手伝ってくれるようになって、月に何度か診察をしています。息子は整形外科を専門にやってきましたが、今後は内科や消化器なども勉強して、当院を引き継いでくれるつもりでいるようです。地域の皆さんや長く通ってくださる患者さんのためにも、これからもニーズにお応えできればうれしいです。ただ、私のやってきた医療と長男が学び、行ってきた医療は違うものですから、本格的に引き継ぐにあたってはどうしていきたいのかをよく聞いて、話し合わないといけません。建物もだいぶ古くなったので、長男に渡す頃には何とかしないといけないかもしれませんね。私が現役でいるうちは長男をサポートしながら、患者さんにとっても不都合のおきないよう、スムーズに手渡していければと思っています。

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