東迎 高意 理事長の独自取材記事
東迎クリニック
(大阪市中央区/心斎橋駅)
最終更新日:2026/08/07
心斎橋駅の北5番出口から徒歩2分の場所にある「東迎クリニック」。同院の東迎高意(とうげい・こうい)理事長は「関わる人は皆、家族」という温かい信念のもと、整形外科や一般内科など幅広く地域医療に貢献してきた。同院は今、患者の負担軽減とより高度な医療の提供をめざし、大きな進化を遂げている。大腿骨と腰椎の骨密度を正確に測定するための機器を導入し、大学病院などで活躍する専門の医師を招いた「肩専門の外来」「膝専門の外来」を開設。身近なクリニックでありながら、専門的な診断からリハビリテーションまで一貫して受けられる体制が整っている。今回は、医療への飽くなき情熱の原点である東迎理事長の経歴や、新体制に込めた患者への深い心配りについて、じっくりと話を聞いた。
(取材日2026年7月10日)
整形外科の他に一般内科に対応し、地域医療に貢献
こちらではどのような診療に対応されているのでしょうか?

当院は私の専門である整形外科に加えて、外科とリハビリテーション科、内科も標榜しています。ですから腰痛や肩凝り、関節痛、外傷による運動機能障害といった整形外科疾患はもちろん、風邪や腹痛、頭痛などの一般内科疾患の診療にも対応しています。もし診察する中で、盲腸などの入院が必要な疾患が見つかることがあれば、状態に応じて適切な医療機関を迅速にご紹介しますのでご安心ください。
幅広く対応されている中でも、特に注力されている領域は何ですか?
やはり私の専門である整形外科ですね。その中でも、骨粗しょう症の診療に力を注いでいます。骨粗しょう症になると骨の量が減ってもろくなり骨折しやすくなるばかりか、背中が丸くなって内蔵が圧迫されることにより、消化不良や胸やけ、便秘などの症状が出ることがあるのです。ですが、骨粗しょう症は症状がないまま進行することが多く、骨折をきっかけに診断されることも少なくありません。骨折は生活の自由や自立性を失うリスクがあります。骨の健康を守ることは、これからの人生を自分らしく過ごすために大切なこと。早期に発見し、意識や治療をすることで予防や進行を抑制することが望めます。
骨粗しょう症診療における、こちらのクリニックの強みを教えてください。

当院では、骨粗しょう症に精通する看護師が常駐し、骨のことだけでなく、生活におけるさまざまなことに対し、気軽に相談できる体制を整えています。さらに、大腿骨と腰椎の骨密度を正確に測定するための機器を導入しました。これにより、わざわざ遠くの大きな病院へ検査に行く負担をなくし、身近な環境で高精度な骨折リスク評価や治療が可能になりました。また、他院で定期検査している方で、当院の検査と重複する場合は、患者さんの負担にならないよう共有・連携しています。二重の採血や費用負担を減らす「三方良し」の心配りの体制を支えるのが、骨粗しょう症診療に精通する看護師です。スタッフの専門知識による啓発とお声がけ、そして丁寧なサポートにより、誰もが安心して検査に臨める体制を整えています。
患者の小さな声にも耳を傾け、気づきを大切にする
こちらのクリニックでは専門の外来も設けているそうですね。

今年から、肩や膝、足の痛みでお困りの方に向けた「肩専門の外来」と「膝専門の外来」を開設しました。担当するのは、総合病院で日頃から多くの臨床や手術に携わっている、経験豊富な先生方です。大きな病院は紹介状や待ち時間の面でハードルが高いと痛みを我慢していた方も、当クリニックの通い慣れた環境で、専門の医師による診断から治療、リハビリまで一貫して受けられるのが最大のメリットです。もし手術が必要な場合でもスムーズに高度医療機関へ紹介できますし、院内で私自身が「セカンドオピニオン」のように追加の相談に乗ることも可能です。多角的な視点から、患者さんが安心してより良い選択をできるようサポートしています。
東迎理事長が医師として心がけていることは何ですか?
視野を広く持ち、いろいろなことに気がつけるように心がけていますね。診療時はもちろん、診療以外の時も意識するようにしています。以前、松葉づえを使っている当院の患者さんを外で見かけた時、その方は自転車に乗ろうとしていたのです。そのままでは危険だと思いましたし、ちょうど時間もありましたのでお声がけして、その方のご自宅まで自家用車でお送りしたことがありました。私にできることであれば、可能な限りお力添えしたいと思っています。こう考えるようになったのは、私が沖縄の出身で、兄弟が多い家に生まれたことが関係しているのか、関わる方は皆家族のように大切な存在だと感じているからです。これからも患者さんに寄り添い、気がついたことがあれば積極的に行動に移していこうと思います。
東迎理事長はなぜ整形外科を専門とされたのでしょう?

私は徳島大学医学部を卒業後、病理学の基礎研究に進みました。プレパラートを通して緻密に病気の本質を探る日々でしたが、当時の研究生活は経済的に非常に厳しいものでした。そこで当直のアルバイトとして整形外科の病院へ通い始めたのが、臨床の道に進む大きなきっかけとなりました。そこで出会った整形外科の先生方にたいへんお世話になり、患者さんの痛みと直接向き合う臨床の魅力に惹かれていったのです。その後入職した病院では、処方などのミスや混乱を防ぐシームレスなシステムである「セット診療」を導入していて、不慣れな中でしたが必死に現場力を磨きました。「自灯明」という自らを灯火として道を切り拓くことを意味する言葉にも支えられ、あの頃があったからこそ、今の患者さんに真に寄り添う医療体制の基礎が築けたのだと感じています。
患者はもちろんスタッフにも寄り添う、真摯な姿勢
たくさんのスタッフさんが働かれていますね。東迎理事長から何か伝えていらっしゃいますか?

スタッフたちには、先ほどお話しした「気がつく」ことをはじめ、私が診療時に心がけていることを同じように意識してほしいと伝えています。スタッフは一人ひとりがノートをつくり、私が伝えたことを都度メモして、一つ一つをしっかりと行動に移せるように努めてくれていて、とても心強く感じています。また、開業当時は「ワーク・ライフ・バランス」という言葉はありませんでした。ですがその頃から私はスタッフを採用する際に必ず、「私はあなたたちの力を頼りにしているので、頑張ってもらいたいです。その分、あなたたちもぜひ東迎クリニックを利用して、あなたたちの生活が楽しくなるようにしてください」と説明しているんです。スタッフ皆が気持ち良く働くことができ、そして患者さんへの良い接遇につながったらという思いも込めて、このように伝えてきました。
将来に対するお考えをお聞かせください。
大阪の医師の平均寿命は72歳、という話を聞いたことがあります。少し短いように思うのに加えて、私もその年齢に近づいていることを日々感じています。そのことから、知り合いの医師の協力を得ながら診療を続けるか、それとも同じく医師である息子たちに後を任せて老後を楽しもうか、といったことを考え始めましたね。ただ今のところ、他院の先生から「そちらで診ていただきたい」というご依頼をいくつもいただいていますので、医師として診療を続けようという思いが強くなっています。当院を頼りにしてくださっている患者さんのためにも、私を支えてくれているスタッフたちのためにも、まだまだ頑張っていこうと思っています。
では最後に、読者へのメッセージをお聞かせください。

当院では患者さんの訴えにしっかりと耳を傾けた上で、痛みといった症状の改善はもちろん、その方が自立した生活を送れるように全力でサポートしています。そのためにも、体調に関することであれば、些細なことだと思わずに何でもお話しいただけたらと思います。また、「あそこへ旅行に行った」といった日常生活のお話もぜひお聞かせください。私自身が会話好きというのもあるのですが、医療につながったり、内容問わず話すことで気持ちが軽くなったりする場合もありますからね。お待ちしています。

