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加藤 順子 院長の独自取材記事

加藤皮膚科

(大阪市北区/桜ノ宮駅)

最終更新日:2024/07/05

加藤順子院長 加藤皮膚科 main

桜ノ宮駅から徒歩5分、大阪天満宮駅や南森町駅からも徒歩でアクセス可能なビルの12階にある「加藤皮膚科」。加藤順子院長が10年以上の勤務医経験を経て、1996年に開業した皮膚科クリニックだ。待合室は白とピンクを基調とした優しい雰囲気で、診察室と施術室はプライバシーが守られた空間となっている。紙カルテで占められたスペースからは、開業28年の歴史と患者層の厚さが伝わってきた。治療については情熱的に、患者の喜びについては自分のことのようにうれしそうに話す姿が印象的な加藤院長。「患者さんのどんなに小さな悩みもないがしろにせず、症状の改善につなげたいです」と語る加藤院長に、診療の際に大切にしていることなどを聞いた。

(取材日2024年5月24日)

新生児から90代まで、幅広い年齢層に対応

この場所に開業した経緯をお聞かせください。

加藤順子院長 加藤皮膚科1

開業のきっかけは子どもの小学校入学です。ずっと勤務医をしてきましたが、勤務地が遠く、子どもが学校から帰ってきた時に母親がいたほうがいいと考え、家の近くで開業することに決めたのです。場所を探していた時にこのビルが医療フロアをつくることを知りました。新しくてきれいでしたし、セキュリティー対策もしっかりしていたので軽い気持ちで決めました。今になって改めて、ここに開業して良かったと思いますね。最近いろいろな事件もありますし、自分のためにも、患者さんに来ていただく面でもやはり安全性はとても重要だと実感しています。

主な患者層と主訴を教えてください。

オフィスも入るビルの中なので働く人がメインかと予想しましたが、地域の方が多く、新生児から80代、90代まで幅広い患者さんに来ていただいています。じんましん、アトピー性皮膚炎やかぶれなどの湿疹・皮膚炎やニキビ、水虫、イボなど、一般的な皮膚科の保険診療内での治療がメインですね。乳幼児は乳児湿疹やアトピー性皮膚炎、若い方はニキビやアトピー性皮膚炎、中高年は老人性のイボや乾癬、ご高齢の方は乾燥からくるかゆみや爪の水虫が見られます。また成人以降では、かぶれや薬疹なども多いです。

働く世代ではどのような相談が目立ちますか?

加藤順子院長 加藤皮膚科2

ニキビに悩む方がよく来られますね。ニキビはコメドという白ニキビから治さないと根本的な治療にならないので、治療ガイドラインに忠実に行いたいのですが、治療薬は刺激症状が出るので好まれません。ほとんど刺激のない治療で赤ニキビだけにアプローチすることもできますが、結局は症状を繰り返すことになるので、顔中のニキビを根こそぎ治療することが重要です。副作用がないのが必ずしも良い治療ではありません。そういうことを知らない患者さんもいますので、「根本からニキビを治療するには刺激を感じることもありますが、根本的に治療しないと再発を繰り返しますよ」と力説すると、理解してくださった患者さんは頑張って治療を受けてくれますね。かぶれが出た場合は注意が必要ですが、そうでなければ治療を続けてもらえるよう努力しています。

保健室のような雰囲気の気軽に話せるクリニック

力を入れている治療について教えてください。

加藤順子院長 加藤皮膚科3

今とてもうれしいのは、アトピー性皮膚炎の治療ができるようになったことです。アトピー性皮膚炎は、対症療法で多少の緩和をめざすことはできても、根本的な治療は難しいとされていました。しかし最近、症状を改善に導くための薬が次々に出てきました。私が医師をしている間に、そんな薬を処方して患者さんを治療できるのは医師冥利に尽きるというか、やっていて良かったと思います。もちろん、一度薬を処方すれば永遠に持続する効果が期待できるというわけではなく、再発のリスクがなくなるわけでもありません。高価な薬なので患者さんも大変だと思いますが、日常生活に支障が出たり、まったく症状が改善せずに困っていたりした患者さんが、目をキラキラさせて前向きになっている姿を見ると本当に幸せです。これからも、アトピー性皮膚炎の患者さんと並走させてもらいたいな、とワクワクしています。

その他に力を入れている治療はありますか?

かぶれの原因検索には力を入れています。繰り返す接触皮膚炎などの湿疹や薬疹の疑いの患者さんにはパッチテストをお勧めしていて、金属などアレルゲンを種々常備して調べています。根本的な治療につながるので皮膚科の大切な検査ですね。最近では歯科医師からのご紹介で歯科シリーズのアレルゲンを調べることも多いです。その他、紫外線療法は重宝しています。アトピー性皮膚炎のかゆみで困っている患者さんの中には処方薬が有用でない人もいて、そんな場合にかゆみの治療の選択肢として追加していますね。また、紫外線療法は乾癬にも有用とされています。

クリニックの雰囲気やスタッフの皆さんについて教えてください。

加藤順子院長 加藤皮膚科4

スタッフはみんな一生懸命やってくれています。全身療法の導入にしても、看護師が患者さんに事細かに自己注射などの指導をしてくれるので安心して任せられますし、光治療にしても、照射する場所や光の強さを指示すれば慣れた手つきで進めてくれます。患者さんが話しやすい雰囲気をつくってくれているのもありがたいですね。間接的に聞こえてくるスタッフとの雑談で患者さんの気分を察することができたり、私に言ったこととは違う話が聞こえてきたり。保健室に来るような感じで患者さんが気軽に話せる雰囲気をスタッフが出してくれています。当院は光治療だけでの通院もできますが、半分おしゃべりしに来てくれているのか、そんな患者さんもいらっしゃいます。

家族に対するような愛情を持って診療する

患者さんへのアプローチとして心がけていることはありますか?

加藤順子院長 加藤皮膚科5

こちらから聞いていかないと、患者さんが本当に困っていることが見えてこないと感じます。アトピー性皮膚炎にはかゆくて睡眠が取れないという問題がありますが、患者さんからは話してくれません。アトピー性皮膚炎の患者さんはずっと症状と付き合っているので、「こんなものか」「皮膚科で眠れないと言っても仕方ない」と、諦めているのかあまり苦しみを口にしません。その声なき声を引き出したいですね。そういった、患者さん自身も当たり前だと思い込んで医師に話さないような細かい困り事まで引き出せたらと思います。でも待合室でたくさんの患者さんが待っていると、どこまで聞くべきか今でも試行錯誤しています。初診と全身治療をしているアトピー性皮膚炎の患者さんには、特にしっかりと時間をかけて話を伺っていますね。

患者さんと十分な時間が取れず、もどかしく思うこともありますか?

一人ひとりの患者さんとゆっくり話せたら一番良いのですが、皆さんも忙しいですし毎回は難しいですね。でも、患者さんは何かに困って来院しているので、診療の際は自分の家族を治療してあげる時と同じ気持ちで接するようにしています。今は、医師と患者さんが一緒に目標に向かい頑張ろうという時代ですし、対等な立場でご本人の意向を聞きながら、なるべくShared Decision Making(共同意思決定)を実践したいと思っています。ニキビ治療を例にとると、もう刺激は嫌だからとりあえず今あるニキビの対症療法を選びたいという患者さんもいます。私としては多少の刺激を受け入れてもらい根治療法をお勧めしたい。それでも、治療のガイドラインを説明した上で、患者さんの希望を優先することもあります。あまりこちらのやり方を推し進めてもついて来られない方もいますし、様子を見つつ、家族に対するような愛情を持って診ていますね。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

加藤順子院長 加藤皮膚科6

皮膚科も増えて、患者さんに選ばれる時代になった今、大切なのはやはりハート、心と心のふれあいですね。いろいろな年齢層、疾患の方と心を通わせられたら幸せだと思います。ですからメッセージは、「悩んでいることは包み隠さず医療者に話してはいかがでしょう」ということです。話さないと伝わらないし、こちらから聞き出すには限界があるので、「どうせ言っても解決しない」と思わず、小さなことでも気になることは家族に話すような気軽さで話してほしいです。そういうことを一緒に考えられる雰囲気をつくり、解決法を考えたいと思っています。アドバイスできることもあると思うので臆せずいろいろ話してくださいね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ニキビの赤外線治療/3000円

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