大阪メトロ谷町線の出戸駅から徒歩で約5分の住宅地に、在宅診療を積極的に行う「酒井診療所」がある。開業以来約30年にわたって地域に根差した診療を続けてきた。朝の外来診療が始まる前から、夜に診察が終わった後まで、数多くの在宅患者を診ているのは酒井泰征（さかい・やすゆき）院長。「いろんな人と出会い、話し、理解していくことが面白い」と医師のやりがいを語る酒井院長。毎年夏休みにヨーロッパ旅行へ出かけることを楽しみにしているそうだが、普段は献身的に診察に奔走する。とても穏やかで謙虚な言葉の中に、地域の患者と、患者を介護する家族に対する熱い思いや温かなまなざしが感じられるインタビューであった。

（取材日2019年8月1日）