医療法人  川上医院

医療法人 川上医院

川上 剛院長

頼れるドクター

20180918 bana

見えない病気や患者のニーズを読み取るのも医師の役割

―患者さんを診察するにあたって心がけていることは何でしょうか?

例えば、患者さんが「おなかが痛い」と言うので胃カメラで診察してみても「何もありませんよ」と帰されることがありますよね。僕もはじめは「痛いのであれば病気でないとおかしい」と思っていたのですが、患者さんのニーズを読み取ることが大事だと気づいたんです。胃カメラはあくまで過程であって、患者さんが何を言いたいのかを読み取るのが内科のドクターの仕事だと思います。胃カメラで胃がんや胃潰瘍が見つかったら治療法は決まっています。でも、そんなに悪くないのに「こんなに痛いのに何で病気じゃないんですか」と怒る患者さんもいる。痛みと病気は比例するわけではありません。「病は気から」という言葉があるように、メンタル的なことが原因で胃の動きなど機能性が悪くなっていることもあるんです。病気以外のメンタルが原因で身体のバランスが悪くなっている人にどういったアプローチをしてあげたらよいかを考えています。

―患者さんに対して具体的にどのようなことを実践されていますか?

ストレスや睡眠不足が原因で胃の調子が悪いけれど、検査では特に問題がないという人に対して、何かしてあげられないかと思っていた時に漢方薬と出会いました。漢方薬の中にはストレスや胃の過緊張を和らげる成分が入っているものもあり、ほかにも冷えや便秘に適したものが多くあります。一口に「胃が痛い」と言ってもいろいろありますよね。「胃の痛みだからこの薬を処方」と、症状だけを見て処方するのではなく、その人の体型や体質に合った漢方薬を処方しています。患者さんの悩みでいうと「市販薬は効きすぎておなかが痛い」という人もいますが、西洋薬と漢方薬の良いところをうまく併用することで、これまで難渋していた症状が良くなったという人もいますよ。

―患者さんのエピソードで印象に残っていることはありますか?

ある時「おなかの調子が悪い」と来た患者さんがいたのですが、何か嫌な予感がして心電図を撮ったら心筋梗塞だったことがありました。おなかが痛いのではなく、胸が痛かったわけです。自分は消化器内科の医師である前に内科の医師でもあるのだから、部分的に診るのではなく、体全体のことを考えなければいけないと思うんです。人間、老いには逆らえませんから、年齢に応じてある程度このような病気が考えられるという予想はつきます。その中でも多かったのが、症状がない骨粗しょう症ですね。「私は大丈夫」と年齢の割に自分の体力に対する過信があり、自転車で転んで骨折したりします。だから疑わしい人は「一度診察に来てください」と呼びかけるポスターを貼っています。スタッフとイラストも工夫して本屋にある手書きのポップのようなものにすれば、目に留まるかと思って作っています。



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