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岡本 吉夫 院長の独自取材記事

岡本クリニック

(大阪市住吉区/長居駅)

最終更新日:2021/10/12

岡本吉夫院長 岡本クリニック main

コンクリート打ちっぱなしのおしゃれな外観が目を引く「岡本クリニック」は、大阪メトロ御堂筋線長居駅から徒歩1分、JR阪和線の長居駅から徒歩5分、大通りから1本入った静かな住宅街にある。クリニックを営む岡本吉夫院長は、大阪市立大学医学部付属病院の産婦人科で研鑽を積んだドクター。不妊治療を専門分野とし、開院にあたって男性不妊を専門とする泌尿器科の医師と連携。1996年からは男性不妊のための外来も設置している。不妊を男女双方にとっての問題と捉え、25年にわたり不妊に悩む男女に向き合い真摯に治療を提供してきた岡本院長に、クリニックの特徴や不妊治療への想いなどを聞いた。

(取材日2018年9月6日)

男性不妊の相談にも対応する、不妊治療クリニック

まず先生のご経歴と、こちらのクリニックについて教えてください。

岡本吉夫院長 岡本クリニック1

1978年に大阪市立大学を卒業、その後同大学の大学院に進みました。大学院在学中には、卵管の線毛細胞について研究を行い、1983年に卒業。その後も引き続き住吉市民病院の産婦人科に在籍し、研修医期間と合わせると16年ほど、産婦人科の医師として幅広い経験を積ませていただきました。在職中はお産はもちろん、子宮や卵巣、卵管の疾患に対する腹腔鏡・子宮鏡を使った手術治療も経験しています。勤務医として不妊治療に携わる中で、より積極的に取り組みたい気持ちが強くなり、1993年に自らのクリニックを開院しました。その後、男性不妊の外来を行うために1996年に現在の場所に移転してきたんです。

この場所に移転された25年前から、男性不妊の外来をしておられるのですね。

そうなんです。当時はまだ体外受精や顕微授精などの生殖補助医療(ART)を行うクリニックも少なかったですし、不妊はもっぱら女性の問題と捉えられていて、男性不妊を扱う専門の医師も医療機関もほとんどありませんでした。しかし、不妊原因の半分は男性にあり、女性だけを治療しても問題が解決しないことが身にしみてわかっていたので、どうしても男性不妊を専門的に扱いたいという想いが強くありました。そこで、いったん開院してから男性不妊を専門とする泌尿器科の先生を探してコンタクトを取り、連携できる体制をつくった上で、男性不妊の外来を併設できる施設を新築し、移転しました。現在は週に1回、泌尿器科で男性不妊専門の医師に来ていただき、診察・治療を提供しています。

クリニックには、男性も結構いらっしゃるのですか?

岡本吉夫院長 岡本クリニック2

患者さんの男女割合でいうと女性が8割、男性が2割といったところでしょうか。来られる男性の年代は20代から60代までと幅広く、不妊に悩まれてパートナーである女性と一緒に来られる方や、結婚を控えてお一人で結婚前にチェックに来られる方もいます。女性は30代後半から40代の方が最も多く、そのうち体外受精など高度不妊治療に挑戦されている女性の4割程度が40代ですね。当クリニックは一般婦人科も扱っているのですが、基本的には不妊治療に力を入れて取り組んでいますので、来院される患者さんの9割は不妊のご相談や治療目的で受診されています。

子どもを望む男女双方をサポート

女性・男性のどちらかだけでなく、ご夫婦での来院も多いのですね。

岡本吉夫院長 岡本クリニック3

そうですね。私は不妊治療は夫婦・カップルが二人三脚で行うべきだと考えていて、それが可能となる医療体制をめざしてきました。不妊の原因は性交渉の内容やタイミング、また女性側の子宮・卵巣・卵管に問題がある場合や、男性側に勃起できない、射精できないなど、性生活についての性機能や精子の質など生殖機能に問題がある場合、また他の疾患が原因で生殖機能が低下しているケースなど、ざっと挙げるだけでも実にさまざまな可能性が考えられます。妊娠をするにはまず不妊の原因を探り、妊娠するのに必要な条件を患者さんご自身にも理解していただかなくてはなりません。そのためにはどちらか一方だけでなく、当事者である男女双方を診させていただく必要があるのです。

こちらには、男性不妊の専門家もいらっしゃるそうですね。

泌尿器科と婦人科、両方の視点からアドバイスできるのは当院の強みでしょうし、患者さんにとっても大きなメリットになると思います。子どもが欲しくて不妊に悩んでいても、心理的な抵抗から周囲に相談することも、病院に来ることも難しいという方は多いと思うんです。その傾向は、男性のほうが強いのではないでしょうか。男性不妊を扱うこと自体まだ少ないですから、なかなか男性に当事者意識を持って不妊治療に通っていただくことが難しいという現実もあります。男性が心理的ハードルを越えて、不妊治療のための最初の一歩を踏み出すときに、ご夫婦で治療に取り組んでいただける当院がお役に立てればうれしいですね。

先生が不妊に悩む患者さんと接する上で、大切にしていることは何でしょう?

岡本吉夫院長 岡本クリニック4

そのご夫婦・カップルに合わせた、テーラーメイドの不妊治療を提供したいと考えています。先ほども申し上げたように不妊の原因はさまざまで、妊娠を成功させるためには原因に対して適した内容で不妊治療を行う必要があります。だからこそ、しっかりとした検査で患者さんの体の状態を把握し、適した不妊治療の選択肢を患者さんごとにご案内しなくてはなりません。例えば、検査の結果双方の生殖機能や健康状態に問題がないならタイミング法のアドバイスをしますし、生殖機能の低下や他の疾患による不妊であると考えられる場合には、人工授精や体外受精の提案はもちろん、生活指導や、原因となる疾患そのものを治療するための各専門の医師へ紹介もいたします。

婦人科医療を通して、女性の一生をサポートしたい

クリニックとして、力を入れている治療内容を教えてください。

岡本吉夫院長 岡本クリニック5

人工授精・体外受精・顕微授精など、生殖補助医療に力を入れています。人の手で受精卵を作り、自然妊娠とは異なる方法で妊娠をさせることに、いろいろな意見があることは理解しています。しかし私にとって生殖補助医療は、英語で「Assisted Reproductive Technology」と表現されるように、まさに妊娠を「アシスト」するための大切な手段なのです。理由があって自然妊娠することは難しくても、私どもが少しお手伝いすることで子どもを望む方に喜びを提供することができ、人生を変えるような感動を届けられるなら、私は体外受精や顕微授精も積極的に検討されるべき選択肢だと思うのです。

先生が婦人科医療や不妊治療に感じる、やりがいや魅力は何でしょう?

女性にとって命をかけた、人生最大の出来事と言ってもいいお産をサポートでき、生命の誕生に関われることが大きな喜びでありやりがいです。特に不妊治療においては、受精卵の頃から見守ってきた子が成長して生まれてきてくれることに生命の神秘を感じますね。当クリニックでお手伝いして妊娠・出産された方がお子さんを連れて会いに来てくれることもあるのですが、その子の顔を見るともううれしくて。「君は覚えてないだろうけど、私は君をずっと前から知っているんだよ」と話しかけたりもします。不妊治療はデリケートな問題ですし、妊娠成功のために患者さんの食事や生活習慣、プライベートなことまで口を出すので難しい部分もありますが、今後も患者さんとご家族をサポートできるよう取り組んでいきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

岡本吉夫院長 岡本クリニック6

人の体は、時間の経過や日々の食事・生活の習慣によって変化します。これは男女ともにそうで、加齢や生活習慣による問題・疾病が原因で、ご本人たちが自覚しないまま不妊となっているケースも多いです。私は不妊治療を通して、その背景にある疾病や先々の健康問題まで含めた女性の一生をサポートしていきたいと考えています。不妊原因の検査と治療の開始は、より早いほうが成果を得やすくなるといわれています。思い立ったその時が吉日ですから、悩まれているなら、ご夫婦でお気軽に当クリニックにお越しください。不妊治療と考えて抵抗を感じるなら「赤ちゃんを授かるための健康診断」という感覚でも構いません。しっかりとお体を診させていただき、それぞれのご夫婦に合わせた治療の選択肢をご提案いたします。

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