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速水 淳史 院長の独自取材記事

速水皮膚科

(大阪市東成区/今里駅)

最終更新日:2019/11/07

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大阪メトロ千日前線・今里筋線の今里駅から徒歩2、3分、今里筋に面したビルの2階に「速水皮膚科」がある。65年もの歴史を持つ3代続くクリニックで、およそ20年前に現在の場所に移転。現在は速水淳史院長を含め3人の皮膚科を専門とする医師が診療にあたっている。速水院長は、大学病院などでの診療を経て、クリニックでの診療を開始。何でも相談できる地域に根差した医師でありたいと、緊張感を与えないように患者に接することを大事にしている。また、病理組織診断に関する知識を生かし、難しい症例に対しても的確な対応を心がける。速水院長に医師としての診療姿勢や、地域医療にかける思いなどを語ってもらった。
(取材日2019年8月1日)

緊張感を感じさせないフランクな対応を大切にする

患者さんと接する際にどんなことを心がけておられますか。

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大学病院時代より患者さんとの距離が近くなったと思います。お子さんからご高齢の患者さんまで、幅広い年齢層の患者さんがお越しになり、たくさんお話をしていろいろなことをお聞きしたい、知りたいと思うようになりました。患者さんが話をしやすいように、話し方もできるだけ優しく、やわらかくするよう心がけています。例えば、お子さんの場合は、怖がってしまうと診療が苦痛になりますので、よりフランクに、一緒に遊ぶような雰囲気を大事にしており、Tシャツのプリント柄をヒントに好きなテレビ番組の話をすることもあります。また、ご高齢の患者さんの場合も、緊張感を感じることのないように、なるべくフランクにお話ができるような雰囲気づくりに努めています。

診療の基本ポリシーを教えてください。

基本を守った治療、効く治療を提供することをモットーとしています。基本を守った治療とは、例えば患者さんが東京に転居された場合でも、現地の医師が当院の治療の記録を見て「なるほど」と思える治療のことです。一方、効く治療というのは、ごまかさない治療ということです。患者さんにとってメリットのある、しっかりと効く治療を提供していきたいと考えています。学会や勉強会、医学雑誌などから情報を収集して、世界的な基準に照らし合わせた治療を提供するようにしています。

お子さんのアトピー性皮膚炎の治療についてのお考えを聞かせてください。

当院では、基本的には世界的な基準にのっとった治療を実践しています。しかし、日本ではステロイドに対して、いまだに強い抵抗感を持たれる方もおられます。当院でも、ステロイドの処方に抵抗感を感じられる方に対しては、丁寧に説明して同意を得た上で処方するようにしています。中には、さまざまな医療機関を経て、当院で初めて使い始めたという方もおられます。いったん処方しても、使用を中断してしまってた患者さんについては、使っていただけるように再度しっかり説明します。また、小児のアトピー性皮膚炎で問題になるのがアレルギー性鼻炎・気管支喘息への進展・合併ですが、この予防に、これまで厳重な食事制限が行われており、ほとんど効果は上がりませんでした。当院ではアレルギーマーチ防止に対して二重抗原曝露仮説をもとに「食事制限」ではなく「皮膚の状態を改善する」、「保湿剤の塗布によって抗原吸収を抑える」ことに力を入れています。

アトピー性皮膚炎の治療継続にはモチベーションが必要ですね。

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ステロイドの場合、ある程度の量を塗布しないといけません。また、少しでも症状が落ち着いてくると、治療をやめてしまうケースが多いのが現状です。このため当院では、最初はしっかりと量を使ってもらい、治療に臨む姿勢を褒めたり、認めたりしてあげることで、治療を継続していく意欲につなげたいと考えています。お子さんの場合、保護者との話が多くなりますが、小学校中学年のお子さんについては、本人の意見を少しでも聞き出すことができれば、「どうなりたいのか」という目標を設定するようにしています。皮膚の状態が良くなることで、例えばスポーツの場面でどんな良いことがあるかといった話を盛り込んでいければ、よりモチベーションアップにつながると思います。

父、姉と協力しながら診療にあたる

皮膚科を選ばれたのはお父さまの影響ですか。

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細かい作業が得意だったので外科系に進みたいという漠然とした思いがあり、初めは整形外科を考えていました。しかし、大学に残って勤務するというより地元で地域のために診療したいという思いが強く、大がかりな手術や入院が少なく開業医に向く皮膚科を選びました。皮膚科は、目に見える部位を扱うので、変化がわかりやすく、工夫する楽しさもやりがいにつながりました。組織を採取して検査することで、病気を診断するということも体験して、皮膚科診療の奥深さも知ることができました。

大学卒業後はどんなキャリアを積んでこられたのですか。

大阪の大学病院で初期研修を受け、その後は、兵庫県の公立基幹病院で2年半ほど経験を積みました。この病院には、形成皮膚科の先生がいらして、形成皮膚科、美容皮膚科についても学ぶことができ、良い刺激になりました。現在も、腫瘍などに対して縫合を伴うような小手術を行う際には、「少しでもきれいに仕上げる」という形成皮膚科の手法が役立っています。その後、大学院に進み、紫外線研究で世界的に知られる先生のもとで紫外線が免疫抑制に及ぼす影響などについて研究しました。大学院修了後は、大学病院でさまざまな皮膚疾患を診させていただきました。

こちらで診療を開始されたのはいつ頃ですか。

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およそ18年前です。父が体調を崩して、診療を「手伝ってほしい」と言われ、移籍をしたのは、およそ10年前になります。当時、大学病院の医長を務めており、もう少し大学での研究生活を送りたいとの未練はありましたが……。もっとも、今では父もすっかり元気になりましたが……(笑)。世代の違う医師が一緒にやると、診療方針の違いなどでもめると聞きますが、むしろ、難しい症例などは一緒に患部を診て、相談しながら診療を進めることができます。クリニックでの患者さんとの接し方など父から学ぶところもたくさんありました。

チームワークを生かし、丁寧な説明を心がける

紫外線治療も行われていますね。

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内服、外用といった通常の治療に加え紫外線治療を行っています。微妙に波長の違う2種類の紫外線を組み合わせて、乾癬やアトピー性皮膚炎などの難治性慢性疾患を治療していきます。20世紀は電気の、21世紀は光の時代です。現在、通信、記憶媒体はほとんど光です。私は「光線と免疫」の研究で博士号を取得しましたが、まだまだ光の持つ力は底が知れません。海外からも国内からも新しいデータが次々発表されています。また、「光のメス」であるレーザーも炭酸ガスを主に、さまざまな腫瘍やあざの治療にも積極的に対応しています。

現在、3名体制で診療されています。

特に受け持ちの分担はないのですが、父は皮膚病理組織診断に詳しいので、難しい症例については確認してもらうようにしています。また、女性医師の診療を希望される場合は、姉が対応するようにしています。当院では医師が患者さんに対して症状や治療について説明した後、当院独自の資料をもとにスタッフが再度説明します。さらに受付で処方箋を受け取ってもらう際にもスタッフが説明します。そのため、スタッフはみんな探究心旺盛で、疑問点などがあると積極的に質問してくれます。私が答えた内容は質問帳を使ってスタッフ間で共有してくれるのでとても助かっています。

今後の目標を聞かせてください。

地域に密着したクリニックという基本姿勢は変わりません。ただし、現状で満足しているとそこで終わってしまうので、新しいことをどんどん学んで先端の治療を積極的に取り入れていきたいと思います。待ち時間の短縮など患者さんの負担を減らす取り組みについても積極的に検討していきます。

読者にアドバイスやメッセージをお願いします。

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医師会の活動の中で、相談会などに行くと、本当にいろいろな相談を受け、悩みを持っておられる方が多いことを実感します。しかし、医療機関には悪化してから来られる方が多く、もう少し早く来ていただければ、早く治療できたし、負担も少なかったのにと思うことがよくあります。「そのうち治るだろう」「これくらいは我慢できる」と思わず、些細なことでも遠慮せずに受診してください。医療機関は敷居が高いと感じられる部分もあると思いますが、できるだけお話ししやすい対応を心がけておりますので、どうぞ安心してお越しください。

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