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喜多 義将 院長の独自取材記事

整形外科きたクリニック

(大阪市東淀川区/上新庄駅)

最終更新日:2020/01/07

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上新庄駅から歩いて3分の「整形外科きたクリニック」。院長の喜多義将先生は川崎医科大学卒業後、整形外科の医師として手術を中心に研鑽を積んできた。しかし、手術以上に「言葉と心」を重んじた診療に携わりたいと考え、1997年に開業。その後は患者のニーズに応えるべく通所リハビリテーションや訪問診療、管理栄養士や臨床心理士と連携したサポートを行うなど、理想とする医療の実現に注力してきたという。院内はスタッフと患者の笑い声が飛び交う温かな雰囲気で、「喜多先生でなければ」と遠方から通う患者も多い。今回はクリニックの特徴や診療に対する想いなど話を聞いた。
(取材日2019年12月2日)

言葉を交わし、心の通った診療をめざす

開業をめざしたきっかけを教えてください。

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元々専門は整形外科の中でも人工関節外科なんです。大学病院を含む勤務医時代は手術の毎日でした。手術で人を助けることはたいへん価値のあることですし、自分の人生にとって意義のあることだと思っていたのですが、多くの患者さんとふれあう中で、手術以上に自分しかできない実現させたい医療というものが出てきました。それが「言葉と心」を大切にした医療でした。手術から離れることに抵抗もあったのですが、自分の理想とする医療環境をつくりたいという思いがずっと心の中から離れず、開業に至りました。

「言葉と心」を大切にした医療とはどういったものですか?

私が勤務医をしていた20年以上前は、医師の言葉に傷つき、患者さんがストレスを感じたり、それに起こるトラブルもたくさんあったりしました。患者さんの権利意識も低く、不適切な言葉を発する先生でも辛抱していたり、医師も医学を第一とした診療だけを提供さえすればいいという風潮でした。私は、開業当初から「言葉はメスのごとく人を救い、人を傷つける」ということを意識して診療にあたってきました。これからも患者さんに寄り添って診療を行っていきたいと思っています。

具体的に、どのようなことに配慮されているのでしょう?

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言葉で傷つくというと、上からの物言いや無神経な態度を思い浮かべるかもしれませんが、それだけではありません。例えば「年だから仕方がない」「手術してももう治らない」といった希望を失わせるような言葉も患者さんを傷つけます。確かに、整形外科の疾病は半分以上が加齢に伴う慢性疾患ですし、手術で治せることにも限界があります。しかし、悩んでいる方に対して慎むべき言葉であると私たちは考えています。そこで当クリニックでは、少しでも負担が減る方法や、その先の治療法について必ずご提案するように心がけています。ある本に「医者の仕事の90%はしゃべること」とありました。しっかりとコミュニケーションを取り、丁寧に伝えることが医師の大事な役割だと思っています。これからもせめて患者さんを傷つけない「言葉と心を大切にしたクリニック」をめざしていきたいです。

臨床心理士や管理栄養士等とチーム医療で診療にあたる

整形外科診療はもちろん、栄養相談や往診、心のケアなど幅広く対応されているそうですね。

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はい。整形外科領域はさまざまな問題が複合してます。例えば、心の問題、肥満の問題を抱える方もいらっしゃり、それだけニーズが幅広いんです。そのため「患者さんのためになるならば」と始めたことばかり。例えば、患者さんの足が不自由になったのならこちら側が動けばいいと考えて往診を始めましたし、肥満が原因で膝が痛いのであれば、栄養士や理学療法士を置いてきちんとしたサポートをしようと考えてスタッフの充実を図ったわけです。また、臨床心理士による相談の場も設けています。例えば、ご家族を亡くされた時などの心理的背景が病気の痛みの原因となることもあるんです。最初は苦痛を受け止め切れない方も、繰り返し会話を重ねていくことで気持ちが上向きになっていく方は多いですね。

地域のクリニック、病院との連携にも力を注いでいると聞きました。

医療はチーム戦。チームメイトは多いに越したことはないですよね。リハビリ訪問看護ステーションやケアプランセンターなど、同じ法人グループ内でネットワークを広げることはもちろんですが、地域のクリニックや病院とも連携を図って、医療の入り口として患者さんのためにできることを増やしていきたいと考えています。当クリニックでの治療が難しく、手術や専門的な検査が必要な方、セカンドオピニオンとしてほかの医師の意見を聞いてみたいという方には、迅速にほかの病院をご紹介しています。ところで、よく患者さんに「ここのクリニックに来たらほっとする」と言っていただくんです。私は毎日楽しんでやっているんですけど(笑)、日頃から緊張感を与えないように接しているので、そういった意味では思い描いていた理想の医療を提供できているのかもしれません。もちろん豊富な経験を積んだスタッフの力があっての医療提供なので、いつも感謝しています。

日々の診療の中で、特に意識していることは?

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できるだけ患者さん本人にお話しいただくこと、そしてそれにしっかり耳を傾けることです。説明の際には、オリジナルの説明用紙などツールを使って、言葉だけでなく目からも伝えるようにしています。特に、患者さんが本当に悩んでいることを見抜くためにも、なるべくその方の緊張を解くことができるよう、「会話の職人」としてお話しようと努めています。大抵は、診療していても心配いらないことが多いのですがその場合は、なぜ心配いらないのかを説明して、納得・安心していただけるようにしています。また、検査で撮ったエックス線画像は、必ず所見を書いて印刷したものかCDをお渡ししていますね。病院では緊張してしまって何を話したかわからないという人は多いですが、エックス線画像を持って帰ったりするだけでも、1つ安心材料になっているんじゃないかと思うんです。そして、すべての患者さんに明るい表情でお帰りいただくことをめざしています。

悩むより、まずは医療機関に相談してほしい

今後の展望についてお聞かせください。

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1つは、院内の連携強化です。スタッフ人数も多くなり、全員でミーティングすることが難しくなってきました。特に訪問看護のスタッフと同じ時間に同じ現場にいることがないので、スマホなどで患者さんの情報を共有するシステムを取り入れています。また、診察の際にパソコンと向き合っている時間があるなら少しでも患者さんとお話しする時間にあてたいと思って、医療秘書に診察内容をカルテに打ち込んでもらっています。仕事は分担することで効率も上がる。いろんな職種の人たちとチームを組んで、これからも地域の方々へより良い医療を提供していきたいと思っています。

ところで、趣味はございますか?

趣味はスケッチ旅行です。スケッチ旅行では、昼間にたくさん絵を描いて、夜は宿でお酒を飲みながら色をつけていくんですよ。妻とあちこちに出かけるのですが、待合室に飾っている絵は鹿児島県の桜島に行った時に描いたものです。朝焼けから夕焼けと、時間によって色が変わっていくのが面白くて、一日中桜島を眺めていました。美しい風景を眺めていると、ふと大事な人との別れを思い出すことがあります。一昨年に父親を亡くした時は、人生の終わり方について考えることもありました。それってある意味、どう生きるかということですよね。私の場合は、いかに明るく笑って生きていくか。人と言葉を交わしていく人生がいいなという結論になったのですが、患者さんにも、病気があっても前を向いて生きていけるような、納得できる治療を提示していきたいと思うんですよね。

最後に読者の方へメッセージをお願いします。

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情報社会になって、ネット空間には種々雑多な情報であふれています。それをいかに取捨選択するかを求められる時代になりました。例えば皆さん、インターネットの情報がすべて正しいとは思っていないでしょうが、時にはそれに左右されてしまうこともあるのではないでしょうか。そういった時にも、まずは気軽に医療機関に受診することをお勧めします。一緒に悩んで、一緒に解決していければと思っています。これはすべての医師の共通の思いです。「早く行けばよかった、悩んでいたのがばからしかった」とおっしゃる方は非常にたくさんおられるのです。当クリニックでは、痛みを早く取るための治療に特に注力し、長期間の通院が必要な治療やエビデンスの薄い診療はしないよう努めています。安心してご相談にお越しください。

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