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山村 聖眞 院長の独自取材記事

山村耳鼻咽喉科

(大阪市港区/弁天町駅)

最終更新日:2019/08/28

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JR環状線と大阪市営地下鉄中央線の弁天町駅から徒歩5分。近年超高層ホテルやマンションなどが林立する駅前には、テニスコートがあるだけでほぼ更地だったという時代からこの地で診療を続けてきた「山村耳鼻咽喉科」。医院は古くからの住宅地内にあるがゆえに、開業当時から変わらずに、地域住民の健康に寄り添ってきた。クリスチャンの家庭に育ち、自身もクリスチャンドクターとしての在り方を模索してきた山村聖眞院長は、常に身体と精神の双方のケアを重視する。患者の心に寄り添えば、例え泣いている乳幼児であっても安らぎを与えることはできると、患者自身の個性や背景に合わせた対応を欠かさない。青年期から学びを積み重ね、「患者の喜びは自分の喜び」と話す院長に、日々の診療に対する思いを聞いた。
(取材日2017年10月25日)

泣き方からも個性を察し、一人ひとりに適した診察を

1990年のご開業から、地域の変遷を見て来られたのですね。

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平成の時代が始まると共に弁天町に開業して、もう27年になります。開業前は住吉区の大阪急性期・総合医療センターに勤務していたのですが、大阪船員保険病院(現・大阪みなと中央病院)に勤務していた友人からこちらの地域では耳鼻咽喉科が不足していると聞き、この地に医院を構えることを決めました。近年駅前は賑わってきましたが、この辺は民家が多いので、他の地域に比べるとマンションは少ない方ですね。小さい頃から診てきた近隣のご家庭のお子さんやお孫さんが成人されてからも受診してくれ、成長を見られることがうれしいです。

どのような患者層が来院されますか?

古くからお住まいの世帯が多いので高齢の方はもちろん多いのですが、当院は小児耳鼻咽喉科の治療も重点的に行っているので、生後1ヵ月の赤ちゃんから幅広く来院されます。港区の小中学校4校の校医も担当しており、お子さんの受診は多いです。院内にもキッズスペースを設け、キャラクターシールを貼ったりして、お子さんが安心できる環境を整えています。病院に来ると泣くお子さんは多いですが、怒っていたり怖かったりと泣く理由はそれぞれ違うんですよ。泣き方から個性を把握してそれぞれに合った対応をすることで、不安が解消されだんだんと落ち着いてきます。治療により自分が楽になることも気付き、「自分のことをわかってくれる」と安心するのでしょうね。泣いていたのに、自ら治療椅子に座るようになる子もたくさんいます。

先生がご専門とされている分野についてお聞かせください。

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日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医のほか、喘息や食道がんの診断にもかかわる日本気管食道科学会気管食道科専門医の資格を持ち、細菌学や感染症の分野を研究していました。私は大学病院と同じレベルでどのような疾患でも受け入れる大阪急性期・総合医療センターに勤務していたので、多様な疾患の診療を数多く経験し、医学的知識を深め診療技術を磨いてきました。中耳炎や鼻炎といった感染症やアレルギー、声帯のポリープなどのほか、耳鼻咽喉科は意外とがんが多いのです。多数のがん患者を受け持っていた経験から、患者には病気の治療だけでなく心のケアが非常に重要だと感じるようになり、ターミナルケア(終末期医療)も勉強しました。精神的なケアは、医院での診療においても大切だと考えています。

カウンセリングを重視し、患者の苦しみを共有

日々の診療の中で大切にされていることをお聞かせください。

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一人ひとりにしっかり向き合うことです。職業や性別、職場や家庭でのトラブルや引っ越しなど、精神的なストレスが病気に結びついている場合もあります。薬をちゃんと飲める環境や性格かどうかも含めて患者さんのバックグラウンドを正確に把握し、投薬や治療をしています。患者さんは何らかの苦しみを持って来院されるので、自分の苦しみとして共有し、共感するのです。「今日頑張れば明日楽になりますよ」と言われるだけでも、気持ちが軽くなりますよね。一律に薬を出すだけでなく、医師のカウンセリング的な面を重視し、それぞれ患者さんの微妙な違いやニーズを捉え、その方に最適な対応と治療をすることを大切にしています。医師の仕事は、医院での診療のみならず、社会全体に奉仕すべきだと思い、阪神大震災の時は神戸市の小学校に行き、海外では無医村地域でボランティアとして診療を行ってきました。もちろん、それは現在の診療にも生きています。

先生が医師をめざされたきっかけは、どのようなものでしたか?

私の両親がクリスチャンで、幼少期から博愛精神を教えられ、人の役に立つ仕事をしなさいと聞かされて育ちました。高校生まではどちらかというと文系で、弁護士をめざそうと思っていましたが、弁護士は依頼人のためには相手の欠点を見なくてはならない相反する面がありますよね。医師の場合は自分を頼ってくる方のために全面的にサポートができると思いました。不幸は自分の中に留め置き、健康と幸せは分かち合うという親の教えが心に残っていたのですね。小学生の頃からリンゴの皮を自分で剥いて食べるのが楽しみで、いつもナイフで皮を出来るだけ切らずに長く剥くことにチャレンジするという、少し変わった趣味をもった子どもでした。そのおかげで手先が器用になり指先の細かい技術を要する耳鼻科の手術や処置にも役立っています。

なぜ耳鼻咽喉科の医師を選ばれたのでしょうか。

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耳鼻咽喉科の3つの特性に魅力を感じました。まずは疾患の多様性。耳、鼻、喉と、関連性もあれば別々の病気のこともあり、急性疾患だったり慢性疾患だったりと診断治療に面白味があります。次に患者の多様性。老若男女、時にはLGBTの方まで診られます。そして、治療の迅速性。耳鼻咽喉科は耳も鼻も喉も、疾患部位が直接見られますよね。内科だとおなかの中を直接見ることはできないので、血液検査やレントゲン、超音波検査などを駆使して診断します。耳鼻咽喉科は悪い部分がすぐ見えるので診断が明確で早い。初診で来られた時点で8割方は診断がつきます。なので治療に早く移れて、いい結果を早く出せるという魅力がありました。

知識レベルを常に高め、地域医療に実りを届ける

学会発表や論文の執筆経験も豊富でいらっしゃいます。

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患者さんに自分の病気について知ってもらいたいという思いで、ホームページやブログで情報発信をしています。そのためには私自身の知識の蓄積が必要です。情報提供および、より良い治療をするためには知識レベルを高めなくてはいけないと勉強を積み重ね、その結果、学会発表や論文をとりまとめたりすることにつながりました。野菜を育てるにしても、種を植えれば育つというものではなく、土の中にいかに肥料を仕込むかで実りがまったく違ってきます。私自身を磨くことで、地域に提供できる医療の水準が充実していくと考えています。学生時代から国際的なクリスチャンドクターの会合に参加し、日本ではまだ知られていなかったターミナルケアを広める活動もしました。ただ病気を治すだけでなく、人間の心の在り方に関心があったことが、病気だけでなく患者さん自身をよく見ようという意識につながっているのだと思います。

院内には絵画がたくさん飾られていますが、ご趣味なのでしょうか。

絵画鑑賞は好きですね。クラシックのコンサートもよく行きますし、自宅でもいつも流れています。芸術に親しむことは感性を豊かにしてくれるので、とても大切なことなんです。子どものときから歌も好きで、医局にいたときには送別会で、最後の願いとして私の歌を所望されたくらいなんですよ(笑)。今一番の趣味はガーデニングです。夏はキュウリやトマトなどがたくさん採れるので、常連の患者さんにお分けすることもあります。お年寄りには敬老の日、子どもさんにはクリスマスにとプレゼントをあげることも楽しみです。相手が喜んでくれることがうれしいのでしょうね。病気が良くなることでもそれ以外のことでも、患者さんに喜ばれることが、私にとっての喜びなのです。

最後に、読者の方にメッセージをお願いいたします。

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毎日の仕事や家事育児など、人間が生きていくためにはさまざまな困難や苦しみを経験し、乗り越えていかなければなりません。経済的な安定だけでなく、心身の健康維持が最も大切だと感じることが必ずあると思います。そんな時、病気に関することは医師が専門。あなた自身が気付いていない身体の不調原因を医師が突き止めることも可能なことがあります。悩みを感じたら、遠慮なく気軽に来院されて早め早めに治療やアドバイスを受けられることをお勧めします。

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