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奥村 隆司 院長の独自取材記事

奥村耳鼻咽喉科

(大阪市港区/弁天町駅)

最終更新日:2022/04/20

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大阪市港区、大阪メトロ中央線・JR大阪環状線の弁天町駅から徒歩8分。「奥村耳鼻咽喉科」は現院長である奥村隆司先生の父である奥村富夫先生が1959年に開院した「奥村医院」が前身。数年の休診期間を経て、1996年に奥村院長が医院を再開した。大阪大学医学部附属病院など地域の基幹病院で長年勤務してきた奥村院長は、現在、大阪府耳鼻咽喉科医会理事を務め、地域医師会活動にも積極的に参加。人との出会いを大切にすることで広がったネットワークを診診連携に生かし、地域の医療レベル向上のため自ら行政に働きかけるなど、町づくりにも貢献している。穏やかさの中に時折うかがえる奥村先生の熱い思いをじっくりと聞かせてもらった。

(取材日2018年7月10日)

一番の宝物は、これまでに培った人と人とのつながり

こちらのクリニックは、お父さまから引き継がれたそうですね。

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はい。父が「奥村医院」を開設したのが1959年、当時は入院設備もある診療所でした。父の死後しばらく休診していましたが、私が2代目院長として「奥村耳鼻咽喉科」を1996年に再開しました。私は生まれも育ちも、ここ港区です。この辺りは下町で、古くから住んでおられる方が多い地域です。もとは父の患者さんだった方が「大先生に診てもらっていた」と言って来られることもあるんですよ。3世代でお住まいの方もいらっしゃいますし、子育て世代の若いファミリーも増えています。耳鼻咽喉科ですので基本的にはお子さんが多いですが、近頃ではご年配の方も増えてきましたね。

大学病院での勤務医時代を振り返って、いかがですか?

大学病院時代の一番の宝物は、いろんな先生と知り合えたことです。当時の私の専門は喉や舌のがんでした。治療困難ながん患者さんを何とか治そうと、形成外科、消化器外科、脳外科などでチームを組み、おのおのの専門の垣根を越えて皆で助ける、そんな時代でした。血気盛んな若かりし頃だったので、朝から晩まで手術に取り組んだものです。その頃ご一緒させていただいた先生方は、現在では大学教授になられたり、大規模病院の先生になられたりしています。尊敬できる多くの先生方とは今でも親交があり、素晴らしい財産になりました。そうした「人と人とのつながり」は、患者さんを紹介するなど、今も診療に生かされています。

診療スタンスは「身近なかかりつけ医であること」とか。

お子さんの場合は鼻詰まりや中耳炎、ご年配の方の場合は音が聞こえづらいなど、症状は人によってさまざまです。患者さんがどのような方であっても話をよく聞き、わかりやすい説明を心がけています。慣れた患者さんになると、おなかが痛い、気分が悪い、血圧が高い、と言ってクリニックに来てくださることも。「ここに来ればどこかに紹介してもらえる」というところでしょうか。専門以外のことでも、不調や気になる症状があれば気軽に相談していただきたいと思っていますので、こういった相談をいただけるのはうれしいですね。私は地域医師会活動にも積極的に参加しており、懇意にしている先生方も大勢いらっしゃいますので、何かあればすぐに別の診療所や大きな病院への紹介もできます。

お子さんの場合、小児科に行くべきか内科に行くべきか悩むこともありますよね。

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お子さんの場合、耳鼻咽喉科へ行くべきか小児科へ行くべきか悩まれたら、とりあえず相談に来ていただければと思います。鼻の中をきれいに掃除するだけでも、鼻呼吸が楽にできるように促せ、泣きやんだり、夜に眠れるようになったりすること期待できます。そうするとお母さんも安心することができますからね。もちろん、小児科や他の科での診断が必要な場合は、しっかりと紹介します。最初から「この症状は小児科だね」など言わずにしっかりと誠心誠意診察した上で必要であれば他のクリニックに紹介しますので、安心して来院してほしいですね。

横のつながりを生かし、地域の健康は地域で守る

大阪府耳鼻咽喉科医会理事を務めるほか、地域医師会活動にも積極的に参加されていますね。

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私は、地域の健康は地域で守っていきたいと考えています。日頃から積極的に地域の医師会活動に参加することで、地域内の耳鼻咽喉科以外の診療所、先生方とのつながりが生まれます。総合病院というのは各診療科が一つの建物の中に集約されていますが、診療所というのは地域の中に点在しています。点在といってもそれぞれの診療所は地区内にあるわけですから、言うなれば私たちは「港区総合診療所」。総合病院だと隣の科で診てもらうのにも2時間、3時間待たされることもありますよね。それなら、ここから歩いて5分の内科へ行って診てもらうほうが早い。私は地域の先生方と協力し、横のつながりを深めることで、地域住民の皆さんの健康を守りたいと考えています。

高齢者は、難聴をきっかけに認知症に至ることもあるとか。

そうですね。英国の医学雑誌などでも、認知症の大きな危険因子として、難聴が指摘されています。ただ、高齢者の場合、少々耳が聞こえづらくても、日々の家の中の生活には困りませんので放置してしまいがちなんですね。しかし、聞こえづらいままで放置すると、コミュニケーションが困難になり、家族としゃべらない、テレビも観ない、外出もおっくうになる。そうなると、どんどん引きこもってしまい、社会から孤立してしまいます。そうしたことが認知症のリスクを高めてしまうんです。

高齢者の方には補聴器の装用を勧めていらっしゃいますね。

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先ほどの認知症の話にあるように、難聴は、認知症へつながるおそれがあり、高齢者にとって「聞こえる」ことは重要なことだと考えております。補聴器は慣れるまで違和感がありますし、何より年寄りくさい、と言って80歳以上の高齢者の方でもなかなか装用されませんが、認知症予防のためにも私は中等度難聴レベルからの装用を勧めています。補聴器をつけて、音を聞いて、脳を活性化させ、しゃべるということが大切です。補聴器で認知症が治るわけではありませんが、予防になればいいと考えてますので、日常生活で聞こえにくさで不自由さを感じた場合には、早めに診察に来ていただければと思います。

患者に寄り添ったこまやかなケアも開業医の醍醐味

開業されて良かった点は何ですか?

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開業する前は、私自身、大学で悪性腫瘍を専門にしていたこともあり、当初私に開業のイメージはありませんでした。父の死後、私がクリニックを再開し日々患者さんに接するうち、徐々に開業医のやりがいや楽しさというものを実感し始めました。学術的なことは大学病院でしかできませんが、患者さんの悩み事の相談に乗るなど患者さん個人に寄り添ったこまやかなケアができることも、医師として素晴らしいことだと気づいたんです。今では開業医として地域の健康を守ることに、やりがいと誇りを感じています。

忙しい毎日をお過ごしですが、先生のリフレッシュ方法は何ですか?

観劇と絵画鑑賞が趣味なんです。歌劇やミュージカルが大好きで、妻とよく観に行くんですよ。日常から離れて華やかな舞台を観ていると、気分がリフレッシュされて煩わしいことも忘れてしまいます。若い頃は観劇にさほど興味もなく、妻に付き合って観に行くといった感じでしたが、今では私の方がはまってしまって夢中になっています(笑)。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

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勤務医時代を含め、素晴らしい先生方に出会い、ともに仕事をさせていただいた経験が現在の私の医師としての糧になっています。人と人との巡り合いの大切さを日々実感し、そのつながりにお互いが助けられ協力して地域医療に貢献できれば、それに勝るものはありません。また、地域のネットワークや行政に参加し町づくりの一翼を担うことも、開業医の重要な役割の一つだと考えています。地域医療のために診々連携しながら、今後も地域住民の皆さんの「かかりつけ医」としてのスタンスを保ち、なんでも気軽に相談していただけるクリニックであり続けたいと思っています。

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