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大谷 眞一郎 院長の独自取材記事

大谷クリニック

(大阪市西区/肥後橋駅)

最終更新日:2022/08/24

大谷眞一郎院長 大谷クリニック main

大阪市西区京町堀、緑豊かな靭公園からほど近い場所にある「大谷クリニック」。5代目院長の大谷眞一郎先生の高祖父にあたる初代院長が、今から約130年前の明治時代に開業したという歴史あるクリニックだ。大谷院長は長く救命救急で活躍した後、2019年9月に同院を継承。穏やかな語り口と優しい物腰からは普段の診療の際の人柄がうかがえる。地域のかかりつけ医として、子どもから高齢者まで幅広い世代から愛され、またビジネス街という土地柄、健康診断や人間ドックのニーズも多いというクリニックの現状について、大谷先生に詳しく話を聞いた。

(取材日2022年7月27日)

約130年の歴史がある医院を継承

医師をめざしたきっかけを教えてください。

大谷眞一郎院長 大谷クリニック1

開業は1890年、明治時代に私の高祖父がこの場所で「大谷医院」を開き、代々継承してきました。私が5代目の院長となります。開業時から変わらず長きにわたりこの場所で診療を続けており、長男である私は子どもの頃から当然医師になると周りから期待されていました。生まれた時から人生のレールが決められているようで反発心もあったんですよ。もともとはイルカの研究など海洋生物学を学びたいと考えていた頃もありました。でも、小学生のいとこが小児がんで亡くなったことをきっかけに医師として命と向き合うということを真剣に考え始めるようになりました。

クリニックを継承されるまでのご経歴をお聞かせください。

約30年と一番長く勤務していた多根総合病院は救急病院でしたので、的確な救命のために必要な処置を行わなければいけない、常に緊張感のある現場で日々奮闘していました。苦しい状況の中自分だけでなく、スタッフと協力しながら同じ想いで患者さんを救命すること、その大切さを実感しとてもやりがいを感じていました。医療もスポーツと同じでチーム一丸となって同じ目標に向かうために協力することが大切なんです。また、救急で受け入れた患者さんを最後までケアさせてもらうことにもとてもやりがいを感じていましたね。

長く救命救急の現場で活躍されてきた中で、今の診療に生かされていると実感することは?

大谷眞一郎院長 大谷クリニック2

これまで本当にたくさんの患者さんを診療してきたので、小さい変化を敏感に察知する力には自信があります。医学というのは科学の一分野ですが、科学だけでは説明できない第六感というものがあるんです。患者さんとのコミュニケーションを大切にし、会話の中からその第六感でヒントを見つけていくという感性の部分は長年の診療で培われてきたと思います。学生時代に教わった「診療は扉を開けた時から始まっている」という言葉を今も忘れず、診察室の扉が開けられたその瞬間から顔色や息遣いの一つ一つまで見逃さないように心がけています。

継承から3年目。現在のクリニックについて教えてください。

西区は住宅街とオフィス街が混在する街。そのため患者さんの年齢層は幅広く、小さなお子さんから働き世代の方、高齢の方まで幅広い年齢の方が、さまざまな主訴を抱えてこられます。風邪や発熱、頭痛といった一般的によくある内科疾患や、腹痛、呼吸困難感、私の専門である狭心症や慢性心不全といった循環器にまつわる症状など、頭から爪先まで多岐にわたる症状や疾患の対応を行っています。また、高血圧・糖尿病・脂質異常症などのいわゆる「生活習慣病」にも対応しています。病院は「できれば行きたくない」とお考えの方は多いと思いますが、当院はちょっとした心配や不安がある時に「とりあえず診てもらおう」と思っていただけるような場所であることをめざしております。どんな些細なことでも気軽に相談できる「街のかかりつけ医」として今後も活動を続けていきたいと思っております。

健診体制の充実を図ることで予防にも力を入れる

力を入れている分野についてお聞かせください。

大谷眞一郎院長 大谷クリニック3

私自身の専門は循環器内科で、簡単に言うと心臓と血管に関わるさまざまな病気を診る科です。心臓は体の要となる大切な臓器で、血管も全身をめぐっています。そのため生死に関わる症例も多く、迅速・的確な対処で、生命を救うというやりがいのある仕事ができると思ったことも循環器内科を選んだ理由です。当院では、専門性を生かしてより良い医療を追求しつつもそれだけにとらわれず街のかかりつけ医として幅広く皆さんの健康をサポートしていきたいですね。

最近導入した検査機器があるとお聞きしました。

画像を強調する機能により内視鏡検査時の微小な病変の発見をサポートできるLED光源搭載内視鏡システムを、新たに導入しました。粘膜のわずかな色の違いを強調する機能や、粘膜表層の血管や構造の観察に適した画像を表示する機能などにより、特に胃や食道などの早期がんにおいて、微小な病変の発見に役立つので、活用していきたいです。加えて当院は1階が診療フロアで、2階・3階が健康診断や人間ドックなどの検査専用フロアとなっています。心臓の超音波検査、胸部エックス線、骨密度検査、動脈硬化検査などさまざまな機器をそろえて、健診体制の充実を図っています。会社が行う健診や市民健診のほか、入社前健診、生活習慣病予防健診、半日人間ドック、各種がん検診などの検査に対応しています。

健診の重要性について先生のお考えをお聞かせください。

大谷眞一郎院長 大谷クリニック4

「自分だけは大丈夫」そうなんとなく思っている方もいるかもしれません。しかし病気は、誰にでも分け隔てなくやってくるものです。特に働き世代は体調を崩すことで仕事ができなくなったり、周りに迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。「健康診断で病気が見つかるのが怖いから受けたくない」という声も聞きますが、「健康であることを確かめるため」にも、そして何かあった時になるべく早く治療するためにも、健診を受けていただけたらと思います。特に子育てや家事、仕事で多忙な毎日を送る女性の方が、家族の健康はサポートしていても、どうしても自分自身の健康のことは後回しにしてしまう傾向にあります。大切なご家族のためにも、どうか自分のことも大切にしていただきたいですね。

往診にも対応しているとお聞きしました。

年齢を重ねて通院が困難になった患者さんに対して往診を行っています。現在、往診にお伺いしている患者さんの中には、私が総合病院に勤務していた頃から診ている方もいて、「先生に長く診てもらいたい」と言ってくださいました。うれしい一方で身が引き締まる思いです。患者さんが緊張せず、リラックスできる環境を心がけていきたいですね。また往診では、患者さんの普段の生活や家族の状況や想いなど、さまざまな背景を知ることができるので、医師として新たな学びとなります。患者さんにとってより良い医療になるようつなげていきたいですね。

気軽に相談ができる「街のかかりつけ医」に

患者さんを診療する際に心がけていることは?

大谷眞一郎院長 大谷クリニック5

威圧感や不安感を与えず、穏やかな姿勢で接することです。そう心がけるようになったのは、大学の6年間、毎年夏休みに高野山の宿坊で接客のアルバイトをした経験からでしょうか。全国からいろいろな方が訪れるため、不快な思いをさせず、少しでも心地良く過ごしていただくためには、穏やかに接して、できる限りわかりやすい言葉で伝えることが大事だと実感しました。その経験は医師になってからも生かされており、患者さんに対してはもちろん、クリニックのスタッフに対しても同じです。

診療後や休日の過ごし方、健康のために実践していることなどあれば教えてください。

朝6時半に出勤すると、腹筋や背筋を鍛える筋肉トレーニングとストレッチをじっくりと行っています。筋トレは学生時代から続けていましたが、ストレッチはここ3年くらい。それまで体が硬く、前屈した時に床に手が届かなかったのですが、今では届くようになったんですよ。姿勢も良くなりますし、体型を維持することにもつながるので、ぜひ皆さんも日常に取り入れていただきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

大谷眞一郎院長 大谷クリニック6

クリニックがある西区は私自身が生まれ育った場所。そして勤務医時代も西区の病院に勤め、そして約130年の歴史を持つ医院を継承しましたので、このエリアに強い思い入れがあります。ここにお住まいの皆さんの健康管理をするために生まれてきたといっても大げさではないと思っています。散歩の途中で立ち寄れるような、気軽に相談できる街のかかりつけ医として、これからも地域の皆さんの健康を支える存在となれるように歩んでいきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

【半日人間ドック】Aコース/4万2700円(所要時間3時間)、Bコース/3万250円(所要時間2時間30分)

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