生理トラブルや更年期障害など
女性をサポートするクリニック
ちもりメディカルクリニック
(大阪市福島区/玉川駅)
最終更新日:2023/11/15
- 保険診療
生理のトラブルや更年期障害など女性特有の疾患や悩みには、痛みや不快な症状だけでなく精神的な面も大きい。しかし一方で、相談のしづらさや婦人科受診へのハードルの高さを感じ、医療機関に相談せず我慢したり、市販の薬で済ませたりする人は少なくない。大阪市福島区にある「ちもりメディカルクリニック」の千森弘子院長は、「我慢や自己判断を長く続けると、大きなトラブルに発展することもある。すべての女性に、なんでも相談できるかかりつけ医を持ってほしい」と話す。女性の健康を守ろうと、子宮頸がん予防や生理トラブルの相談はもちろん、更年期のサポートから生活習慣病の管理まで、地域の女性たちの人生を見守り続ける同院。今回は千森院長に、クリニックの特徴や女性の体への向き合い方のコツについて詳しく話を聞いた。
(取材日2023年10月17日)
目次
女性ならではの痛みや不快な症状は、我慢し過ぎず早めの受診を
- Q更年期障害とはどのように向き合うと良いのでしょうか。
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A
いつの間にかうつっぽくなっていたり、イライラしたり、怒りっぽくなったり、元気がなくなったり。「最近の私、なんだかおかしいな」と感じている人がいたら、それは更年期障害のせいかもしれません。更年期障害は閉経の前後、女性ホルモンのバランスの変化によって起こる不快な症状を指しており、症状は人それぞれ。我慢してなんとかやり過ごそうとしている人は多いですが、ホルモン補充療法やプラセンタ注射などを利用すれば、上手に付き合うことも望めます。人生100年と言われる時代ですから、50歳前後の女性はもちろん、60歳以上の女性でもまだまだ元気で活躍できるはず。一人で我慢せず、婦人科に相談することをお勧めします。
- Q生理トラブルの相談も多いのでしょうか?
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A
生理に関することは個人差が大きいため、「こんなものだから仕方がない」と諦めている方がまだまだ多いように思います。しかし、生理はある意味「女性の体の状態を映し出す鏡」のようなもの。生理痛はもちろん、月経不順や無月経、月経前症候群(PMS)などの症状は体からのサイン。婦人科受診はどうしてもハードルが高いかと思いますが、トラブルの対処は早ければ早いほど良いもの。当院は学生さんなど若い患者さんも多く、また内科診療を行っているため、婦人科を初めて受診する人にも気軽に来院いただけると思います。若いうちからなんでも相談できるかかりつけ医を持てば、人生のさまざまなシーンでサポートしてもらえると思いますよ。
- Q月経困難症を放置しておくとどのようなリスクがありますか?
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A
日常生活に支障を来すほどのひどい生理痛は月経困難症の症状の一つです。月経困難症には下腹部の痛みだけでなく、吐き気やイライラ、集中力の低下などの症状も含まれ、これらの症状が正常な範囲のものなのかは診察しなければわかりません。中には病気が隠れていることもあり、子宮内膜組織が子宮以外の場所にできる「子宮内膜症」が代表的です。子宮内膜症を放置すると、痛みがどんどんひどくなるだけでなく、炎症や周辺組織との癒着が起こり、将来的に不妊のリスクを抱えるかもしれません。命を育むことができる女性の体にとって、生理は大切な営みの一つ。後悔しないためにも、早くから適切な治療を受けることが大切です。
- Q低用量ピルの服用についても教えください。
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A
低用量ピルは避妊のためだけに服用する薬ではなく、月経困難症の治療にも用いられるお薬です。副作用が心配で服用に抵抗を感じる人もいる反面、インターネットなどで入手して診察を受けないまま服用を続けた結果、トラブルを起こして駆け込んでくる人が増えています。きちんとした診察を受けずに服用を続けていると、病気や異常を見逃す可能性があるだけでなく、血栓症のリスクも高めることになります。低用量ピルはあくまでもお薬です。定期的な診察のもとで処方を受け、副作用に注意しながら服用することが大切です。
- Q貴院の婦人科診療の特徴を教えてください。
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A
当院は学生さんから高齢の方まで、幅広い年齢層の女性に寄り添った診療を大切にしています。特に若い女性の子宮頸がんの予防には注力しており、検診で引っかかった場合には3ヵ月ごとにフォローアップしながら経過を観察していきます。子宮頸がんは予防がめざせる病気。コルポスコピー検査で適切な診断に努め、ワクチン接種なども含めた予防についてもしっかり伝えていきたいと思っています。また、婦人科だけでなく内科の診療も行っており、生活習慣病の管理や日々の暮らしを快適にするためのアドバイスも。いくつになっても生き生きと明るく暮らせるように、サポートするクリニックをめざしています。