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土井 孝浩 副院長の独自取材記事

土井内科

(宇治市/三室戸駅)

最終更新日:2020/04/01

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京阪宇治線の宇治駅から徒歩7分の場所にある「医療法人社団紘仁会 土井内科」は、3代にわたり地域住民の健康を支えてきたクリニックだ。父である土井邦紘院長は日本糖尿病学会糖尿病専門医、息子の土井孝浩副院長が日本循環器学会循環器専門医という二診制で、患者たちの健康を支えている。今回インタビューした孝浩副院長は、これまでに高度な治療を担う中核病院や大学病院の循環器内科で研鑽を積んだ経験を持つ。院長の後を継ぐため2015年に副院長に就任した。心不全の患者の運動指導に取り組んだ経験を生かし、同院の隣に心臓リハビリテーション施設をつくり、心臓病を抱える多くの患者の運動指導に力を注いでいるのも特徴だ。今回は同院の未来を担う土井副院長に、診療体制や治療に関する内容などを聞いた。
(取材日2020年1月6日)

院長は糖尿病、副院長は循環器を専門とする二診制

3代続くクリニックだと伺いましたが、幼少期から医師を志していたのですか?

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もともと母方の祖父がこの地で診療所を営み、私の父が1992年に土井内科を開業しました。開業前から大学病院などで忙しく働く父を見ていたので、小学生くらいまでは医師になりたくありませんでした。父は休日もなかなか帰ってこられず、普通の日も一緒に夕食を取ることがなかったので、自分が家庭を持った時に食事を別々に取るような職業は嫌だと思っていたというのが本音です。ところが年齢を重ねて、進路を考える中で何となく父と同じ道を進むのかなと。高校を卒業して京都大学医学部へ進学し、医師をめざしていましたが、循環器専門医になると決めたのは医師になってからでしょうか。そして勤務医経験を経て、2003年に京都大学大学院医学研究科に戻った際には、ゆくゆくは当院を継ごうと思っていました。

院長は一般内科と糖尿病がご専門ですが、先生が循環器を専門にされた理由を教えてください。

京都大学医学部を卒業後、同大学附属病院の内科で最初は糖尿病を専門にして研修を始めました。それから滋賀県立成人病センター・内科での2年間の研修で、もう亡くなられましたが、循環器科のエキスパートである玉井秀男医師に出会い、オペレーターとしての心構えを教えていただいたのです。具体的には、カテーテルの治療中は患者さんは意識があるのに動けない状態なので、こちらの言葉一つで患者さんが不安になります。また、治療中に急変することもありますので、どんな変化が起きても自分がパニックに陥らないようにすることを学びました。ほかにも「この世界に安住の地はない」という教えのもと、医師として常に知識も技術も磨いていくことを学んだのです。その後もっと研鑽を積みたいと思い、カテーテルの検査や治療を数多く行う北九州市の社会保険小倉記念病院の循環器内科へ行き、さらなる知識と技術を習得しました。

勤務医時代などは、どのような経験を積まれたのでしょうか。

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循環器の分野も虚血性心疾患や心不全、不整脈など細分化されてますが、社会保険小倉記念病院の循環器内科では4年間、延吉正清先生のもと、カテーテル検査や治療を数多く経験しました。狭心症や心筋梗塞の疾患を取り扱い、並行して、ペースメーカーの治療も経験。一通り実践的なことができる技量を身につけさせてもらいました。それから、京都大学大学院医学研究科に戻った際に、周りを見渡してみるとペースメーカーを手がける人があまりおらず、主に不整脈治療を中心に診療に当たりました。不整脈は年齢も原因もさまざまで、速いタイプの不整脈にはアブレーション治療、遅いタイプにはペースメーカーでバックアップする治療が一般的です。しかし実際には少し複雑で、ペースメーカーの機能を使った心不全治療や致死性不整脈の治療など専門的な治療を行っていました。ちょうどそうした治療に注目が集まり始めた時流に乗って仕事をしていた感じになります。

心臓リハビリ施設を併設し心臓病患者の運動指導を実現

現在の患者さんの層について教えてください。

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長い方では祖父の代から来てくださる70歳以上の高齢の患者さんが多いですね。私は、2015年から勤務していますが7割くらいは、糖尿病に悩む院長が診る患者さんでした。一般の診療所と比べ糖尿病患者さんの割合がとても高いと思います。管理栄養士さんにも月5回程度来ていただき、食事指導も行っています。糖尿病と循環器は関連が深く、当院ではどちらも専門的に診られるので、何かあった時には連携を取り合います。循環器分野でも中高生くらいから高齢者までいらっしゃいます。小児の循環器疾患の場合は、宇治市小倉町で新たに開業した田中先生と連携を取ることも。彼は学生時代の野球部の後輩で、とても頼りになります。

副院長に就任された後、心臓リハビリテーション施設をつくられたそうですね。

もともと野球をやっていたことがとても大きく、手術を受けた患者さんが運動をしながら治療に取り組めたらいいなと思ったのがきっかけです。私は、大学病院では重症心不全治療にも取り組んでいたため、心不全の方が日常生活に戻るまでのリハビリテーションの重要性についても指導を行っていました。それをクリニックでやってみたいと思い、2016年6月に心臓リハビリ施設を併設させていただきました。心臓病のある人は、運動せず安静に過ごすことが当たり前のように思われていた時代もありましたが、最近では体力をつけることが心臓を助けるという考え方が出てきました。心臓が事故を起こさない範囲で運動をして、体力をつけていくことで健康寿命を延ばすことをめざしています。

具体的には、どのような運動を行うのでしょうか?

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体操エリア、マシンエリア、ウォーキングエリアに分かれており、一通りの運動ができるようにしています。体操エリアでは、準備運動をしたり、ゴムチューブを使った軽い筋力トレーニング、ご自身の体重を活用したスクワットなどの自重トレーニングのレクチャーを受けていただきます。日常の運動習慣はあくまでもここで完結するのではなく、日頃ご自身でどれくらい運動ができているのかチェックする場であり、皆さんとわいわい盛り上がりながら運動ができるコミュニティーの場にもなっています。指導するのは、滋賀県成人病センター研修時代からご縁のある心臓リハビリを専門とするスタッフや、ほかにも専従の看護師、運動負荷マシンの検査などにあたる検査技師がチームになって、運動指導にあたっています。手厚いサポートで、一人ひとりができる範囲を見極めながら運動を行うので、安心して取り組めると思いますよ。

患者本位の診療でセカンドオピニオンも転院も相談可能

診療の際に心がけていることは何でしょうか?

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患者本位の診療を提供することですね。看護師、検査技師、管理栄養士、薬剤師が個々の患者さんに接して、望ましい療養の仕方を提供しています。希望があれば他の病院への転院や、セカンドオピニオンも気軽に勧めています。私たちだけではなく専門の先生にいろいろな意見を聞き、患者さんにとって一番いい方法を見つけていただきたいです。病気によっては必要な検査・治療を専門機関と連携しながら進めていきます。その際には、必ず紹介状を用意します。紹介状はセカンドオピニオンにおいてたいへん重要です。これまでの処方を含めた治療内容や経過、検査データなどを共有することで、無駄な受診や検査を省いて少しでも早く患者さんの悩みを解決することにつながります。患者さんの利益を一番に考えておりますので、何か気になることがありましたら、お気軽にご相談くださいね。

今後の展望について聞かせてください。

今も京都大学付属病院には循環器内科教授、木村剛先生のご好意で週1回、手術を行っています。それは自分の専門領域での感覚や知識を、ブラッシュアップし続けたいからです。大学病院で新たな知識や先端医療の空気に触れておくことで、今ここに通っている患者さんに還元できるものがあればよいと思っています。今後も地域のクリニックであっても、高いレベルの医療を提供できるクリニックをめざしていきます。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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糖尿病、狭心症、心不全、不整脈という病気の名前は知っていても、具体的にどういうものか知らないのが当たり前。難しいことをわかりやすく説明するのが私たちの役割です。院長が糖尿病、私が循環器を専門としておりますので、病気に関する専門的な治療もアドバイスもお任せください。若い方でも検診などで血圧や血糖値などが高めと言われたら軽視せず、まずはお話を聞かせてくださいね。

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