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川口 隆作 院長の独自取材記事

川口内科医院

(京都市下京区/京都駅)

最終更新日:2024/09/12

川口隆作院長 川口内科医院 main

京都駅から徒歩約5分の「川口内科医院」。院長の川口隆作先生は、1982年から続く「西澤内科医院」を引き継ぎ、2022年院長に就任。川口院長は、日本糖尿病学会糖尿病専門医として深い専門知識を持ちながら、内科全般、そして外科、整形外科を含む全科救急医療を経験。同院は、医療と介護の両立を図り、外来だけでなくデイケア(通所リハビリテーション)など介護的な機能も含め、地域に密着した医療と介護を提供し続けている。「これまでの医院の歴史や理念は受け継ぎつつ、将来的には専門である糖尿病内科でも尽力したい」と話す。医院をより良くしたいという想いと展望にあふれる川口院長に、診療方針や今後について聞いた。

(取材日2023年6月29日)

この地で歴史ある医院を継承し、新たなスタートを

長い歴史のある医院と伺いました。

川口隆作院長 川口内科医院1

元々「北山医院」として地元でも知られていた医院の後、40年以上にわたって診療されていた「西澤内科医院」を継承。2022年3月に院長へと就任、同年9月に院名を「川口内科医院」に改めて開院しました。前身の西澤内科医院は、当時はまだ珍しかったリハビリテーション科と内科全般の2本柱として診療を始められました。高齢の方は、高血圧や糖尿病などの慢性の内科疾患を抱えられるとともに、足腰の痛みなど慢性的な整形外科疾患に悩まれている方が少なくないため、1つの医院でどちらの疾患にも対応するという新しいスタイルが当時は注目されていました。

地域に根差した医院を受け継ぐ形で開業されたんですね。

前院長の西澤先生とは、たまたま良いご縁に恵まれ引き合わせていただきました。現在も西澤先生は週2日午前中のみ当院で診療されているため、昔からの患者さんも安心して通っていただけます。私がこの医院を継ごうと思ったきっかけは、やはり西澤先生のお人柄や診療方針、そして地域の方々との関係性に魅力を感じたのが何よりの理由です。院長になる前の約1年間、副院長として西澤内科医院で勤務し、西澤先生の診療を見学したことがありました。言葉一つ一つに重みがあり、自分にこの言葉の重みはまだ出せない、と感じたのです。西澤先生と患者さんのやりとりを目の当たりにし、西澤先生のもとで学び、そしてこの医院を受け継ぎたいという思いが強くなりました。地域の方から頼りにされる歴史ある医院を継承させていただく、その責任をひしひしと感じています。

医院の特徴について教えてください。

川口隆作院長 川口内科医院2

「医療と介護の両立で地域の皆さんに安心を」を基本理念とし、1階で外来診療、2階はデイケアを提供しています。より多くの方の生活の質の向上をめざし、医療分野と介護分野で連携しながらサポートするのが特徴です。外来の患者層としては、近所にお住まいの高齢の方が多いですが、京都駅の近くのため、職場が近い方や出張で京都に来られて急に体調が悪くなった方などさまざまです。一方、当院のデイケアの特徴としては、医師、看護師、理学療法士、柔道整復師といった医療系のスタッフと連携を図り、各々の強みを生かせること。例えば、外来に通っていた患者さんが徐々に体力が衰え、ご家族もそばにいることができない場合、当院のデイケアへ通っていただくなど、スムーズにサポートできます。

「医療と介護の両立」に糖尿病治療の専門性が加わる

先生は糖尿病の診療がご専門だそうですね。

川口隆作院長 川口内科医院3

医師になった時から、いずれは地域医療に関わりたいという想いがありました。糖尿病を専門に選んだのは、臓器を限定せずに全身を診る診療科であるからです。小児科、泌尿器科、産婦人科などの患者さんが糖尿病を患っている場合、各科の医師と連携を取りながら治療を進めます。さまざまな患者さんと幅広く関わることができるので、町のかかりつけ医として開業を視野に入れていた私にとって、やりがいが大きかったです。糖尿病治療がめざすところは、糖尿病と付き合いながら「自分らしく生きる」というゴールに向かい、患者さんをサポートすること。運動・食事療法に力を入れ、併設しているデイケアとも連携を取りながら、専門性を生かした包括的な医療と介護を提供できたらと思いを巡らせています。

これまでのご経験をどのように生かしたいとお考えですか?

「医療と介護の両立」の体制に自分の専門性を加えることで、より幅広い安心を提供したいと考えています。現在、日本の糖尿病患者は潜在を含めると約1000万人強とされますが、その半数近くは、自覚がない、あるいは知っていても受診していないといわれています。初期は自覚症状のない病気なので、例えばちょっと血糖値が高いなどの場合も見て見ぬふりをしてしまい、10年後に合併症を起こして、「あの時病院に行っていれば良かった」と後悔されるようなケースが多いんです。そのため町のかかりつけ医として、血糖値が気になったり、血圧が高くて悩んでいる、健康診断で要検査の結果が出た、といった早期の段階から介入し、支えていけるような役割を担いたいです。

それは地域の患者さんにとって心強いですね。

川口隆作院長 川口内科医院4

糖尿病の患者さんは足腰に痛みをお持ちの方も多く、痛みを避けるために行動範囲が狭まり、筋力が低下するという悪循環に陥りがちです。その際、リハビリに通うことで少しでも歩くサポートができるのも当院の強みですね。今後は、前の医院の良いところは残しつつ、体制の強化を図っていきたいと考えています。医院の2階を活用し、食事療法や、地域の方が気軽に参加できる食事会なども開催できたらいいですね。また、理学療法士や柔道整復師とも連携を行い、運動療法の強化も図りたいです。医療や介護の専門職が連携する「多職種チーム」が一丸となって患者さんをサポートし、心身の維持・回復や生活機能の維持・向上、心理的な負担の軽減をめざすなど、地域の方々にとって安心できる医院を築いていきたいです。

デイケアの併設で「地域のよりどころ」をめざす

患者さんと接する際に大切にしていることは何ですか?

川口隆作院長 川口内科医院5

使う言葉を丁寧に選んで話すことを大切にしています。悲観的な言葉ではなく、光や明るさを与えられるような、前向きな言葉を使っています。言葉は「薬」です。特に糖尿病は長く付き合う病気ですし、病気を知って深刻に捉える方も少なくありません。一方で、あっけらかんとしている方もおられます。しかし、平然としているように見えても心の内では不安ということもあるので、どんな捉え方をする方でも希望を絶たないよう、「今日こんなことをすれば明日はちょっと良くなりますよ」と前向きな声がけを意識しています。それが、当院の理念の一つである「前向きに元気になれる医院」にも通じているんです。また、難しい言葉を使わずにかみ砕いてわかりやすく伝えることはかかりつけ医の使命だと思っています。

スタッフさんについても教えてください。

受付スタッフ、看護師、理学療法士、柔道整復師、介護福祉士、ケアマネジャーなどの各々が専門性を持って患者さんと真摯に向き合い対応しています。当院のスタッフは20人以上在籍し、引き継ぎ時からのスタッフがほとんどです。私は開業医としてはまだ至らない部分もあるため、戸惑うことがあると教えてくれたり、患者さんのことでデイケアの介護スタッフがフォローを入れてくれたりと、みんなが支えてくれることに感謝しています。また、継承のタイミングでスタッフにはアンケートと面談を行い職場環境の改善も図りました。制服も新しいものに変え、職種ごとにカラーやデザインも工夫しています。現場の意見を取り入れ、患者さんだけでなくスタッフにとっても気持ちの良い医院になればと思っています。

読者の方へメッセージをお願いします。

川口隆作院長 川口内科医院6

困り事や不安があれば何でも気軽に相談しに来てください。今はさまざまな情報があふれていますが、すべての情報をうのみにするのは危険だと私は思います。少しでも気になることがあれば、まずは医師に相談することをお勧めします。一度でもご自身の体の状態について話を聞いておくと、10年後、「あの時、医者にああいうことを言われたな」とふと思い出した時に、受診へのきっかけができると思います。早期発見・治療につなげるためには、ご自分の健康に興味を持ち、知ることがまずは大切なのです。そのために気軽に来ることができる医院をめざして、これまでの理念を引き継ぎつつ、患者さんのニーズに合わせて医院も進化していきたいと思っています。何かあったとき「川口内科医院へ」と頼っていただける、地域のよりどころのような存在になれたらうれしいです。

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