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佐伯 公 院長の独自取材記事

佐伯小児科医院

(尾張旭市/尾張旭駅)

最終更新日:2019/08/28

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50年以上の歴史を持つ「佐伯小児科医院」は、院名に冠する小児科に加え、内科も標榜するクリニックだ。患者層は幅広く、3世代で通うケースも珍しくないそうで、院長の佐伯公先生は、地域のかかりつけ医として、長きにわたり多くの患者に寄り添ってきた。佐伯先生は日々の診療に加え、行政の乳幼児健康診断や学校医、園医を務め、年に一度の市民祭で行われる愛知県の無形文化財「棒の手」にも家族ぐるみで取り組むなど、医師として、そして市民として地域に根差すその姿は、まさに頼れる存在といえるだろう。診察の基本に重きを置き、子どもの予防接種、感染症から大人の生活習慣病の予防まで、幅広く対応する佐伯先生に診療のこだわりや思いについて話を聞いた。
(取材日2016年10月14日/再取材2019年1月18日)

尊敬する父の背中を追いかけ、医療の道へ

お父さまの代から続くクリニックとのことですが、佐伯先生が医師を志したきっかけを教えてください。

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当院は私が1歳半の時に開院したのですが、当時はクリニックと自宅が併設していため、毎日のように医師として働く父の姿を目にしていたんです。その影響もあって、自然と「父のようになりたい」と思うようになりました。息子である自分が言うのもなんですが、父は多くの患者さんに頼りにされるような素晴らしい医師で、かかりつけ医としても信頼される存在でした。今でも父のおかげで助かったと言ってくださる人がたくさんみえるんですよ。待合室にある柱時計は、父が当院の開院時に出身の九州大学医学部の医局から頂いたもので、私に代替わりした現在も、当院を見守り続けてくれています。今でも父は私にとって尊敬する存在ですし、そんな父の姿があったからこそ医療の道に進もうと決意しました。

患者さんは近隣の方が多いのでしょうか?

最近この周辺で生活を始めた方もいれば、父の代から通院してくださっている方もいらっしゃいます。内科も診ておりますので、糖尿病や高血圧といった大人の患者さんに多い生活習慣病も診ていますし、市のがん検診などにも対応しています。下は新生児、上は90代といったところでしょうか。親子3代で通う患者さんも珍しくありません。私の幼少期を知っている方が来られると「大(おお)先生にそっくりね」と言われることもあるんですよ。お悩みとして多いのは風邪ですが、子どもにせよ大人にせよ、症状にとらわれない診療を心がけています。例えば小さいお子さんは風邪をひくと中耳炎になりやすいので、耳垢を取って鼓膜の様子を診ることもあります。中耳炎なら耳鼻科に行かれる方も多いですが、お子さんの場合さまざまな症状が関わり合っていることもあるため、総合的な判断が不可欠。子どものことなら、まずは小児科にかかるべきだと思いますね。

全身をきちんと診ることを大切にされているのですね。

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最近はすぐに「検査をしてほしい」と言われることもありますが、当院では時間をかけて診察所見を取るようにしています。これは研修医時代の教えでもありますね。はじめに全身の状態を診て、患者さんやその家族との問診を通して原因を探る。そして聴診器を当てて胸の音を聞き、触診を行う。そういう基本を大切にして、診療を進めています。多少時間はかかりますが、予約システムを導入したことで、待合室でお待たせする時間は短くなったかと思いますね。また「患者さんを適切な医療機関へと送り届けること」も開業医の役割の一つと考えています。すべてを自分だけで治療するのではなく、診療を行い、より良い医療機関に紹介するのも大切なことですから、むやみに患者さんを私のところに留めず、場合によってはすぐに送り出すようにしています。

子どもも大人も助けられる医師をめざし研鑽を積む

クリニックならではの取り組みなどありますか?

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お子さんの予防接種に関しては、生年月日や希望接種日、同時に接種していいものを組み合わせたスケジュールを作成して、ご家族にお渡しするようにしています。また、予防接種時にお子さんの健康状態を適切にチェックできるのは、小児科ならでは。ワクチンを打つ際に、全身に注意しながら診るようにしています。最近は予防接種管理が複雑化していますし、接種による副反応を懸念される親御さんも少なくありません。加えて近年は、成人後のワクチン接種の重要性も指摘されています。予防接種は、社会的予防効果に加えて将来的な健康を守る上でメリットの大きいものです。不安や疑問があればお答えしますので、気軽に相談していただきたいですね。他にもお薬を処方する際は、症状に合わせてお薬を細かく調整し、不必要な薬は出さないようにしています。抗生剤などは日によって量が違うこともあるので、処方せんを渡された薬剤師さんは大変かもしれません(笑)。

日々多くの患者さんを診るとなると、スタッフの方との連携も欠かせないことと思います。

スタッフは自慢の存在です。当院は年齢、悩みもさまざまな患者さんが来院されますので、柔軟な対応が求められますが、そんな中でも患者さんから安心感があると言っていただけています。事務員や看護師、管理栄養士、エックス線検査技師が在籍していますが、ここ数年で父の代から勤めていたベテラン看護師さんが定年を迎えるなど、入れ替わりもありました。それをさみしく感じる患者さんもいらっしゃいましたが、新しいスタッフが入った際には先輩スタッフが丁寧に指導して、これまで当院が大切にしてきた「患者さんを第一に考えた診療」をめざして力を尽くしてくれています。私自身、スタッフにとても助けられていると感じていますね。また、不測の事態にも対応できるよう、AEDを設置し事務員や看護師にも講習を受けてもらっています。

佐伯先生は校医なども務められ、地域との関わりも深いと伺いました。

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校医は父も務めていて、私も現在小学校の校医や保育園の園医を担当しています。市の乳児健診にも携わっていますので、この辺りのお子さんは一度は診ているのではないでしょうか。ただ健診時は真剣になるあまり、不愛想に見えているかもしれません。当院の患者さんには、実はそうではないと知っていただけていると思いますが(笑)。他にも瀬戸旭医師会が病診連携に注力していることもあり、症例検討などを通じて専門的な検査の研修の機会をいただくことも。医師として多くの経験を積めることに感謝しつつも、医師としての私の土台は、やはり小児科です。小児科を専門していたことで新生児や乳児だけでなく、その子が大きくなる過程で起こるあらゆる症状に柔軟に対応できる知識や経験を積めたことは、医師としての大きな糧となっています。父が口にしていた「小児科の医師こそ、より良いかかりつけ医になれる」という言葉を、今まさに実感しているところですね。

かかりつけ医として適切に診断し、スキルを磨き続ける

心に残るエピソードなどありますか?

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小児科の研修医時代に出会った、脳腫瘍の男の子とそのご家族のことは今でも忘れられません。そのお子さんは残念ながら亡くなられたのですが、生前親御さんに「僕が死んだら先生にお礼を言ってね」と言ったそうなんです。将来があるはずの「幼い子の死」と、子どもを亡くした家族を初めて目の当たりにしたこと。そして最期の言葉。自分の無力さを痛感したのが、私の医師としての第一歩ですね。

佐伯先生にとって、医師とはどうあるべきだと考えますか?

めざすのは、誰でも救える医師になること。医師なら目の前で誰かが倒れていたら何とかしなくてはいけません。医学は日進月歩ですし、講習会や研修会に参加して知識や経験を更新できるよう勉強し続けています。勉強し続けるのが、医者としての正しい姿勢だと思っています。そして、患者さんのその後のことを考えるのもまた医師の役目です。日々診療にあたっていた父の姿を忘れず、患者さんのことを診続けていきたいですね。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

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今後も診療環境を刷新しつつ、診療に対するスタンスは変えることなく、患者さんと向き合っていきたいです。最近ではホームページやSNSも活用してクリニックの紹介や、健康に役立つ情報発信に取り組んでいます。そんな取り組みを通して、風邪や季節ごとの注意すべきポイント、生活習慣の改善など、広く「予防医学」の大切さを伝えていきたいですね。お子さんに心配なことがあれば、ぜひ気軽に足を運んでください。小児科に関することはもちろん、内科もしっかり診ておりますので、ご家族の悩みや不安にもお応えできます。お気軽にご相談ください。

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