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安井 直 院長、野村 博彦 先生の独自取材記事

やすい内科

(大府市/南加木屋駅)

最終更新日:2020/04/01

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三角屋根に時計台が目印の「やすい内科」。大府市、東海市などを中心とした地域に住む人たちの健康を見守るクリニックとして、20年以上信頼を重ねてきた。安井直院長は循環器内科が専門で、心筋梗塞や狭心症、心不全などのほか、風邪や高血圧など生活習慣病の患者にも幅広く対応する。野村博彦先生は呼吸器内科が専門で現在は外来に加え、訪問診療を主に行う。同院では「医療と介護の連携を強くして、在宅医療の充実を図りたい」と有料老人ホームなどの運営も手がけている。「身近にあるクリニックとして患者さんの人生の最期まで寄り添いたい」と話す両先生。患者への思いや普段の心がけなどについて2人とも穏やかな口調で、丁寧に話してくれた。
(取材日2019年10月29日)

医師もスタッフも建物も、温かく患者を迎える

こちらの建物はかわいらしい外観で、院内には絵がたくさん飾られており、心が和みます。

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【安井院長】私のモットー、と言うと大げさかもしれませんが、患者さんが病院に来られる要素は、医師だけではなく、スタッフの存在、そして建物も大きいと思うのです。クリニックは好んで来る所ではなく体調不良で不安な時に来る所です。ですから当院は、ホスピタリティーの精神を大切に、温かみや親しみを感じていただける場所にしたいと、札幌市の時計台をモチーフにすることを思いつきました。院内の絵も建物にマッチするものを選び、時々入れ替えています。待合室には畳のスペースを設けていますので、足を伸ばすなどしてリラックスしていただければと思います。

先生方のこれまでや来院される患者について教えてください。

【安井院長】私は、この大府市のすぐ隣の東海市の出身で、藤田医科大学を卒業後、同大の救命救急センターに勤務しました。経験を重ねる中で心臓や冠動脈に関わる循環器を専門とすることに決め、生まれ育った近くのこの場所で開業したわけです。患者さんは、開業以来20年以上通ってくださる方も多く、小さかった子が親になり、子どもを連れて来てくれたりします。本人が風邪をひいたときなどは初期症状が小さい頃とあまり変わらないので、聞かなくてもだいたいわかってしまいます(笑)。患者さんは高齢の方が全体の半分以上となり、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病や、心不全、狭心症、心筋梗塞など循環器のリスクを持っている方も多いですね。

2019年4月から野村先生が診療に加わったと伺いました。

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【野村先生】私は大府市内でクリニックを開業していましたが、病気をしてそこは他の先生にお願いし、こちらで外来と、訪問診療を主に担当させていただくことになりました。実は引退も考えたのですが、振り返ってみれば私は患者さんの病気を治すという仕事をしつつも、患者さんから元気をいただき、随分助けていただいたのだと思い至り、また患者さんと向き合いたいと考え直した次第です。専門はもともと呼吸器ですが、幅広くさまざまな症状の方を診てきました。私自身が病気で車いす生活を経験したことで、より患者さんの気持ちに寄り添えるようになったのではないかと思っています。
【安井院長】野村先生は市の保健センターの所長を兼任されており、皆が頼りにしている方です。まだまだ大府市の医療に関わっていただきたいということで、ぜひご一緒にとお誘いしました。

患者を生涯支えるため医療と介護の連携にも注力

こちらでは医療と介護の連携に力を入れておられるそうですね。

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【安井院長】はい。この地域でも徐々に高齢化が進み、患者さんが通院できなくなったり、介護施設に入ったりし、患者さんやそのご家族と築いてきた信頼関係が途切れてしまうことが起こるようになりました。もともと患者さんの人生を最期まで支えたいというのが私のスタンスでしたから、それがとても残念で、開業以来取り組んできた訪問診療に加えて、介護施設も当院でつくろうと考えたのです。現在は、有料老人ホームやデイサービス施設、グループホームなどを運営しています。今後、医療と介護の連携はますます重要になってくると思います。

2018年度からは訪問リハビリテーションも始められました。

【安井院長】私の息子も加えて理学療法士は3人在籍しています。実際にお宅へ伺って生活の様子を見ることで、その方に適したアドバイスやリハビリテーションを行うことができるのです。具体的には「歩く」「着替える」などの生活動作の練習や、関節や筋肉の機能を回復させるための運動など。自宅での転倒やけがは多いので住宅改修の相談にも乗ります。理学療法士たちの訪問を楽しみにしてくださっている方も多く、患者さんの活力源にもなっているのかなと思います。中にはびっくりするほど表情が明るくなっていく方もいらっしゃいますね。息子はたまに患者さんと一緒に喫茶店にも行くことがあるようで、セラピストのような一面もあるのかもしれません。介護予防として訪問リハビリテーションの重要性は高いと感じます。併せて管理栄養士による栄養指導も行っています。

治療後もリハビリ、在宅医療と長くサポートが続くのですね。

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【安井院長】医師は時代に合わせて現実に向き合っていくことが求められます。高齢化が進む社会にあって、住み慣れた地域で最期まで暮らし続けたいと思う方は多くおられるので、それをどのようにその方に合わせた形で実現していくのか、医師はそこを考えていかないといけません。治療後は体力が落ちてしまう方が多いのでサポートを続け、寝たきりや要介護にならないように早めの対応をしていくことが大切だと思っています。そのために当院はスタッフも頑張ってくれていますね。
【野村先生】最初に当院へ来た時から、スタッフの方はしっかりまとまっているという印象でした。看護師や理学療法士、管理栄養士、事務スタッフたちが一丸となって診療から治療後、ケアまで患者さんを支える体制ができていると思います。

「町のお医者さん」として安心できる場づくりを

日々、先生方が大切にされていることはどんなことですか?

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【安井院長】高齢の方は複数の病気を持っている方が多いので、全身を診ることをとても大切にしています。高血圧や糖尿病から心不全を起こすこともあり、食生活や運動など生活習慣のアドバイスにも力を入れています。生活習慣の改善をめざすことによって、患者さんが「良くなった」と感じて前向きに治療に取り組んでくださるようになればうれしいですね。基本的に治療はオーダーメイド。一人ひとり違うので難しいのですが、自分にできることで症状を改善に導いていくことができればと思います。また私は訪問診療で看取りも行っていますので、人生の最期を迎える時にはご家族の心にも寄り添うことを心がけ、温かい気持ちで接するようにしています。

野村先生はいかがでしょうか?

【野村先生】以前のクリニックの患者さんは若い方が中心でしたが、こちらは高齢の方が多く最初は戸惑いました。でも基本は一緒です。患者さんは不安な気持ちで困ったことがあって来られているので、それを真剣にお聞きし、自分ができることをきちんと行うことを大切にしています。「安心できた」「来て良かった」と思って帰っていただければそれが一番。訪問診療は主に私が担当しており、患者さんから「あれ、院長じゃないの?」と言われることもありますが(笑)、日々勉強と努力だと思い、一生懸命取り組んでいます。

今後についてお考えをお聞かせください。

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【野村先生】安井院長はとても優しい方で、医師会で仕事をされているときのクールなイメージとは違いますね。熱心でここまで親切にされるのかというほどで、「患者さんのために」というお気持ちの強い方です。そんな安井院長とともに、患者さんが高齢になっても、病気になっても安心して暮らしていける場づくりのお手伝いをしていきたいと思います。
【安井院長】昨今は病院から紹介されて認知症の方も来られるようになりました。さまざまな症状の方の受け皿として当院の役割は大きいと思っています。私たちは「町のお医者さん」として、窓口を広くしてどんな方も迎え入れ、より専門的な治療が必要な場合は病院へ紹介し、急性期の治療が終わればまた受け入れて診る、通院できなくなれば訪問する、常にこの繰り返しですね。これからも身近で安心できるクリニックとして、そんな姿勢に徹していきたいと思っています。

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