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久野 直人 院長の独自取材記事

久野整形外科

(東海市/高横須賀駅)

最終更新日:2019/09/09

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名鉄河和線の高横須賀駅からすぐ、田園が広がるのどかな場所で、「久野整形外科」は1981年より40年近くの間、地域住民の体の痛みに取り組んできた。久野直人院長は開業医として働く父の背中を見ながら育ち、いつかはここに戻って地域のために尽くしたいと、医師になった当初から考えていたという。「父のような開業医となることが目標だったので、徹底して現場主義。市民病院で患者さんをたくさん診ることで経験を積みました」と語る院長。力を入れている骨粗しょう症の診療や、膝や腰の痛みへのきめ細かな対応について、また「整形外科のかかりつけ」としての果たすべき役割についても聞いた。
(取材日2019年8月29日)

痛みや違和感を我慢せず、すぐに相談を

医学の道に進まれたのはどうしてですか。

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もともと父が整形外科を開業していました。患者さんに感謝されている父の姿に敬意を抱きましたし、医者っていいなと自然に思うようになりました。自分の医師としてのイメージは、地元で開業して地域のために役に立つことだったので、研究の道に進むというよりは、徹底して臨床の現場を学びたいと思いながら経験を積んできました。市民病院ばかりで勤務したのも、そんな現場主義の考え方からです。そういえば10年前に市民病院で診ていた患者さんが、先日こちらにいらっしゃって、懐かしく、そしてうれしく思いましたね。そうやって時がたつうちに父から「そろそろ継がないか」と声をかけられましたので、手狭になっていたリハビリテーション室を増築して、父のクリニックを継承しました。

先生のモットーを教えてください。

患者さんが相談しやすいように、患者さんに接する態度には気を配っています。よく聞くのが「医者に怒られた」という言葉。勇気を出して相談したり、体がつらいから頑張って通院しているのに、医師に否定されたら治療への意欲もなくなってしまいますよね。患者さんに対して叱るようにではなくお願いするような姿勢で治療の必要性をお話するようにしています。もう一つ方針としているのが、なるべく手術に至らないような最善の治療をするということ。私のクリニックでは病院のように手術は扱わないため、薬、リハビリなどでケアできるように治療を進めていきます。もちろん、手術が最善の手段の場合は、その時期を見誤らずに適切な医療機関に紹介できるよう努めています。

さまざまな患者さんを診ていて、気になることはありますか。

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このエリアは農家が多いので、農業を続けてらっしゃるご高齢の方が多い印象です。お元気な方が多いのですが、我慢強くて、多少の痛みでは病院に行かないんですよね。膝が痛いのに我慢して、そのうちに腰も痛くなってしまって、どんどん痛みが強まって慢性化してからようやく来院するんです。体が痛むとそれをかばって動くようになるので、他の部分も傷めてしまうことが多いんですよ。痛みは慢性化すると治りにくくなりますので早いうちに原因を診断して治療することが大切ですね。ぜひ、自分の体をいたわって、違和感を感じたらすぐに来院いただきたいですね。整体などを利用されている方についても、まずはきちんと整形外科で診察を受けていただき症状の原因を探ることが大切です。結果的に方法が似通っていても、原因を踏まえているかどうかで、その方向性は変わります。我慢しすぎずに来院いただきたいです。

骨粗しょう症の治療に注力

骨粗しょう症の治療に力を入れているとお聞きしました。

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骨粗しょう症については、割と多くの方に認知され、特に高齢者はその予防なども心がけている人も少なくないと思います。それでも、「年をとると骨粗しょう症になるのは仕方ない、食事や生活習慣を正すしか予防・治療法はない」と思っている方も多いのではないでしょうか。現在、骨粗しょう症は積極的に治療すべきと考えられています。きちんと診断して治療に取り組むことで、改善が期待できるようになってきたんです。まずこうした認識を持つことと、定期健診で指摘を受けた方や、膝や腰の痛みを感じる方、それから小さなことで骨折してしまった方などは、ぜひご相談いただきたいです。よくあるのが、骨折して大きな病院に入院して治療したのに、また別の場所を骨折してしまうというパターン。これは骨粗しょう症で骨がもろくなっているのが原因だと考えられます。大きな病院では骨折の治療を行いますが、骨粗しょう症のフォローは地域のクリニックの役割です。

骨粗しょう症の治療とは、どういったものでしょう?

日本人はカルシウムの摂取量も少なく、骨粗しょう症になりやすいといわれています。時々、背骨を圧迫骨折をしていたのに気づかなかったという患者さんもいらっしゃいます。こうした「いつの間にか骨折」を防ぎ、そして見つける必要があります。そこでまずは骨塩定量検査という方法で骨の密度を調べ、骨が薄くなってしまっていないかをチェックしていきます。治療は基本的には内服薬の服用で進めていきます。症状が重い患者さんであれば、注射も使います。薬によって症状の改善がめざせる病気なのだということを、まず知ってほしいですね。

骨粗しょう症の予防法や、その他に力を入れている治療についても教えてください。

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骨がもろくなってしまう病気ですから、食事面での配慮は有用だと思います。カルシウムやビタミンをしっかり摂取してください。さらに、適度に日光に当たることや、軽い運動で体を動かすことも大事ですよ。骨粗しょう症ではありませんが、膝の痛みの改善についても力を入れているので、ぜひ相談いただきたいです。O脚の人、つまり変形性膝関節症になっている方は膝を傷めやすく、それで筋肉が落ちてしまうと、もっとO脚が進行してしまうという悪循環があります。こうした場合、ヒアルロン酸の注射を行うことで関節軟骨の保護や修復、鎮痛を促し、症状の改善をめざします。軋んでいる機械に油を差すような感覚ですね。その後、必要に応じてリハビリを進めていきます。

かかりつけ医院として、より良い生活をつくりたい

コルセットや靴のインソールも作っていただけるそうですね。

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腰の圧迫骨折などの場合、折れた部分を動かさずに支えていく必要があるので、コルセットを装着してもらいます。一人ひとりの体型に合わせて作製するので、使いやすいと思いますよ。インソールは靴に入れて足の変形やバランスを矯正していくものです。例えば最近の子どもたちは、扁平足になっていることが多いんです。力のかかり方に偏りが起きて運動に支障を来しますし、できれば自然に改善させていきたい症状ですよね。そこで、個人に合わせたインソールを作って矯正しています。膝が痛いという方にも、インソールを活用することがあります。病院に来て治療やリハビリを受けたりしている間だけでなく、日々の生活の中でも筋肉、骨格を良い状態に保てるように、工夫する方法の一つですね。

リハビリについても教えてください。

父からクリニックを継承する時に、リハビリ室だけはきちんと設けたいと思いました。それまではフロアの一角でリハビリをしていたので、どうしても手狭でしたし、患者さんが集中してリハビリを受けられないのではと感じていました。そこで、私が引き継ぐタイミングで、リハビリ室を増築。さまざまな機器を取りそろえているので、症状に応じたリハビリを受けられます。現在、リハビリ専門のスタッフは助手さんも合わせて8人。定期的なリハビリで、より動きやすく、より豊かな生活を手に入れてほしいですね。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

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整形外科というと大きなけがをしたり、高齢になったらお世話になる場所、という印象もあるかもしれませんが、痛みや違和感を感じたら整形外科へ行くという選択肢も持ってほしいです。このエリアは工場も多いため若い労働者の方やスポーツでけがをした学生さんなども来院されます。整形外科的な問題のみならず、血液検査などで内科的な疾患が見つかったりという場合もあります。以前いらした方は、痛風の痛みで来院されたことがきっかけで糖尿病が見つかりました。他にも、胸や肩が痛いと来院された患者さんをレントゲンなどで診療すると、肺がんだったということもあります。内科のかかりつけ医同様に、整形外科もかかりつけをつくって、上手に受診してほしいですね。当院としても、地域の患者さんの健康につながるよう、精一杯診療を続けていきたいと思います。

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