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永井 秀 院長の独自取材記事

永井小児クリニック

(碧南市/碧南中央駅)

最終更新日:2019/08/28

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碧南中央駅から徒歩約7分にある「永井小児クリニック」は、1991年の開院以来、長く地域に愛されてきたクリニック。やさしい笑顔の永井秀(ひでし)院長は、愛知県小児科医会の予防接種委員会で委員長を務めるなど、予防医療にも力を注いでいきたベテランドクターだ。スタッフが作った季節の飾りやアニメのイラストがあちこちに飾られた院内は、幼稚園のような楽しい雰囲気がいっぱい。待合室の真ん中にはかわいいゾウの滑り台があり、小さな子どもでも飽きずに過ごせそうで、診療室に飾られた子どもたちが描いた院長先生の似顔絵からは、子どもたちの「ありがとう」の声が聞こえてくるようだ。そんな温かみのあるクリニックで今日も診察に励む永井院長に、予防接種に対する考えや今後の展望などの話を聞いた。
(取材日2017年4月12日)

小児の予防接種推進に尽力

先生は碧南市で育ったそうですが、昔と変わったと思うところはありますか?

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特にこの辺りは、昔と比べると変わったんじゃないでしょうか。碧南中央駅は、昔は新須磨駅という名前で、今とは若干違う場所に建っていたんです。その頃は、「新須磨海水浴場」という青松白砂のとてもきれいな海岸もありましたが、伊勢湾台風も経験し、変わったところは多い地域ですね。昔から住んでいる方も多い、穏やかな町だと思います。小さい頃に診ていた患者さんが、お父さんやお母さんになって、また子どもを連れて来てくれたりするんです。昔からいるスタッフが、「○○ちゃんのお子さんですよ」と教えてくれて、「おお、そうか!」と。世代をまたいで来てくださるのは、本当にありがたいことですね。

今までで、特に印象に残っている患者さんとのエピソードを教えてください。

岡崎市民病院にいた時のことなんですが、脳炎で入院した小学校1年生くらいのお子さんがいたんです。1週間くらい、意識が無くて。でも、治療の結果、幸い意識が戻ったんです。目覚めた瞬間は今も忘れられないほどとても印象に残っているのですが、十数年経ってその子が大学を卒業した時、ご両親と一緒にわざわざ私のもとを訪ねてくれたんです。医師冥利に尽きますよね。本当にうれしかったです。

先生は予防接種を推進する立場で活動されているそうですが、予防接種に対する考えをお聞かせください。

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小児科の医師は、私に限らず、やはり予防できる病気は予防してあげたいと思っているものです。一般的に日本の予防接種というのは諸外国に比べて認可が遅れているといわれますが、この何年かでずいぶんと接種できるワクチンが増えました。予防接種の効果をあげると、「はしか」に関していえば日本国内ではもう絶滅宣言されていますし、「ヒブ髄膜炎」も、ワクチンが出始めてまだ数年ですが、もうほとんどなくなりました。副作用のこともありますが、やはり予防接種が重要だということに変わりはないと思います。1人の子どもに予防接種をすれば、その子がその病気にかからないだけでなく、ほかの子に移すリスクも減らせます。病気を広げないという点も、予防接種をする重要な意義だと思っています。

親の気持ちに寄り添った診療を心がける

小児科の医師だからこその喜び、苦労があると思います。

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学生時代の臨床実習や研修医の頃から、病院の各科を回る中で「小児病棟は明るくて元気をもらうなあ」と思っていました。この、子どもから元気をもらうことが私にとっての大きな喜びですね。苦労というより、大変な点は、これから何十年という未来のある子どもたちの健康を預かる、その責任があまりにも重大だということです。子どもの病気が悪くなった場合など、ご両親の心痛を考えるといたたまれない思いです。そういう中で、子どもの病気がよくなって笑顔を見せてくれたりすると、本当にホッとするし、うれしいですよ。診療室に飾ってある似顔絵は、みんな子どもたちが描いてくれたものなんです。感激しちゃいますよね。もう10年以上使っているパンダのティッシュ箱、これも中国に留学に行った子どもがくれたお土産です。古くなりましたが、捨てられないんですよ。

親御さんと話す時、気を付けていることはありますか?

一番は、子どものお母さんやご家族の気持ちに寄り添って対応していくことですね。そのためにも、お母さんからよく話を聞いて、子どもの症状やお母さんの思いを、できる範囲でよく聞き出したいと思っています。それが私とスタッフの最初の仕事、腕の見せどころかなと思っています。昔なら家におばあちゃんがいて、その経験でアドバイスをしてくれていたかもしれませんが、今はそういう人が少ないです。まして、お父さんも仕事で遅かったりすると、お母さんはとても不安なはずです。ですから、「今晩はこのようにしてください」「こういう状態になった場合はこうしてください」と、一つひとつ丁寧に具体的にお伝えするように心がけています。

開院から25年以上経つなかで、患者さんの訴える内容に変化はありますか?

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そうですね。やはり子どもの心や、発達などについての悩みが昔よりも増えているように思います。開院当時、アメリカ人の女性と話していたら「自閉症に関心がある」と言っていたのを覚えているのですが、その頃の日本ではまだ自閉症のこともよく知られていませんでした。昔もそういう子どもはいたけれど、情報が今みたいに無いのでわからなかっただけなのかもしれません。今はインターネットで何でも調べられる時代なので、お母さんたちもいろいろと調べてから来院されますね。私もきちんと対応できるように、常に学会や講演会で学んだり積極的に情報収集するようにしています。

家族を取り巻く環境の変化に対応していく

素敵なスタッフさんがそろってらっしゃいます。皆さんについて教えてください。

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うちのスタッフは、子どもたちの名前を本当によく覚えているんですよ。名前を言うと、パパッといろいろな情報が出てくるので私も助かります。それから待合室の飾り付けなんかも、スタッフが全部手作りでやってくれています。以前、幼稚園の先生だったスタッフもいて、子どもの好きなアニメのキャラクターでも何でも、上手に描いたり紙で作ったりしてくれるんですね。また、スタッフとは定期的にミーティングをして、意見や情報を交換しています。診療の間も待っている患者さんを気使ってくれ、私がついつい診療中にお母さんとの話に夢中になって時間が延びていると声をかけてくれるんです。雑談含めて会話は診療に生きることですし、私の癒やしでもあるので大切にしているのですが、スタッフが頃合いを見てくれるので、つい話し込んでしまうことが多いです(笑)。

お忙しい中で、お休みはどのように過ごされていますか?

月の半分の日曜は、学会や講演会などに出席していますね。時間が取れたら友人とテニスをしたり、ゴルフもしています。ゴルフは小児科医師の仲間で行ったりもするんですが、私はうまくないのでコースを回るのに時間がかかって、その分しゃべる時間も多くなるんです(笑)。しゃべることが楽しみでゴルフに行くようなもんですよ。あとは、孫と遊ぶことですね。孫は一卵性の双子の男の子で3歳になりました。本当に、かわいいですよ。

クリニックの今後の展望と、読者の方へのメッセージをお願いいたします。

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今は、お母さんたちも仕事を持っている人が多くて、通院するにも何時でないと来れないとか、薬も昼間は飲ませられないとかいうことがあります。共働きで、子どもは学童クラブで学校に残っているとか、それぞれのご家庭の環境、事情が昔とは違うんですね。うちの娘も働いているので、よくわかります。そんなふうに核家族化や女性の社会進出で家族の環境が変わってきていますが、試行錯誤しながら、できる限り対応していきたいですね。私たち小児科の医師は、子どもに関する情報をたくさん聞いて対応したいですし、お母さんたちの不安を少しでも取り除いてあげたいと思っています。私としては、どんなことでも相談・質問していただけるとうれしいので、気になることはどうぞお気軽に聞いてください。

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