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山田 潔 院長の独自取材記事

眼科山田クリニック

(春日井市/高蔵寺駅)

最終更新日:2022/08/23

山田潔院長 眼科山田クリニック main

国道19号から一本入った住宅街の中に、真っ白な外観が印象的な「眼科山田クリニック」が見えてくる。山田潔院長が、約30年間地域の眼科医療を一手に担っていた父から医院を引き継ぎ、より充実させるかたちで2016年に全面改築したという。山田院長は加齢性黄斑変性症に詳しく、クリニックでは白内障の手術も行っていて、高齢者の目のトラブルに幅広く対処。一方で、子どもの心に寄り添った眼科診療にも心を砕いており、まさに家族みんなが頼れるホームドクターだ。手術や治療の質と量を両立させるべく日々尽力している山田院長に、地域医療への想いや、クリニックでの眼科診療に関して話を聞いた。

(取材日2019年4月4日)

父から受け継いだクリニックを、より充実させるために

広くて開放感あふれる、明るいクリニックですね。

山田潔院長 眼科山田クリニック1

ありがとうございます。この地で約30年開業していた父の後を引き継いで、2016年に改装しました。車で通院される方がほとんどなので、駐車場はたっぷり16台分のスペースを取り、院内は土足で入っていただけるようにしました。待合も検査室も天井を高く開放的な造りにして、さらには白内障手術に対応できるよう手術室を併設し、術前後の患者さんのために静養室も設けています。父の時代から通ってくださる患者さんも少なくありませんが、私と父では方針が違って、例えばお薬を控えめに処方することに対して、当初は戸惑う方もいらっしゃいました。それでも地域の眼科として信頼をいただき、引き続きその役目を果たせていることをありがたく思います。新たに通ってくださる方の声にも応えていきたいですね。

スタッフや設備も充実していますね。

看護師や事務スタッフはもちろん、検査スタッフや視能訓練士も常駐しています。視能訓練士は見え方をチェックする視機能検査を行うのはもちろん、眼鏡の処方なども専門に行っていますから、ご相談などあれば、私だけでなくこうしたスタッフにお声がけいただいても構いません。設備についても、開業当時最新の診断・治療機器を導入しました。眼科の診療や治療には恐怖を感じる人もいるかと思いますが、事前にできるだけ手順を説明し、安心して治療を受けていただけるようにしたいと心がけています。

先生の診療モットーは何ですか?

山田潔院長 眼科山田クリニック2

手術の経験も数多く積んできましたし、開業当初は、すべての治療をこのクリニック内で完結させたいと思っていました。診断から手術などの治療を経て、経過を見守るまですべてです。しかしマンパワーの問題で、どうしても至らない部分が出てきます。入院施設もありませんから、大きな病院をご紹介したほうがいい場合も出てきます。そんな経験を重ねて、最近では「当院ができる最善の治療をする」ことを目標にしています。より充実した設備や、専門性のある治療ができる外部の医療機関と連携して、患者さんの利益になるようなご紹介もしたいですね。頻繁な通院が難しい方、生活上に不安がある方、治療に恐怖心を抱いている方と、じっくり話をして納得いただいた上で治療にあたりたいと思っています。

年齢を重ね「見えづらい」と感じたら、すぐに眼科へ

白内障の患者さんも多いとお聞きしました。

山田潔院長 眼科山田クリニック3

白内障は高齢になると発症しやすい病気です。突然見えなくなるのではなく、徐々に見え方が変わっていくので、それと意識せずに暮らしている人も少なくないでしょう。最近では、運転免許の更新時に視力を検査するので、そこで視力の低下を指摘され眼科を受診することになったという患者さんもいらっしゃいますね。視力の変化は気づきにくいものですが、できれば定期的に検診を受けてほしいです。治療が早ければ早いほど合併症などのリスクも低減できます。「おかしいな」と思ったら、視力検査だけ受けるつもりで来院していただきたいです。

白内障の手術や治療はどのようなものなのですか?

ごく初期であれば点眼で対処しますが、基本的には手術をお勧めしています。医療の進歩もあり、手術時間は10分程度で、当院では入院の必要なくそのまま帰宅できます。手術前後には、ソファーのある静養室をご利用いただいています。基本的には術後1週間は毎日通院していただき、その後徐々に頻度を減らして、眼圧や視力を確認しながら経過観察を行います。白内障が再発することはありませんが、「後発白内障」といって、眼内にレンズを入れる袋になった部分に濁りが出てしまうことがあります。その場合はレーザーで治療が必要です。当院では、週2回、火曜日と木曜日の午後に手術を行っており、時期によって繁忙がありますが、基本的にはそれほどお待たせせずに予約をしていただけます。現在では1ヵ月から2ヵ月程度先の予約になります。

先生は加齢黄斑変性症にもお詳しいと聞きしました。

山田潔院長 眼科山田クリニック4

アメリカのケンタッキー州の大学に研究員として籍を置いていたことがありました。田舎で伸び伸びとしたところで、おおらかな人も多く、外国にいながらのんびりと研究生活を過ごせたように思います。そこで研究していたのが加齢黄斑変性症です。網膜の中心にある黄斑という部分に、老廃物がたまって新生血管が発生し、出血が起こるなどにより、視野の真ん中が見えにくくなる病気です。紫外線やタバコなどが病気を引き起こす一因になっているといわれています。ごく初期であればサプリメントなどで進行を抑えることもできるので、見え方に違和感を感じたらご相談いただきたいですね。とにかく早期の発見が、目を傷めないことにつながります。

質と量の両立をめざして、患者に寄り添う診療を模索

お子さんの視力の低下に悩んでいる方も多いと思います。

山田潔院長 眼科山田クリニック5

学校などで検査を受けて、そこでBやCの判定を受け、受診される親子は多いです。私の見解としては、日常生活に支障がなければ、無理やり眼鏡を作る必要はないと思っています。眼鏡をかけないからといって、視力がどんどん下がってしまうということはないですし、それよりも本人の気持ちが大切ですからね。ただ、目を細めて見ているような様子があれば、眼鏡をお勧めします。見えやすくなることで気分も生活もきっと変わります。私自身も中学に入る前後から眼鏡をかけ続けていますから、その苦労や利点は感じてきたつもりです。お子さんの心に寄り添ってアドバイスしますよ。

お忙しい毎日ですが、休日などはどのようにリフレッシュしていますか?

車の運転が好きなのでよくドライブをしています。それから旅行も大好きなんですが、開業してからはなかなか休めませんから、ハイシーズンに何とか時間を取って出かけていますよ。海外旅行が昔から好きで、アジア、ヨーロッパなどさまざまな国を巡りました。今年のゴールデンウィークは長期のお休みになるので、家族とヨーロッパまで足を伸ばそうかと計画しています。お休みの時間にしっかりとリフレッシュして、また日々の診療に全力を尽くせるように楽しみたいものですね。

最後に、今後のクリニックの展望を教えてください。

山田潔院長 眼科山田クリニック6

もともと細かな作業が好きで、外科的な要素の大きい眼科は、自分に合っていると感じています。手術も積極的に行いたいと思って開業したので、現在の診療スタイルは希望がかなったかたちです。手術が必要であればただちにお受けしたいのですが、予約の状況などにより、ご希望に添えないこともあると思います。また、一人ひとりの患者さんにもっとじっくりご説明して、インフォームドコンセントをしっかり得たいというのも、今後の課題です。そのためには、私の能力アップももちろんですが、スタッフのスキルアップをますます進めて、患者さんとのコミュニケーション部分をより多く担ってもらえるようにしていきたいと考えています。そのためにも、診療のスタイルにあまりとらわれず、柔軟な対応で、患者さんの声にもっと応えられるクリニックをつくり上げていきたいと考えています。

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