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高阪 崇 院長、高阪 彰 先生の独自取材記事

高阪内科

(瀬戸市/尾張瀬戸駅)

最終更新日:2021/10/12

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優しく快活な前院長の高阪彰(こうさか・あきら)先生、その息子で冷静かつ情熱家の現院長、高阪崇(こうさか・たかし)先生。両先生の診療を受けに患者が訪れる「高阪内科」は、建物の内外に緑あふれるアットホームなクリニックだ。「おごらず、いばらず」をモットーにしてきた彰先生の思いを引き継ぎ、崇先生も「患者さんと向き合い、丁寧に話をする診療」を心がける。崇先生の専門は循環器内科で、命がけの厳しい現場に長く身を置き、治療に全霊を傾けてきた。地域に愛され信頼されて約30年、同院の理念や日々の心がけについて話を聞いた。

(取材日2017年3月11日)

「おごらず、いばらず」、顔を見て触れて診察

まず開業のことや医師になられた頃のお話をお願いします。

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【彰先生】生家は造り酒屋で、小さい頃から父の本を読んで育った文学青年でした。その後医学部に進み、それからは研究に興味が湧いて、大学病院で生化学や臨床検査に長年携わりました。人と接することが好きなこともあり1989年に開業しました。当時は子どもだった患者さんが今では成長し、ご自身のお子さんやお孫さんを連れて来てくださいます。当院は地域の方々とともに成長してきたのです。
【崇院長】私は高校生の時は反抗期で(笑)。実は医学部を受験しなかったんですよ。しかし浪人することになり、その頃に開業の時期が重なって父が一生懸命に働く姿を見て、信頼される、やりがいのある仕事だと思うようになりました。当院が地域に必要とされているんだなと感じ、改心して素直に医師になろうと思いましたね。

診療の際はどんなことを心がけていらっしゃいますか?

【彰先生】常に思いやりの気持ちを忘れず、「おごらず、いばらず」をモットーに謙虚な姿勢を心がけています。パソコンの画面を見ながら診察するのではなく、顔を見て、心臓の音を聞いて、体に触れて患者さんを診るのが医師のあるべき姿だと思います。
【崇院長】ご高齢の方も多いので、わかりやすい説明を心がけています。聞こえの良い覚えやすいことや、難しい病気の怖いイメージだけが心に残る患者さんもいるので、難しい内容は「また次回お話しましょう」と段階を踏んで説明していきます。例えば「胸が痛い」という症状の時、カルテにただ「胸痛」と書くのではなく、「ちくちく痛い」「もやっとする」など患者さんの言葉そのままを書くようにしています。「昨日は釣りに行った」など患者さんのプライベートな話も書き留めています。診断や何かの発見にもつながりますし、スタッフ全員がその患者さんのキャラクターを知ることができ、距離も縮まります。

患者層について教えてください。

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【彰先生】昔も今も0歳児から100歳の方までが来られますね。私は代謝や、生活習慣病、関節リウマチなどの分析が得意ですので中高年の方も多いです。栄養指導も得意で、保健所や大学から依頼されて講習の指導をしたことも何度かあります。私自身は山登りが好きで日頃から1日1万歩を欠かしたことがありませんので、患者さんにも適度な運動を勧めています。
【崇院長】やはり生活習慣病の方が圧倒的に多いですね。疾患の低年齢化も気になります。20年ほど前は、30代で「胸が痛い」と言われても心筋梗塞とは考えられませんでしたが、現代ではあり得ます。先日も「背中が痛い」という30代の方が大動脈解離という病気でした。特に、お仕事をされていらっしゃる方はお忙しいので、クリニックから足が遠のいてしまいがちですが、何か気になることがあったらどんな些細なことでも受診していただくことがまず大切です。

患者のため、やりがいのある循環器内科の医師に

院長が循環器内科を専門にされたのはなぜですか?

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【崇院長】循環器の病気がある方は、糖尿病や脂質異常症を合併している人が半分以上で、高血圧はほぼ全員です。その状態で心臓が悪い場合は命に直結します。例えば、重い肺炎の患者さんでも循環器の病気があれば、循環器の医師が主治医となります。そういった中で各専門の科の先生と連携しながら全身を診るわけで、とてもやりがいのある分野だと思いました。また昔は、夜中に患者さんが救急車で大学病院に運ばれてくるとカテーテルの治療をした後、カテーテルの道具や使える薬剤も今ほど進歩していなかったため、急変した場合に備えてみんなが朝まで泊まり込み、主治医は3日間ぐらい家に帰れないものでした。そんな中でも、それが当たり前のように笑顔で患者さんに尽くす循環器内科の先輩医師を見て、すごいなと思ったことも理由です。

大学病院などで長くカテーテル治療に関わってこられたそうですね。

【崇院長】はい、今も大学病院と多治見市民病院で外来とカテーテル治療をしています。心停止して心臓マッサージをしながら救急車で運ばれてきた患者さんでも、カテーテル治療を行えば、命が助かることがあるのです。心配されていたご家族にも喜んでいただき、また外来で笑って話せる。とてもやりがいがありますね。今後も、治療技術の質の維持に努めたいと思っていますし、教育面でも若い医師に、「たとえ寝る時間が少なくなっても、患者さんのために力を尽くすことはやりがいのある楽しいことであり、大事なことだ」と伝えていきたいですね。

病院での勤務経験は現在にどのように生かされていますか?

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【崇院長】患者さんの中には開業医に通っていてある日突然、心筋梗塞や脳梗塞を発症し大学病院に運ばれてくる方もいます。逆に、大病院に通うことを嫌って離れていく患者さんもみえられ、私は大学病院でのそうした現実も先進的な治療も経験させていただいています。開業医としての指導の難しさと予防の大切さもわかりますので、患者さんには大病院と実地医の2つの観点から個々の患者さんの性格や背景に合わせて「今の状態が悪くなると将来こういうリスクがある」ときめ細かにお伝えするようにしています。

優しい「遺伝子」を引き継ぐクリニック

開業医の役割も大きいのですね。

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【崇院長】開業医として、悪くなる前の「予防」に取り組むことが重要です。今の状態が将来どのような影響を及ぼすか患者さんにお話しして実践していくしかありません。例えば、コレステロール値が下がっても効果がわかりにくいかもしれませんが、「薬を飲むことによって20年後、30年後に元気でいられる。値が高いままだとかなりの確率で悪い結果になってしまう」と患者さんにわかりやすく説明して、納得して帰っていただくというのが一番の役割だと思います。そのためには、まずベースとなる患者さんの状態をしっかり把握しなければなりません。当院では末梢血の血算やCRP、HbA1cはもちろん、LDLコレステロール、腎機能、肝機能、PTINRやNTproBNPまで、30分~1時間以内に数値を出すようにしています。また、各種エコーによる画像検査も充実し、精密な検査からの診断を得ることができるのが当院の強みだと思います。

こちらのクリニックは「優しい」と評判のようです。

【崇院長】スタッフは父の代からのベテランが多く、皆さん優秀で、いつも患者さんからも「ここのクリニックはみんな優しいね」と言っていただけます。30年来てくださっている患者さんがおっしゃるので昔からそういう雰囲気なんだと思います。新しいスタッフにもその「遺伝子」を引き継いでいってほしいですね。
【彰先生】当院へ来る業者の方が、「入った時から雰囲気がいい」と言ってくれます。受付の応対も気持ちがいいと思いますし、植物や壁にかかっている絵なども雰囲気を和ませているのかなと思います。床がカーペット敷きなのは、私がアメリカに留学中に、多くのクリニックがこのようにしていたので当院にも取り入れました。

今後の展望についてお聞かせください。

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【崇院長】この地域は古い市街地で、一人で病院まで来られない方や老老介護の家庭も今後増えてくると思います。在宅医療も1つの方法ですが、それ以外でクリニックとお家がつながる医療が提供できないか考えています。当院のスタッフは、患者さんの家や家族構成をよく知っていて、「○○さんは仕事帰りに送っていきます」とか「○○さん、調子悪いそうなので迎えに行きます」と患者さんを送迎してくれることもあるのですが、それを自然な形でできれば。人のためになることは、いずれは当院のためにもなります。僕は「自分がしんどくても患者さんが治るなら」という思いでこれまでやってきたので、この医院のスピリットを存続できればいいかなと思います。

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