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呼吸器内科の専門家が
長引く咳の原因を見極め適切に診断

おおやま内科

(一宮市/尾張一宮駅)

最終更新日:2025/08/08

おおやま内科 呼吸器内科の専門家が 長引く咳の原因を見極め適切に診断 おおやま内科 呼吸器内科の専門家が 長引く咳の原因を見極め適切に診断
  • 保険診療

咳は、風邪の時によくある症状で誰もが経験しているため、軽く考えがち。しかし、長引いたり激しく咳込んだりすることが続くと、体力も消耗し、夜もぐっすり眠れなくなる。「3週間も咳が続くようであれば、受診をお勧めします」と話すのは、日本呼吸器学会呼吸器専門医の「おおやま内科」の大山バク副院長。自分では、「単なる咳だからそのうち治る」と思っていても、長引く咳には喘息や肺がんなどさまざまな病気が考えられ、肺がんなどは受診した時には末期になっていたということもあるそうだ。肺の検査はその場でできる簡単なものがほとんどなので、受診をためらわず早期に処置したい。大山副院長に長引く咳について話を聞いた。

(取材日2025年7月7日)

咳症状が長く続く場合は、検査体制が充実した呼吸器が専門のクリニックで原因解明を

Q咳が長引いている場合、どんな病気が考えられますか?
A
おおやま内科 長引く咳には注意し、専門のクリニックの受診をしてほしいと話す

▲長引く咳には注意し、専門のクリニックの受診をしてほしいと話す

喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支炎、肺がん、間質性肺炎、後鼻漏など、いろいろな病気がありますが、中には中年以降の女性に多い非結核性抗酸菌症という病気もあります。これは土の中や水道の蛇口などに生息している非結核性抗酸菌が原因で、舞い上がった土や水道の蛇口などから肺に吸い込んで感染します。喘息はよく知られている病気ですが、発作を起こしてゼーゼーするというイメージを持っている人も多いと思います。しかし、咳が長引く症状だけの人も検査をしてみたら喘息だったということがあるので、注意してください。

Q長引く咳で来院した場合、どのような検査を行いますか?
A
おおやま内科 肺・呼吸機能の検査機器も充実している

▲肺・呼吸機能の検査機器も充実している

当院では、モストグラフ、肺機能検査、呼気NO検査、エックス線検査、CTなどの検査が可能で、その人の症状に応じて使い分けたり組み合わせたりします。モストグラフは主に喘息とCOPDを見分けるのに使い、呼気NO検査は喘息の疑いがある場合に使用します。肺機能検査は思いきり吸って吐いてを繰り返すので、咳症状がひどい人にはつらい検査ですが、モストグラフは現在の安静にしている呼吸で検査できますので、無理なく検査が行えます。長引く咳は、逆流性食道炎や副鼻腔炎、甲状腺疾患でも見られる症状。それらの病気の疑いがあっても、当院には胃内視鏡やCTもあり、それらを使って確定診断へとつなげます。

Q咳にアレルギーが関与しているケースについて教えてください。
A
おおやま内科 原因や病名をしっかりと判別できるよう検査体制が整っている同院

▲原因や病名をしっかりと判別できるよう検査体制が整っている同院

咳にアレルギーが関与するケースで多いのは喘息です。ただ、喘息の原因がアレルギーの場合もあればそうでないこともあり、アレルギーがない人のほうが難治性です。いろいろなものに反応が出やすいアレルギー体質の人は、気管支や肺が過剰に反応することで咳が出ます。血中のIgE抗体の量を採血で調べて数値が高い人は感応性が高いということを知り、喘息の診断に近づくことができます。また、後鼻漏という病気は、アレルギー性鼻炎や風邪が原因で鼻水が喉の奥まで垂れてきて喉に刺激が起こり咳が出ます。どんな病気であっても、当院では検査体制が整っていますから、検査によって原因や病名をしっかりと判別していきます。

Q喘息の症状に対してどのような治療を行いますか?
A
おおやま内科 日本呼吸器学会呼吸器専門医など複数の専門医資格を持つ大山先生

▲日本呼吸器学会呼吸器専門医など複数の専門医資格を持つ大山先生

ゼーゼーとひどい喘鳴(ぜんめい)がある場合は点滴をしますが、基本は自宅で行う薬の吸入です。吸入薬は約6割合の人が正確に使用できていないというデータもあり、使い方の指導が重要。日本呼吸器学会呼吸器専門医の数で地域差があり、指導が行き渡っていないことも原因かもしれませんが、正しく使用しないと症状改善につながらないので、当院では私が直接指導しています。実際に患者さんに使っていただくと、ちょっとした間違いも多いので、薬局にもお願いして二重にチェックしています。また、喘息でなくても、風邪で気道表面が傷つくと咳が残ることもあります。患者さんの症状に合わせて、適切な薬を処方いたします。

Q咳症状がある場合、定期的に受診する必要がありますか?
A
おおやま内科 自己判断で中断せず、定期的な通院を

▲自己判断で中断せず、定期的な通院を

喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)では、吸入薬の継続が大事です。喘息は季節によって悪化したり良くなったりという変動性がありますし、慢性閉塞性肺疾患の患者さんは年齢とともに呼吸機能も落ちてきますから、定期的な通院は必要ですね。少し良くなったからといって自己判断で中断するのは良くありません。咳喘息というのは、喘息の入り口のような段階なので、3ヵ月治療継続してみて落ち着いたら一度様子を見るということもあります。咳喘息は治療をしないと悪化する一方なので、咳が長引いている場合は受診して自分の咳の原因を知った上で対策をすることが大切ですね。

ドクターからのメッセージ

大山 バク副院長

咳が続くと夜も眠れませんし、学生さんであれば集中力も低下して勉強にも支障が出ます。咳が3週間も続いている場合は、放置せずに受診をお勧めします。ちょっとした咳であっても、治療が必要かどうかが判断できますし、喘息などの疾患が疑われるようであれば、きちんと検査もして原因をお伝えしますので、気軽に相談してください。新型コロナウイルス感染で咳が長引く場合もあります。呼吸器がダメージを負ってしまうと、感染症が落ち着いて熱が下がっても咳だけが残ることもありますから、一度受診して原因を知るだけでも安心できます。

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