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伊佐治 文朗 院長の独自取材記事

医療法人 いさじ医院

(名古屋市天白区/塩釜口駅)

最終更新日:2020/02/26

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「いさじ医院」は、鶴舞線の塩釜口駅から南へ歩いて3分、住宅街へさしかかった辺りにある。駐車場も広く、ゆったりとした造りで、入口横の窓辺には季節の花が咲き乱れている。院長の伊佐治文朗先生は、外科医でありながら内科でも多くの経験を積んだベテラン医師。終始、ユーモアを交えてにこにこと笑顔を絶やさない先生には話しやすい親近感があり、患者さんとの距離も近い。コミュニケーションも兼ねた病気についての勉強会「あじさい会」を開き、その際趣味のマジックも披露するという伊佐治先生から、取り組んでいる日々の診療について語ってもらった。
(取材日2016年6月30日)

専門にとらわれず何でも治療できる医師をめざして

まずは医師になられたきっかけを教えてください。

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我が家は祖父の代から開業医をしていて、父や兄弟、親戚など周囲を見渡してみても医療関係者ばかりという環境でした。子どものころ、親父と田舎町を歩いていると、皆さんから挨拶されているのを見て、信頼されているんだなあと感じておりました。自分もそんな人の役にたてる医師になりたいと思っていた為、自然と医師への道を選んでいました。また、父が行っていた外科手術を目のあたりにしていたので、外科への興味が湧いていました。医師となって、まず生命を助けたいと思い、心臓外科の道を選び、名古屋大学第1外科心臓グループに入局しました。

勤務医時代はどのような経験をされたのですか?

心臓外科以外にも腹部外科や、整形外科、皮膚科、耳鼻科はもちろん内科などためになると思うことは何でもやりました。どんな病気にも対応する父の姿を見て育ったので、“医者というものは何でも診るもの”という気持ちがあったんでしょうね。最終的には開業医になるつもりだったので、開業するときに「やれる」と、自信を持って診療の分野を絞り込むためにも必要な経験でした。また、当時から専門性の高い治療が必要な場合は、信頼のおける先生に患者さんを紹介することも重要だと考えていました。この時の経験は、開業医としての私の土台になっていますね。今も患者さんを病院に紹介することも多くありますし、紹介後も病院に入院患者さんの顔を見に行くことを心がけています。患者さんが良くなるまで見守ることが、私の仕事と思っています。

多くの経験を積む中で、特に心に残っている出来事はありますか?

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三菱名古屋病院、名古屋大学附属病院、豊橋市民病院、犬山中央病院、そして東濃病院では、さまざまな診療科での研鑽と、疾患の経験を積むことができました。特に、心臓手術後の患者さんに一晩二晩と寄り添っていたことは大きな経験です。当時はアナログで24時間患者さんを診ていたので、医者として全身管理における勘や嗅覚はかなり培われました。何かあってはいけないというプレッシャーは、今でも忘れられないです。この経験は、現在も診療の糧となっています。また、開業前の2年間は病院に勤務する傍ら肛門外科学のさらなる研鑽を積むため、尊敬する師のもとへ修行に東京まで通いました。やる気をかっていただき、ほぼ週1回通うことに。目まぐるしい日々でしたが充実していました。思い立ったら行動してしまう、じっとしていられない性分は今も昔も変わりませんね。現在も勉強会に積極的に参加するようにしています。

どのような勉強会に参加されているのですか?

内科・外科や整形外科が多いですが、耳鼻科や小児科なども機会があれば参加するようにしています。広く医療の知識を吸収することは日々の診療に役立つのは勿論ですが、参加した際に他病院の先生方と実際にお話しすることにより、患者さんをより紹介しやすくなります。情報を得るだけであれば最近はweb等でもできますが、足を運んで先生方とお会いする、お互いの顔を知っておくことは大切ですね。適切なタイミングで信頼できる先生に患者さんを紹介する、このこともかかりつけ医として非常に大事なことだと思っています。

患者さんとの交流の場「あじさいの会」を開く

どんな患者さんが多くいらっしゃいますか?

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在宅診療や校医、園医などもさせていただいているので地域の方々とのつながりもあり、特に近隣住民の方に来院していただいています。内科では特に生活習慣病の患者さんが多いので、週に1回、予約制で糖尿病と内分泌代謝に特化した外来を設けて対応しています。これは、専門医の資格を持つ長女に協力してもらっています。長男は血管外科の専門医で、東京から隔週で当院に来てくれています。また、次男は近くの基幹病院で消化器外科の研修医として仕事をしており、病診連携の際には、とても助かっております。子どもたちが各専門分野の診療を担当しており患者さんにも心強く思われているようです。

ご家族みんなでクリニックを支えているのですね。

子どもたちだけでなく、妻にも助けられています。院内の花は妻が手入れをしてくれていて、入口の花や診察室の庭のあじさいの手入れなど、こまめにやってくれています。ちょうど患者さんの席から窓辺のあじさいが見えて皆さんがほめてくださるので、クリニックで開催する勉強会の名前を「あじさい会」としました。

「あじさい会」について、詳しくお聞かせください。

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「あじさい」を反対から読むと「いさじあ」となって、「いさじ」が含まれているのも良いなと思ったんです。年に1,2回土曜の午後、クリニックの待合室で病気についての話をしています。最近では、長男、長女が、専門である血管の疾患や生活習慣病についての講演を行いました。休憩時間には、妻がお茶とお菓子をふるまいつつ、私のマジックを楽しんでもらうという会です。最初は、1人で講演もマジックもやっていたのですが、大変なので今は講演を子どもたちに任せて私は余興担当です。「先生、今度、いつマジックやってくれるの」と言ってマジックを楽しみにしてくださる患者さんもいて、私もやりがいがあります。

「あじさい会」が患者さんとのコミュニケーションの機会にもなっているんですね。

あじさいの会には、40人くらいの患者さんが来てくださいます。皆さんの健康を考え、患者さんとのよりよいコミュニケーションの場となればいいなと思って始めました。趣味のマジックを披露できる場ができて私もうれしいですし、患者さんも楽しみながら健康につなげていってもらえたら何よりですね。いずれは、マジック教室を開き患者さんと楽しみたいです。

患者を家族のように思い、信頼に応える診療を心がける

日頃の診療で心がけていることは何ですか?

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患者さんを自分の家族だと思いながら診療しています。また、患者さんは私を頼って来てくれているのですから、その信頼に応えなくてはというプレッシャーを自分に課していますね。高熱のある小さなお子さんや、外来手術の術後処置の患者さんなどが、土日を挟んだりすると、何かあったときのために連絡先の番号を教えたりもします。いろんな患者さんにそうしているので、2年も経ってから携帯電話にかかってきたりすると誰だかわからないことも(笑)。スタッフには、お互いを尊重しながら笑顔をもって仕事をしようと言っています。機に応じてスタッフには、私なりのひと言を書き添えて渡しています。初心に返るつもりで自分にも言い聞かせたいんです。

看護看護学校で講師もされているそうですね。

10年くらい前から頼まれて外科の講義をしています。准看護師として働きながら看護師の国家試験勉強をしている人が多いですが、そういった人たちを応援するやりがいがあります。国家試験が受かったという報告に、一緒に泣いて喜んだこともあります。いくら優秀でも人間味がないと仕事は務まらないと思うので、医療人の育成という部分でも協力していきたいという気持ちで講師を続けています。

最後に、今後の展望を聞かせてください。

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ありがたいことに、多くの患者さんから、これからもずっと当院でお世話になりたいと言っていただいております。その期待に応えられるよう、私自身頑張らなければいけないのと同時に、私の後にもしっかりと患者さんを診てくれる様バトンタッチして行くつもりです。皆さんには、一層安心してクリニックに通ってもらいたいですね。最近では糖尿病の外来は、ほぼ内分泌専門医の長女に任せ、管理栄養士にも来てもらって栄養指導も行っています。また、胃カメラ検査を受けて頂きやすいように、内視鏡専門医による時間も設けました。こういったことも院長の仕事だと思っています。勿論、私自身も信頼して下さる患者さんがいる限り、頑張って走り続けていきたいと思っています。

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