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滝 良明 院長の独自取材記事

滝メンタルクリニック

(名古屋市中川区/中島駅)

最終更新日:2019/08/28

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中島駅より徒歩2分、利便性の高い場所に「滝メンタルクリニック」がある。同クリニックは1997年に開院以来、地域医療に貢献。院長の滝良明先生は、患者のプライバシー保護を徹底しており、スタッフにも情報漏洩しないよう電話対応も自ら行う。精神科診療で大切なのは、気軽に話せる・守秘義務の徹底・一歩外へ出たら他人となることだと言う。患者が自分を肯定できるように、良い部分を強く大きくするのが精神科医の役割だと話す滝先生は、自身も常に良い方向へ変わりたいという向上心を持ち、それが患者の背中を押す原動力となっているのだろう。開業してからの19年を考慮しつつ、今後さらにより良い治療をしていくことが課題だとする滝先生から、診療理念やクリニックについて話を聞いた。
(取材日2016年6月21日)

沖縄に憧れ、中川区の自然豊かな地域に開業

この地に開業した経緯などをお聞かせください。

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私は北区生まれですが、小学校から高校までこの地域で暮らしてきました。ここは田んぼが広がる風景から住宅街へと生まれ変わり、現在の姿になりました。私が開業を意識し始めたのは、1994年頃から。勤務医でいることより、自分のペースでの治療を強く希望するようになりました。そんな思いを感じていた時、沖縄が無性に気になりだして、年に4回訪れました。当時勤めていた病院が山の中だったので、海辺での治療をしてみたいと思うようになったんです。沖縄は、非常に気持ちが良い土地でした。しかし、沖縄へ移住するのは、家族の都合もあって難しい。そこで自然豊かな沖縄の雰囲気に近いクリニックをつくろうと決めました。

開業されてから受けた印象など教えてください。

開業後は、思ったよりも多くの患者さんが来院されました。遠方から来る方もみえて、おかげさまで良い評判が広まっているようですね。心の病気は人に聞きづらい・精神科に通院しているとも言いにくいところがあります。昔は精神科を受診していると何かとレッテルを貼られてしまうこともありました。しかし、今では眠れないから診てもらおうとか、どこの病院で診察しても原因がわからない不調を心の面から診てもらおうといった患者さんが増えたため、精神科そのものが身近なものになり、気軽に受診できるようになったことが背景にあるのでしょう。

どのような症状を訴える患者さんが多いですか? 

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女性の患者さんも多く、中には妊娠中の方もお見えになります。心と体の両方を健康にするためには、安全性を考慮し、信頼関係を築いていくことが必要です。さらなる安心感を深めるために、大学病院等と連携して治療に取り組むこともあります。「あの時のアドバイスのおかげで、この子は元気に生まれてきました」と笑顔で言われた時はとても嬉しかったですね。

自分の中の良い部分を大きくすることが改善への第一歩

診療時に心がけていることはありますか? 

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自分がされて嫌なことはしないように心がけています。患者さんの心の悩みに対して、私は、患者さんには良い方向へ向かう自分の力を強くもってもらいたいと思っているんです。私はただ、そのきっかけを与えているだけです。患者さんの多くは、自分が嫌で仕方ない・どうして良いか分からないと悪いことばかり考えてしまうんです。しかし、「来院されたのは良くなりたいからですよね」「健康になりたいという気持ちを一緒に強くしていきましょう」と、患者さんの前向きな心を伸ばしてあげたいのです。嫌な自分も、良い自分も同じ自分。調子が悪い時は、悪い部分しか見えなくなっているだけ。自分自身と、上手に仲良く付き合っていこうというのが、私の考え方です。そのために、背中を支えてあげることが精神科診療の持つ意味だと思っています。

悪いほうへと考えてしまう理由は何でしょうか? 

自分だけがどうして……? という悩みは多い反面、原因がわからないことがほとんどです。もし仮に原因が見つかったとしても、過去のことは修正不可能。遡って原因を探るより、健康になることを考えたほうが前を向けるんです。患者さんは、他人と自分を比較していることがあります。他人は良く見えて当たり前。まず、自分のことを考えよう、自分を好きになろうというのが、精神科診療では大切だと思っています。私自身、常に良い方向へ行きたい・変わりたい・美しくありたいという気持ちが根底にあるから、そうした考え方になるのもあるでしょう。

患者さんの対応はすべてご自分でされるそうですね。

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私自身がきちんと向き合ってお話を伺うようにしています。スタッフは、患者さんの悩みや来院されている理由などは知りません。近隣に住むスタッフが患者さんに出会うこともありますから、守秘義務を徹底してプライバシーの保護も重視しています。精神科で大切なのは、気軽に話せる・秘密を守ってくれる・病院の外へ一歩でも出たら他人であること。もし、外で患者さんと出会った時、私が精神科医だと知られれば、患者さんにとって不利益になることもありますからね。ただ、診察時間だけでは十分に聞き取りができない場合、臨床心理士と連携してお話を伺うようにしています。

開業当初から通う患者は家族のような存在

医師をめざしたきっかけを教えてください。

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叔父が精神科の病院を経営していたこともあり、そうした医療現場を見てきたことも医師を目指したきっかけでした。ある時、叔父が頭を抱えているのを見て、思わず「何を悩んでいるんですか?」と尋ねたんです。叔父は、精神鑑定について教えてくれました。精神鑑定は、事件を起こした際に精神状態を鑑定し、責任能力を問うもの。他人の生き方にさえ、ある種の判定を下すことができるんだと驚いたことも、精神科を選択するきっかけになりました。

普段、先生が実践されている健康法はありますか? 

学生時代からテニスを続けていました。ある時、怪我をして、別の方法で体を動かそうと思った時、ちょうどヒップホップダンスの曲が流行していたんです。以来、すっかりダンスに目覚めてしまい、昼も夜も問わず、ダンスのレッスンに参加していたこともあります。ヒップホップ以外にもジャズダンスに挑戦したこともありますが、現在は、どのダンスにおいても基礎となるクラシックバレエのレッスンを中心に続けています。体を動かすことは大好きです。

今後の展望をお聞かせください。

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今もなお、開業当初からの患者さんがたくさん来院されています。長いお付き合いになり、今や私にとって患者さんは家族のような存在ですし、患者さんとともに歳を取るのが面白いなと感じています。しかし、今、昔と同じようなスタイルで診療するのが私にとって自然かどうか、自分自身に問いかけているところでもあります。私のクリニックから何を発信していくべきなのか私なりに考えていかなければならないのが、今後の課題です。

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