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加藤 徹哉 院長の独自取材記事

TKクリニック

(名古屋市瑞穂区/瑞穂区役所駅)

最終更新日:2019/08/28

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地下鉄瑞穂区役所駅から徒歩1分。「TKクリニック」のTKとは加藤徹哉院長のイニシャルということと、treatment(治療)とkindness(親切)という意味を込めている。「複雑な医療情報をわかりやすく患者さんに伝えたい」と言う院長は、患者に正確に症状を伝え、適切な治療に結び付けたいとの思いから、オリジナルのソフトを作成し、内視鏡検査の結果を画像つきで紙にまとめ、患者に手渡している。文章は簡潔で高齢者にもわかりやすい。高度なIT技術を駆使しながらも、あえて電子カルテにせず、顔を見ての診療を続ける。勉強熱心で豊富な知識と経験を持つ院長にじっくりと話を聞いた。
(取材日2016年5月16日)

乳幼児から高齢者まで幅広い患者、症状に対応

内科、消化器内科に加え、漢方内科、アレルギー科、小児科も標榜していらっしゃいますね。

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専門は消化器内科で、ほぼ毎日、内視鏡や腹部エコーの検査をしています。患者さんは、消化器疾患と高血圧、高脂血症、糖尿病などの慢性の内科疾患の方が多いですね。西洋薬が中心ですが、私が卒業した国立富山医科薬科大学(現・富山大学)は、当時国立大学で先駆けて和漢診療学の講義があり、臨床実習などで効果を実感できた事もあり、漢方薬のエキス製剤も用いながら、治療をしています。アレルギー科も標榜していますが、スギ花粉症の舌下免疫療法を行っています。小児科については、救急外来などで多くの経験があるので標榜していますが、専門医に行く前のちょっと心配な時、予防接種などで来院される方も多いです。また月・金曜日の午前中には管理栄養士による食事指導を行っていますので、お気軽にご相談していただければと思います。

幅広く診て頂けるのですね。

そうですね。時間についても週2回、午後の外来は他院より少し早目の14時半から始めています。また週1回木曜日は、午後17時半から21時まで診療しており、なかなか土曜午前に来られない方や会社帰りの方に喜んでいただいています。患者さんの年齢層はさまざまで、0~100歳ぐらいと幅広く、土地柄なのか大学教授などインテリジェンスの高い方も多くて、医療関係者やそのご家族の方もよく来院されます。

患者さんに対し心がけていらっしゃることはありますか。

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私たち医師は、講習に行くと1~2時間詳しく病気の話を聞いています。でも、日常で患者さんに対応するのはたった10~15分。その中ですべてを伝えることはできなくて、簡潔に「こうするように」という言い方になりがちです。しかし、それでは誰も納得できない方も多いのです。私は常に患者さんが納得できるよう、複雑なことでも平易な言葉で説明したいと思っています。患者さん自身が納得できない治療は結局継続しないからです。例えば血圧が十分にコントロールできない時、もっと低くなるよう薬を増やそうとなった場合、患者さんが「これ以上の薬は飲みたくない」、と思っていたとします。嫌だからとやめてしまって0になるよりは、少しでも内服したほうがいいわけです。私は患者さんのストレスにならないよう折り合いをつけることが大事だと思っていて、「全部じゃなくても0.3でもいいよ」というようにできるところから話すようにしています。

新鋭の経鼻内視鏡で小さながんも発見

内視鏡検査はどのようにされますか。

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上部の場合、新鋭の細径内視鏡を使います。波長の異なる2つのレーザー光源を搭載したもので、非常に細く画像がクリアで小さながんも発見できます。9割以上の方が経鼻で内視鏡を施行しますが、以前に経口内視鏡を経験された方のほとんどが「こちらのほうが楽だ」とおっしゃいます。鼻腔自体が狭い方などは経口になりますが、細径ですので、経口でも比較的楽です。不安の強い方には鎮静剤を使用することもあります。下部内視鏡はレーザー光源による狭帯光観察に加え、拡大内視鏡観察も用い診断しています。ポリープ切除の際は、出血しないよう非常に気を付けています。また前処置としては水を2Lぐらい飲んで頂くのですが、スポーツ飲料みたいな味の薬もあって、最近では2回に分けてストレスなく飲めるようにもしています。前処置専用のブースがあって、大きめのいすにテレビも用意し、リラックスして受けていただけるようにも配慮しています。

内視鏡の検査を受ける目安はありますか。

胃に関しては健診でひっかかった方、症状のある方、がんなどのリスクの高い方ですね。症状が軽度でも「心配だから検査をしたい」という人もいますが、例えば半年前にカメラをやっていて、ピロリ菌もいない、という場合はきちんと説明をしてお断りする場合もあります。ピロリ菌に感染していて慢性萎縮性胃炎がある人と比べたら、がんになるリスクは非常に低いわけです。単に不安だから検査するという時代ではないですね。リスクとメリットの兼ね合いが大事です。内視鏡検査ではないですが、例えば、リスクの低い人が、胃バリウム検査やCTなど、毎年受け続けると、放射線の関係から遺伝子を傷つけ、がんを増やす可能性も否定できません。特に若い女性にはデメリットがあるでしょう。リスクとの兼ね合いをちゃんと考えて、必要のない検査はしてはいけない時代になっていると思います。

ピロリ菌を除菌すれば安心と思いがちでした。

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ピロリ菌に小さい頃から慢性的にかかっているかいないか、あるいは除菌歴があるかどうか、そういうことによっても胃がんのリスクは違います。ピロリ菌を除菌してしまったから、がんにならないと思っている人がいますが、除菌しても実はがんができることがけっこうあるんです。実際、除菌後に小さい5mmほどのがんを見つけたことが数例あります。胃がんのリスクの高い人でも、年間発生の割合としてはせいぜい1%か2%、100人中1人か2人ぐらいで、98~99人は次の年に検査をしてもがんはないのですが、10年放っておいたら、10~20%にもなる訳です。患者さんにはそうした確率の話をし、相談させていただいています。もちろん、がんのリスクが高いと言われたら、1年に1度の検査はやったほうがいいですね。

複数の画像と説明付きの検査結果を患者に手渡し

検査しても、自分で判断するのは難しそうです。

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当院では、1回の内視鏡検査で問題ない方でも大体30~40枚、所見のある場合は、100枚ほど写真を撮る事もあり、その中から何枚か選んで、所見の説明やピロリ菌の有無や、今後の方針と共にA4判に印刷して、基本全員にお渡ししています。ポリープには胃底腺ポリープといって、がん化しないものもあるんですよ。このプリント作成ソフトは、市販ではなく自分で作ったものなので、この形式のものは全国で当院だけです。患者さんが自分の体についてちゃんとした医療知識に基づく情報を持っている事が大事だと思います。「前に他院で胃カメラをしたけど、どうだったっけ……」と言われる患者さんが多いですが、自分の体がどうなっているのか、今後どうするのか、理解する手助けになればと思いますし、他院に受診されても前医での情報が正しく伝わる事が大事と考えています。

ほかに、こちらならではの特徴はありますか。

今後は時代の流れで電子カルテにせざるを得ないかもしれませんが、まだ、当院は電子カルテではないんですよ。電子カルテにすると患者さんよりPCの画面と向き合いがちになりそうで、なるべく顔を見て話をしたいと思っているからです。ただ紙だとデメリットもあって、検査をいつやったかなどすぐには探し出せないことがあります。ですから、私は1つの表にまとめ、一目でわかるようにしています。あと、基本院内処方ということでしょうか。私の目が届く、診察室の横で調剤を行っています。粉薬は全部、私がつくっています。特に寒い時期など、薬1つのために外へ行くより、本もある待合室で待っていただいたほうがいいと思うんです。ただし、お子さんや、自分で管理することが難しい高齢者の方など薬剤師が入ったほうがいい場合は院外調剤にさせていただいています。

診察で大切にしていきたい事は何ですか?

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患者さん意向に沿いながら、譲れる部分は譲りつつ適切な医療を提供していきたいです。負担になり継続できなくなるのは良くないので、患者さんの話からバックグランドに配慮し、幅広い中から良い医療を選択をしたいです。その中で標準より良い医療、各々の患者さんにとってベスト、もしくはベターな判断も常にしたいですね。『患者さんに寄り添い、納得してもらう』事は、変わらず持ち続けていきたいです。

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