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長坂 智子 院長の独自取材記事

長坂眼科クリニック

(名古屋市昭和区/御器所駅)

最終更新日:2020/04/01

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地下鉄2路線が乗り入れる御器所駅から徒歩3分。周辺は昔ながらの落ち着いた住宅街の趣がある。駐車場が完備され、自家用車での来院も便利だ。ビルの1階にあるクリニックは、院長の長坂智子先生が自らの経験をもとに導線を工夫したプランを採用し、1997年の開業から20年経過した今もまったく不便を感じないという。検査室および診察室は広々とスペースがとられ、5年ほど前に改装した待合室は、白を基調としてシンプルながら温かみを感じる雰囲気だ。恩師から開業記念としてプレゼントされた絵画が壁に飾られ、クリニックを見守る。結婚後も変わらずこの地に暮らし、地域に根差した医療を実践する長坂先生に、患者と心を通わせる医療のあり方など女性ならではの視点でさまざまな話を聞いた。
(取材日2017年10月24日)

住み慣れた地域で、目の健康に貢献したい

医師になられたきっかけ、眼科を選ばれた理由を聞かせてください。

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小学生の頃から職業選択として「医者」が入っていましたが、これには母が影響していたと思います。母は歯科医師を志しましたが、戦後いろいろな出来事が起こるなかで断念したと聞きました。母の実家の近くに女性の開業医がいて幼い頃よく診ていただいたことも影響したかもしれません。名古屋大学医学部を卒業すると、叔父や結婚した夫が「女性は眼科の医師が向いているよ」と勧めてくれましたが、決め手は安城更生病院での研修体験でした。治療の成果がわかりやすく、喜んで退院される患者さんを見てやりがいを感じたのです。幸い手先が器用なほうで、手術も得手でした。患者さんの喜びにつながる明るいイメージを抱いて、眼科を選択しました。

この場所で開業しようと思われたのはどうしてですか?

子どもが3人いまして、開業当時は保育園児、小学1年生と3年生でした。どんな友達とどんなふうに遊んでいるのか、目が届くようにしたかったのが開業の大きな理由です。母も仕事をしていましたので、仕事と家庭を両立するイメージが描けていました。結婚してからはずっとこの近隣で暮らしていたので、どのような方が住んでいるのか、交通の便なども周知していました。一時期減っていた小学生の数は、現在は世代交代でまた増えてきているようです。開業するならなじみのある場所でと思い、開業のタイミングで3階建ての自宅兼クリニックを建てました。アクセスが良く、そして一歩通りを入れば昔ながらの住宅地になっていて、仕事と生活のバランスが取りやすい町ですね。

医院のこだわりを教えてください。

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診療の質の高さにはこだわりを持っています。街の眼科の医師として、どんな症状、悩みに対しても適切な診断と治療、アドバイスができるよう日々、患者さんと接しています。開業するときに決めたことが、「小さくてもいい、ダイヤモンドのようなクリニックにしよう」ということです。患者さんに最大限の質をご提供することで治療結果につながっていくと思いますし、それが予防にもつながっていきます。今後も地域の眼科医院としてどんな悩みに対しても質にこだわった診療を行っていきます。

30年のキャリアを生かし、状況に応じた治療選択を

患者さんに向き合う時に一番大切にしていることを教えてください。

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コミュニケーションを円滑にすることです。まず、患者さんの訴えを聞いて、きちんと状況を理解した上で、安心していい場合はすぐにそう伝え、また、難しいケースでも治療方針に見通しがつくように話します。不安感を与えない話し方を心がけながら、放置するとどうなり、治療するとどうなるか、回復にかかる時間や良くなる確率も具体的にお伝えします。そうすることで患者さんに自覚を与え、治療へのモチベーションを上げることができます。治療にネガティブになられるお年寄りもいらっしゃいますが、「見えることは喜びでしょ。楽しく生きなくては人生がもったいない」などとお話しし、積極的に治療に向き合ってもらうようにします。また、スタッフにも患者さんの意向に添えない場合は必ず代案を出しましょうと指導しています。

ご自身の医師としての強みはどんなところにあると思われますか?

白内障手術をはじめ、網膜剥離、糖尿病網膜症などに対する硝子体手術など、網膜や硝子体に関しての経験が豊富ですから、小さなクリニックでもできることは多いと自負しています。しかし、「あれもできる、これもできる」というより、30年のキャリアがあるからこそ、先端の治療だけでなく、昔から行われている治療の良さを知っていることが医師としての財産だと思っています。例えば、「このケースは最先端の治療より従来のやり方が効果的だ」と思う場合もあるのです。最先端治療の研究は欠かせませんが、経験を踏まえ、患者さんにとって最適な治療は何かを考えたいと思っています。

オペ室や病室も完備しているんですね。

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当初は網膜剥離の手術も行っていました。硝子体手術もしたことがありますが、職員の確保が難しかったので、現在は白内障や緑内障の手術を中心に日帰りで行っています。術後に休息をとっていただけるよう病室にソファベッドタイプのベッドを置いています。また、待合室に隣接していますので、手術のない日はソファにして開放し待合室の予備スペースにあてています。ソファベッドは乳児を連れたお母さんのシートにしたり、点滴を行ったりと便利に使っているんですよ。

効率的な導線で、快適な空間。考える前にまず受診を

モダンなデザインの建物ですね。こだわりを教えてください。

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1997年の開業を機に自宅兼クリニックとして建て、20年ほどになります。建物の特徴は当時は少なかったバリアフリーを導入していることです。以前に勤務していた病院で、歩行障害のある患者さんから「スリッパの履き替えが大変」という声を聞いていたので、院内はすべて段差をなくし、靴のまま受診いただけるよう配慮しました。広くはありませんので、普通なら通路になるところもちょっとしたスペースとして活用し、必要な設備が納まるようにしました。動線が短くなり、大変診療しやすく感じています。また、これも今では当たり前になっていますが、診察室で手洗いができるように水回りの設備を完備しました。眼科は外科のように触診が多く、ちょっとした処置もその場で行いますから、手の洗浄は処置室以外でも衛生管理上重要です。設計士さんの描かれたプランをチェックし、また練るという作業を繰り返し、こだわって完成させた建物ですね。

待合室の壁に掛けられた絵画はクリニックの雰囲気によく合っていますね。

医学博士号を取得した折、指導くださった恩師から開業記念にといただいたものです。待合室の雰囲気にぴったり合っていると思います。患者さんに少しでもリラックスしていただけたらと思います。待合室は5年ほど前に改装しましたが、白を基調としてナチュラルな雰囲気にしました。狭いスペースなので、圧迫感のないソファを選んでいます。それに伴って、待ち時間の対応も検討しました。インターネットや電話での予約制も検討したのですが、年配の患者さんが多いのでかえってわかりにくく不便になってもよくないだろうと思いました。スタッフと話し合った結果、従来通り来院された方から診察致しますが、およその待ち時間がわかるように番号を表示するようにしました。その間に別の用事を済まされる方、隣の喫茶店でゆっくり待たれる方もいらっしゃいます。これによって、待ち時間のストレスも軽減されたのではないかと思います。

今後10年の展望とメッセージをお願いします。

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今は診療に追われている状況ですが、漢方治療にも大きな可能性を感じていて、将来的には治療に取り入れたいと思っています。そして開業当初からの願いですが、地域医療に携わる女性医師として、生活者としての視点を大切に患者さんと交流できたらと考えています。これからも患者さんの身になって、最善の治療を実現したいと思います。読者の方へのメッセージとしては、目に違和感を覚えたらためらわず受診していただきたいということです。眼科は特殊な検査をしなくても、診察するだけでかなり状態が正確につかめます。特にコンタクトを使われている方は定期的に受診してください。便利さの裏にはリスクもあることを自覚していただきたい。「考える前にまず受診を」という気楽な気持ちで眼科を利用してください。

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