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中川 順市 院長、中川 喬市 先生の独自取材記事

中川内科

(名古屋市中区/栄駅)

最終更新日:2020/07/28

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地下鉄栄駅5番出口から徒歩3分、「エスエル医療グループ」のビルには、35のクリニックが集まっている。そんなビルの中、5階に「中川内科」はある。顧問である中川喬市先生は循環器が専門で、狭心症、不整脈、高血圧、心臓弁膜症などの治療、長期管理を中心に、内科一般の診療を行っている。2020年には次男である順市先生が院長を継承し、現在は2人体制となっている。喬市先生は今年で90歳、「患者さんの健康を考えていると自分の健康を忘れます」とにっこり笑う。患者本位の姿勢を大切にし、豊富な知識と経験を生かして診療を行うという。クリニックのこと、そして変わらぬ信念についてなど語ってもらった。
(取材日2016年6月6日/情報更新日2020年6月8日)

循環器が専門。グループ連携で他院ともつながり

クリニックの開業までの経緯を教えてください。

【喬市先生】エスエル医療グループができた3年後の1975年にお誘いをうけ、国立名古屋病院を退職して参加しました。グループ開業では、自分の専門性を生かしつつ、専門外のことはすぐに別の先生にお願いできるメリットを感じました。私の専門は循環器で特に心電図。当院では主に狭心症、不整脈、高血圧、心臓弁膜症などの治療にあたっています。当初は勤務医時代からの患者さんを引き続き診ることも多くありましたね。

どんな患者さんがいらっしゃいますか。

【喬市先生】昔は幼少時にリウマチ熱にかかった後遺症である僧帽弁狭窄症という病気が多かったのですが、今はリウマチ性の弁膜疾患は減り、弁膜の異常としては、動脈硬化に伴う大動脈弁狭窄症が主体です。長命になり、加齢による病気が多くなったわけです。高齢になると新しい病気が加わってくる可能性があるので、血液検査や心電図、胸のレントゲンなど、ずっとやっていない方にはしていただくよう声がけしています。
【順市先生】どのような病気でも早期発見が大事です。注意を促すため、待合室でサイネージ(電子掲示板)を使って「採血検査を受けましょう」などの呼びかけをしています。ビル内の他のクリニックでは、腹部エコー、婦人科の検査なども受けられます。一つのビルの中で紹介しあえることは、グループ医療ならではです。

2020年にはクリニックの内装をリニューアルしたそうですね。

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【順市先生】開院してから40年以上、院内はほとんど変えていなかったので初めての改装でした。リニューアルにあたっては、患者さんとスタッフがすれ違うことがないよう動線を分離したり、スタッフの休憩スペースを設置したりなど、スタッフ全員でアイデアを出し合いながらレイアウトを決めていきました。コンセプトにしたのは「都会のオアシス」。植物を置いたり、木目を使ったりなど、自然な雰囲気を感じてもらい、患者さんが少しでもリラックスできるような空間になれればと思っています。診察室の窓から見える街路樹の緑もポイントです。診察中はブラインドでどうしても隠れてしまうんですけどね(笑)。

患者と40年以上、人生をともに歩む

2020年からは、順市先生が院長に就任をされたそうですね。

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【順市先生】はい、そうです。幼い頃から患者さんに接する父の背中を見て、自然と医師を志してきたので、これからも父の想いを引き継いでいきたいと思います。父は今でも講習会や勉強会に参加し積極的に勉強していますから治療が古いということはなく、逆に私のほうが追いつかないこともあるぐらいです。新しい論文にも目を通していて「知っているか」と聞かれて戸惑うことも(笑)。父を見て思うのは、患者さんの体はもちろん、心も魂も診ているのだなということです。父は昔から非常に多くの本を読んでいます。小説から哲学、宗教、宇宙、いろいろな知識がベースにあるので、患者さんを全人的に、包括的に診ることが自然にできるのでしょう。

そんな喬市先生の診療を目的に長く通う方も多いのでしょうね。

【順市先生】父は患者さんが入院したり、亡くなった時に患者さんのもとに足を運んでいました。緊急時に連絡できる先があったら安心だろうと、自分の電話番号を患者さんに渡すことも。基本的に患者さんのことを思う気持ちが強いのだと感じます。医師は、時に患者さんに厳しいことをお伝えしなければならない場面もあります。はっきりとした物言いで患者さんを導く父の姿は私の理想ですね。
【喬市先生】昔は聴診器が医師にとって最大の武器でした。今や心エコーなどを用いて、ほぼ直接見るに近い形で心臓の様子がわかるようになり、薬や治療の選択肢も増え、医学はかなり進歩しましたね。そんな時代の変化とともに、患者さんと一緒に人生の年を重ねてきました。本当に長いお付き合いの患者さんもいます。息子たちも同じ道を歩んでくれたので、親子2代にわたって診ている患者さんもいるんですよ。

内科は、さまざまな科への入口のようですね。

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【順市先生】私たち内科はかかりつけ医として、患者さんの健康の不安はなんでも相談していただきたいと思っています。どこか痛い、違和感がある、そんな時は気兼ねなく言っていただきたいですね。名古屋市の方は無料で受けられる検診もあるので、特定健診をしっかりと活用していただきたいと思います。予防接種の種類もさまざまなので、気になるものがあればお気軽にお問い合わせください。
【喬市先生】昔、肩が痛くて整形外科へ行った患者さんがなかなか治らない、と私のところへきて、心筋梗塞とわかったケースがありました。逆に数年間通われている患者さんが、私の専門は循環器なので「専門外のことは相談できない」と思われてしまい、病気の原因が判明し、治療方針が決まるまでに余計な回り道をする結果になったことがありました。

心臓の不安を解消し、心も軽くしていく

順市先生は心臓の病気と心とのつながりに着目しているそうですね。

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【順市先生】患者さんのお悩みを聞いていると心臓は“心”と強いつながりがあることを感じます。例えば、動悸にお悩みの方がいたとして、心臓の病気が原因のことももちろんありますが、ストレスや不安が症状を引き起こしていることも少なくありません。心エコーや心電図などを使って検査を行い、「何も異常なかった。大丈夫だった」ということをお伝えすると、「症状がなくなった」とおっしゃる方もいます。今後は、そういった心のケアも大切にしながら、クリニックでできるレベルでの検査や予防接種の幅も広げていきたいと思っています。目の前の患者さんの心配事をとにかく聞いて、必要な検査を行い、不安解消につなげていきたいと思っています。

スタッフさんのこともお聞かせください。

【順市先生】明るくて優しいスタッフが多いと思います。体調不良で不安な気持ちの患者さんが、スタッフの丁寧な声かけで最後は笑顔で帰っていただけるような雰囲気があるように思います。月に一度はスタッフ同士が顔を合わせるカンファレンスを実施し、日々の気づきや「もっとこうしたほうがいい」という意見交換を行っています。長く勤めてくれているベテランスタッフも多いので、お互い気遣いしながらもリラックスして働いてくれています。院内の清掃や植物のお世話など、細かなところにも気づいてくれるので本当に頼もしいですね。

最後に、これからのことを教えてください。

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【順市先生】患者さんにとって大事なことは、自分に合う、良いかかりつけ医を持って、その先生と二人三脚で治療をしていくことかなと思います。これからも循環器という専門性を保ちながら、かかりつけ医として信頼していただけるようになれればと思っています。父を頼ってきてくれている患者さんもたくさんいるので、今までのつながりも大切にしながらクリニックを続けていきたいと思っています。
【喬市先生】毎日一生懸命やるだけです。モットーは、「心のこもったぬかりのない処方」と「患者さんの言葉を受け止める上での柔軟な姿勢と対応」。「ぬかりのない処方」というのはなかなか難しいのです。体調や症状は変わるものであり、必要に応じて注意深く、薬を見直しすることが非常に大事。「ぬかりのない」ことは本当に大事です。

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