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川脇 伸彦 院長の独自取材記事

川脇クリニック

(名古屋市千種区/千種駅)

最終更新日:2019/08/28

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地下鉄・JRの千種駅目の前、千種ターミナルビルの3階にある「川脇クリニック」は、内科・胃腸内科・外科を標榜に掲げる幅広い診療科目のクリニックだ。院長の川脇伸彦先生は、小学生の頃からバスケットボールを続けてきたそうで、スポーツマンらしい爽やかさが漂う。専門用語を使わず、わかりやすい言葉で説明をしてくれるので何でも気軽に相談できると評判だ。今回はそんな川脇先生に勤務医時代のエピソードや診療におけるモットーなど、さまざまに話を聞いてきた。
(取材日2016年9月23日)

自身の強い気持ちと、患者との心の交流が成長への糧に

お父さまの代から続いているクリニックだそうですね。

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父が開院してから30年以上になります。父が倒れたことをきっかけに週に数回のペースで手伝いはじめ、それから数年たってから全面的に後を継ぐことを決めたんです。父の想いを継ぐことがやはり一番の親孝行ですし、私が生まれ育った地元への貢献もできますので継ぐことができて本当によかったと思います。以前は「川脇胃腸科」という名前だったのですが、それだと胃腸科しか診てもらえないと勘違いする患者さんもいたので、代替わりしてから2年後ぐらいで「川脇クリニック」に変更しています。父とは一緒に働いている時期もありましたので、実際に「開業医とは」という部分を教えてもらいました。勤務医の頃は、薬価のことなどはあまり考えていなかったのですが、クリニックとなると患者さん一人ひとりの生活のことも含めて考えていかなければいけない。長くお付き合いしていく上で大切なことです。そういった面では、父からかなり厳しく叱られました(笑)。

地域医療に対する強いお気持ちがあったのですね。

ええ。当院の患者さんの中には父の代から長く通っている方がたくさんいます。生活習慣病などもそうですが、病気の中には完治が難しいものもたくさんあります。そういった病気とは上手に付き合っていくことが大切で、そのためには近くで支える医師・クリニックが不可欠です。内科・外科を総合的に幅広く診られ、“地域のかかりつけ医”として皆さんに貢献できるクリニックになれれば良いなと思っています。私で対処できないものであればネットワークを使って適切なところに紹介しますが、どこにかかったら良いかわからないという場合も「とりあえず何でも先生に診てもらえば良い」と頼ってもらえる存在でありたいですね。

診療において大事にしていることをお伺いします。

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やはり、患者さんとの対話ですね。よく話して聞き出すこと。私は世間話もよくするのですが、会話を積み重ねることで信用を得て行くことが大切だと思っています。そして、なるべく専門用語は使わずわかりやすく説明すること。患者さんにちゃんと理解をしてもらったうえで治療に取り組んだほうがより効果的ですから。また、当院は院内処方なので薬価も考えつつチョイスしていくことも心がけています。病気を治し、良い状態をキープしていくには、定期的に検査をし、きちんと診て、その時の状態に合わせて投薬も考えていかなければなりません。小さなクリニックですが、そのためにも基本的な検査の機材はそろえています。

大切なのは、会話を積み重ねることで信用を得ること

患者さんと話す際、具体的にどのようなことを心がけていることはありますか?

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例えば、糖尿病の患者さんの数値が悪かった場合「最近、何かハマってる食べ物ある?」といった具合に雑談から入って、生活習慣や嗜好を聞き出し「それは実はあまり良くないんだよ。減らそうね」といったふうに是正していきます。「ゼロにしなさい」「やめなさい」とは言いませんが、人によって基準が違うのでどれぐらいなら食べてもいいのかなどをわかりやすく表すようにしています。「ご飯は1杯しか食べてないよ」と言う方でも、それがどんぶりだったりしますからね(笑)。「1日1リットルぐらいの水を飲んでくださいね」という場合には、500mlのペットボトルを患者さんの目の前に出して「これ2本分だよ」というように極力目に見えるような形でアドバイスしていきます。

主訴も幅広いようですね。

けがで外科に来るお子さんもいれば、生活習慣病で見える中高年・高齢の方まで。私が専門学校で講師をしていることもあって、教え子の学生が来たりもします。簡単な皮下腫瘍の切除などであれば当院でもできますし、風邪や胃潰瘍、アレルギー、ほぼ何でもですね。精密な検査が必要であればすぐに提携病院に紹介しますし「何科に行ったら良いかわからない」といったことも、ご相談いただければこちらで選定しますよ。

院内処方を継続されているのはなぜですか?

単純に2ヵ所に行かなくても済むので患者さんの時間の短縮できますし、コストも抑えられますから。リーマンショックの頃、患者さんが一時減ったことがあったんです。景気が悪い時、何を削るかというと食費と医療費ということになってきて、中には毎日飲むべき薬を2日に1回にしてしまう人もいる。そうなると薬を飲む意味そのものがなくなってしまうこともあります。なので、患者さんの経済的な都合も聞きながら、病状に合わせて後発医薬品と併用して処方しています。

ご専門は血管外科なのですね。勤務医時代の印象的なエピソードなどはありますか?

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血管外科専門を選んだのは、母校の愛知医科大学の血管外科には高名な先生方がたくさんいて、勉強をする環境としては最適だったからですね。勤務医時代は毎日病院に泊まり込むことも多く、ハードでしたが「早く一人前にならなければ」という気持ちが支えてくれました。患者さんと心が通じる瞬間も私を励ましてくれましたね。特に大腸がんの手術を行ったブラジル人女性の患者さんから置物をもらったのは印象深いです。スタッフみんなでポルトガル語を練習して、まずはポルトガル語で挨拶をすることから始めました。こちらから近づいて行けば、患者さんもちゃんと返してくれるんだと実感した出来事です。

湿潤療法でやけど・けがをきれいに治す

擦り傷や火傷で来る患者さんも多いと聞きました。

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湿潤療法を基本に、極力痕がキレイに治るように治療しています。春先、顔面擦り傷でみえる働く女性の患者さんが急に増えたことがありましてね。「なんでだろう?」と思って聞いてみたら、お花見で酔っ払って転んだということも(笑)。湿潤療法には私自身が感銘を受けたこともあって、比較的早くから取り組んできました。研究会に参加して勉強をするのはもちろん、小中学校で講演会をしたり、広めるための努力もしてきました。今ではかなり一般的になってきた治療法ですが、10年ほど前までは「先生はけがしとるのに消毒もしてくれん!」と年配の方にお叱りを受けましたね(笑)。消毒をすると傷を治すための因子を潰してしまうので、湿潤療法では消毒はしないんです。創部を乾かさないようにして自然治癒力を高め、かさぶたをつくらずに皮膚を早く再生させる。乾燥して痒くなり、掻きむしってしまうこともないのできれいに治るんです。

クリニックの雰囲気づくりでこだわっている点はありますか?

待ち時間などがあまりないよう、スムーズに業務を回すようスタッフにはお願いしています。具合が悪そうな人がいたら、順番を先に回してもらうなど待合室での様子も気を付けてもらっていますね。あとは、私の趣味もありますが、少しでもリラックスしてもらえるようにクラシック音楽を流し、待合室には淡水魚のアクアリウムを置きました。水槽の中は草原をイメージして底一面にグリーンを引いてあります。魚のほかにエビや貝など色取りも考えて入れているのですが増えすぎたり逆に食べられてしまったりと結構バランスが難しいんですよ。

読者へメッセージをお願いします。

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最近、メディアに煽られて必要以上に心配したりする人が多いように感じます。テレビ番組などで取り上げるのは特殊な症例が多いので、自分が同じ症状に当てはまるからといって思い込んで決めつけないようにしてほしいですね。単に番組を面白くするためにレアケースから選んでいるだけで、統計的には少ない症例ばかりなので。気になることがあれば、かかりつけ医の元へ行って相談してほしいです。そのためにも通える範囲で信頼のおける医師、クリニックを見つけておくことが大切です。

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