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栁沼 裕史 院長の独自取材記事

たかぎ内科

(可児市/可児川駅)

最終更新日:2022/03/29

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「たかぎ内科」は、この地域で30年以上にわたり地域医療を支えてきたクリニックだ。前院長で呼吸器内科が専門の高木鋼太郎先生と、糖尿病内科が専門の現院長、栁沼裕史先生が二診制でクリニックを運営している。栁沼院長は名古屋大学医学部を卒業後、総合病院や地域の中核病院などで研鑽を積み、同大学院を修了した2021年4月から同院での勤務を開始、同年10月に院長を継承した。日々の診療では患者一人ひとりの声に耳を傾け、寄り添う医療に注力している栁沼院長。医師をめざしたきっかけや患者への想い、今後の展望などを終始、穏やかな口調で語ってくれた。

(取材日2022年3月8日)

糖尿病内科が専門の2代目院長

こちらは30年以上の歴史があるクリニックだそうですね。

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はい、今から36年前に前院長である高木鋼太郎先生が開業したのが始まりです。私の妻の父が高木先生という間柄なので、私にとって高木先生は義理の父にあたります。妻と出会ったとき私は大学院生で、その頃から月に1回、当院の診療を手伝いに来てはいたのですが、常勤として勤務を始めたのは大学院の修了を目前にした2021年4月のことでした。院長職の引退を考えられていた高木先生と私、双方のタイミングが合った同年10月に院長職を継承しました。現在は、高木先生と私の二診制で診療を行っています。

先生のご専門は糖尿病だと伺いました。進路を決めたきっかけはありましたか?

医師になりたいと最初に思ったのは、小学生の頃でした。私の父は大学の農学部で研究者をしていましたので、研究職に興味を持ったのは自然の流れでした。その中でも直接人の役に立てる研究をしたいと思い、医学部への進学を決めました。幼少の頃から父の研究テーマであるホルモンについての話を耳にするような環境で育ちましたので、糖尿病や内分泌といった分野を身近に感じていて、専攻を選ぶときにも迷いはなかったですね。

お父さまの影響が大きかったのですね。

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父の存在に加えて、医学部に進んでから出会った指導教官に恵まれたことも糖尿病治療に魅力を感じた要因だと思います。例えば不定愁訴といわれるような症状で困っている患者さんの中には、さまざまな科にかかってもなかなか不調の原因が特定できないことがありますが、「私たちの科で病気を特定し拾い上げることができるのが、この分野の強み」との先生の言葉は今でも心に残っていますね。また、名古屋第一赤十字病院(現・日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院)で研修医をしていた当時に師事した先生が仰った「患者さんを勇気づけることが私たちの重要な仕事」という言葉にも感銘を受けました。糖尿病は症状が出にくいこともありますが、そのままにしておいたら10年後、20年後の不調につながります。早期に介入をして、患者さんとのコミュニケーションで治療を進めていく。そういった形で患者さんと関われる科であることに魅力を感じました。

患者の話を聞き、まずは受け止めることを大切に

普段の診察での心がけについてお聞かせください。

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糖尿病患者さんの場合、多くは1ヵ月に1回の診察なのですが、1ヵ月間の様子や状況、患者さんの思いを10分程度の短い診察時間の間に聞き出さないといけないわけですので、話しやすい雰囲気であることは重要です。そのため、こちらから一方的にお話しすることはせず、患者さんの話を聞き、まずは受け止めることを心がけています。その中で患者さんが頑張られたこと、前進できたことはきちんと評価をして差し上げた上で、こうしたらもっと良くなりますよ、といった提案をしたり、訂正すべきことをお伝えするようにしています。とは言え、順序立てて必要なことをお話しするのは患者さんにとっても簡単なことではないと思いますので、次の1ヵ月どうするかをカルテに入力し、次回の診察の時に、「その後どうなりましたか?」というようにこちらから質問をして、会話の糸口をつかむようにしています。

糖尿病の治療や検査はどのようなことを行っていますか。

食事指導、運動指導、薬物療法の3つが基本となります。食事や運動については日頃の習慣をお尋ねして、改善点を提案しています。また、運動に関しては、美濃加茂市の中部国際医療センターにあるジムをご紹介することもあります。薬物治療に関しては内服治療や必要に応じてインスリンやGLP-1受容体作動薬の注射を処方しています。以前に比べると内服薬やインスリン製剤の種類も増えてきていますし、選択肢が増えたことで、患者さんのライフスタイルや性格に合った負担の少ない治療法をご提案できるようになりました。糖尿病の検査は、血液検査が中心となります。ヘモグロビンA1cの結果については、当院で検査結果を即日、お出しすることができますので、治療に急を要する方にも対応が可能です。

長い付き合いとなる病気ですが、治療をドロップアウトしないために必要なことは何でしょう。

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初診の患者さんには、まず長い付き合いになる病気であることを最初にお伝えをします。その上で、治療を継続することが大切であること、だからこそ頑張りすぎないでほしいこともお話しています。本当は1ヵ月に1度通院してほしいけれど、お仕事などで来られないこともあると思うんです。たとえ通院の間隔が空いてしまったとしても「よく来てくれましたね」という感じで出迎えることが大切だと思います。患者さんと一緒に解決法を考えていきたいですので、通院が途絶えてしまった理由も伝えてもらいたいですね。忙しくて通院できないのであれば、無理のないように調整することも可能ですし、薬を決められた回数飲めなかったという場合には、薬を変えるという選択肢もあります。糖尿病の治療の要は、医師と患者さんのコミュニケーションですからね。そこが難しいところでもあり、やりがいを感じるところでもあります。

ほかに医師としてやりがいを感じることはありますか。

治療によって患者さんの体調が回復するためのお手伝いができることに加えて、長い目で見たときに患者さんのQOL向上のお役に立てていることがありがたいですね。患者さんから感謝の言葉をもらえることもうれしく感じています。

地域にとって気軽に相談できる場所でありたい

クリニックには、どのような患者さんがいらっしゃいますか。

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患者さんは前院長の頃から通われている7、80代の方が多い傾向にありますが、内科全般・小児科を診ていますので大半は近隣にお住まいのご家族で、2、3歳くらいの小さなお子さんがいらっしゃることもあります。主訴は、一般内科の症状や前院長の専門である喘息など呼吸器疾患が多いですが、私が診療をするようになって以降は糖尿病や血糖値のご相談も増えてきました。この辺りは穏やかな方が多い印象ですね。看護師や受付などスタッフも私より長く勤めている人ばかりですので、患者さんのことをよく知っていますし、患者さんとのコミュニケーションの取り方にも長けていて、日々助かっています。

勤務医時代で印象に残っている出来事はありますか。

救急を担当していた頃、40代の男性が意識障害の状態で搬送されてきました。血糖値を計ってみると正常値の10倍以上の値があり、糖尿病であることがわかりました。ICUで治療を行い、その後も適切な処置をしながら、食事指導や運動指導を行っていきました。糖尿病内科では、他の科に比べると重症患者さんと接する機会は少ないのですが、仮にここまで重症だったとしても、患者さんの年齢や体力によっては回復が見込めるのだと感じた出来事でした。こういった救急での経験や、総合病院などでのさまざまな症状の診療が今に生きていると感じています。

ところで、お休みの日にはどのように過ごされていますか。

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平日と土曜は診療がありますので、休日は日曜と祝日だけなのですが、妻と2歳になる娘と過ごす時間が楽しいですね。現在、自宅を建築中なのですが、エアロバイクなどの運動機器を入れる予定です。ここのところ忙しくて運動習慣が途絶えてしまっているので、習慣的に運動できるようにしたいと思っています。

地域の方へメッセージをお願いします。

健診結果について詳しく聞いてみたいときや体調に不安があるときに、地域の方が気軽に相談できるクリニックでありたいですね。人間ドックまではなかなか受けられないという方でも、年に1回の健康診断は定期的に受けてご自身の健康状態を把握していただきたいと思います。当院でも健診を受けられますので、ぜひご相談ください。

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