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永井 弘文 理事長の独自取材記事

永井内科消化器科

(各務原市/各務原市役所前駅)

最終更新日:2023/05/30

永井弘文理事長 永井内科消化器科 main

各務原市役所や公園、図書館など、市の公共施設が集まるエリアに、「永井内科消化器科」がある。天井が高く、木のぬくもりが感じられる院内は、昔の学校のような雰囲気で落ち着けるような雰囲気だ。「父が建てたクリニックですが、長く大切に使っていきたいです」と語る永井弘文理事長。祖父、父と引き継がれてきた医師の家系の中で、自然な成り行きで地域医療に携わる道を選んだ。理事長は自身の勤務医時代の経験から、早期診断・早期治療の大切さを強調する。また、学校医や働く人の健康相談を受ける活動、市医師会、准看護学校の講師や副校長などの活動、高齢化に伴い介護保険および在宅治療などについて、その思いや具体的な内容について聞いた。

(取材日2019年7月31日/情報更新日2023年1月30日)

医師家系の3代目として、地域を支える責任感

木のぬくもりを感じられる、すてきなクリニックですね。

永井弘文理事長 永井内科消化器科1

ありがとうございます。祖父も父も医師として開業していて、こちらのクリニックは2000年に父が移転して建てたものです。まるで、昔の学校のようですよね。患者さんにも、落ち着いた気持ちになってほしいです。すでに建物としては、それなりの年月を経ていますが、大事に清潔に使い続けています。

まずは医師をめざされたきっかけから教えてください。

先ほど言ったように、祖父も父も医師だったため、この道に進むのが自然だと思っていました。人の命を守る仕事ですし、やりがいも感じられました。大阪医科大学に進み、その後は消化器内科の道へ進みました。消化器系疾患の患者さんもたくさん診てきまして、早期診断・早期治療の大切さがとても身にしみて感じられました。大きな病院では先端の医療にふれる機会がとても多く、勉強になったのですが、場合によっては自分の裁量が少ないこともあります。小さな病院では逆に、自分でやらなければならないことや雑用も多く、大変さもありますが、自分のできる範囲で進められるという良さがあります。責任はもちろん大きくなりますが、やりがいも大きいんですよね。いつかは父の後を継ごうと思っていたこともあり、地元で開業しました。

開業されて、現在の先生のモットーを教えてください。

永井弘文理事長 永井内科消化器科2

「何事にも患者さんのために」でしょうか。健康診断や検診の重要性はもちろんですが、普段の診療でもなるべく見落としがないように、全身の状態をよく観察しています。最近、AIが生活のさまざまな場面に導入されつつあり、内科の医師もAIにとって代わられるのではないかなどという話も聞きますが、表情や顔色などの視診・聴診・触診などから「重大な病気がないか」を総合的に判断するのは、まだまだ難しいのではないでしょうか。患者さんの訴えもさまざまなので、その中で重要な情報を取り出すのは、経験を積んだ医師の腕の見せ所です。その後の診療の方針についても、ご本人やご家族のご意向をくみながら判断できるのは、人間ならではの心の働きが欠かせません。忙しい外来においても、ご本人へ説明して納得していただけるよう、インフォームドコンセントも徹底しています。

早期診断・早期治療のために、観察と検査に注力

どんな診療に力を入れてらっしゃいますか。

永井弘文理事長 永井内科消化器科3

早期診断のための検査は、適切に行えるよう気を配っています。健康診断で悪い結果が出ていらっしゃる方はもちろんですが、小さな症状でいらっしゃった場合にも、気になることがあれば内視鏡やCT、エコーなどの検査をお勧めしております。大した症状ではないと思っていても、がんの末期だったということはあり得ますから、中高年以降の方は、特に気をつけて診ています。市内の大きな病院とも連携していますから、更なる治療が必要な時には、すぐに紹介できるように体制も整えています。また、最近では往診にも力を入れています。高齢化に伴い、通院できなくなってきた方を中心に、お宅まで伺っています。施設にまでは入られなくても、自宅で過ごされたい方も多いのではないでしょうか。

健診の重要性は非常に高いんですね。

勤め先で定期的に健康診断が受けられる方はいいのですが、そうでない方は、ぜひ自治体の特定健診なども利用してほしいです。例えば各務原市では、若者向けには「ヤング健診」、高齢者向けには「すこやか健診」と名づけて、定期的に自分の健康をチェックできる機会を設けています。メタボリックシンドロームからつながる血圧、血糖、脂質の検査もあるので、現状を知っていただき、生活習慣をより良くするきっかけにもなるかと思います。当院でもそうした自治体の健診を行っていますので、ご相談ください。こういった健診も習慣化すれば、健康寿命を長くすることにも役立つのではないでしょうか。面倒だと思わず、一度足を運んでご自分の体が今、どのような状態なのかを知っていただければと思います。

先生は、学校医など、院外でも活動しているそうですね。

永井弘文理事長 永井内科消化器科4

もう16年も准看護師学校の講師もしているんですよ。若い世代の方に、少しでも自分の知見を伝えられればと、教壇に立っています。学校医もやっていて、小学校や高校の子どもたちとふれあう機会も多いです。地域柄とても素朴で良い子が多いのですが、肥満児が増えてきているのが気になります。食生活の変化や、外遊びの減少などもあるのでしょうか、無理のない範囲で生活習慣にも気を配っていただきたいですね。ここ最近は、新型コロナウイルス感染が拡大しているため、医師会としても発熱の外来、抗原・PCR検査、ワクチン接種など、市役所と連携しつつ感染対策で忙しくて、休日がなくなるのもしばしばです。これだけの役割を引き受けていると、そちらにかかりきりになってしまうことも多いのですが、普段の診療にも気を抜かず取り組んでいけるよう、バランスを取るのに腐心しています。

時代が変わり、医療方針が変わっても、ベストな医療を

お忙しい毎日ですが、気分転換になる趣味などはありますか。

永井弘文理事長 永井内科消化器科5

現在はなかなか自分の時間が取れないのですが、昔からコンピューター、インターネットを駆使するのが好きで、今もパソコンに向かい合っていることが多いです。最近の情報やデジタル化の波に乗り遅れないようになんとか頑張っています。とは言っても、結局患者さんのカルテやさまざまな情報を、データベースにまとめたりしていることが多く、趣味と実益を兼ねていると言えば聞こえがいいですが、どうしても仕事から離れられないんでしょうね。これらのデータのおかげで、紹介状を書く時なども非常にやりやすいんですよ。いろいろな仕事を効率化していかないと、いつまでたっても仕事が終わりませんから、パソコンを有効活用してより良く時間を使っていきたいです。

クリニックの今後のビジョンはありますか?

今後は医療費抑制が進んでいくでしょうから、限られた資源の中で、いかにベストの診療をしていけるかが重要になってくると思います。当院でもエックス線、CT、内視鏡などをそろえていますが、こうした機器の維持も心配になりますね。大きな病院や、他のクリニックとも密に連携し合って、患者さんに負担をかけず、提供する医療の質も下げないように、日々努めていきたいです。一方で、患者さんにも経済的に無理な負担をかけることも望みませんから、必要な検査・診療・薬をきちんと見定めて選んでいきます。医療制度の変化によって、患者さんにしわ寄せがいかないように、最善の手を常に検討していきたいです。そうやって努力することで、地域の方に選ばれ続けるクリニックでありたいと思っています。

最後に、地域の方へのメッセージをお願いします。

永井弘文理事長 永井内科消化器科6

この地域は昔から暮らしている高齢の方が多く、それこそ父の代から通ってくださっている方もいらっしゃいます。そうした長く続いている縁を大切にして、地域で頼られるクリニックとしてできるだけ長くやっていけたらいいですね。長いお付き合いのある患者さんは、既往症はもちろん、家族やお仕事などの背景情報もわかるので、より適切な治療につなげられると思います。最近この辺りでも新しく開業したクリニックが増えてきて、患者さんの選択肢も増えていると思います。そうした中でも、当院は長年の経験を生かして、患者さんに寄り添う診療を心がけていきたいです。時代も移り変わっていくと思いますが、これからも地域の方と一緒に健康になれるよう、一歩ずつ一緒に歩んでいきたいです。

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