福田 泰 院長の独自取材記事
耳鼻咽喉科 福田医院
(新潟市中央区/新潟駅)
最終更新日:2024/10/31
新潟駅から徒歩15分の場所に位置する「耳鼻咽喉科 福田医院」。駐車場も5台分を備え、電車でも車でも通院しやすい医院だ。長い歴史がある同院の始まりは約70年前に福田泰先生の祖父が「樋ノ浦医院」を開院したことから始まる。その後、「福田医院」そして「耳鼻咽喉科 福田医院」と名称を変更し現在に至る。福田先生は、「患者一人ひとりの会話を大切にし、できる限り希望に寄り添いたい。そして地域の健康を支えていきたい」と語る福田先生に、医院の歴史や診療内容について話を聞いた。
(取材日2024年7月17日)
開院約70年、地域の健康を支える医院
開院から70年ほどたつそうですね。これまでの歴史を教えてください。
第二次世界大戦後、私の祖父である樋ノ浦治一が満州から帰国後に、当院の前身となる樋ノ浦医院を開業したことが始まりです。祖父は戦中、軍医をしていたと聞いております。耳鼻咽喉科の医師でしたが、地域の方々の健康を守る町医者として幅広い病気の診療を行っていました。手術室も備えており、手術もしていたようです。その後、祖父の子である福田良子が後を継ぎ、「福田医院」、「耳鼻咽喉科 福田医院」へ院名を変更いたしました。2024年4月1日より、私が院長になり現在に至ります。
どのような方が来院されますか?
近隣にお住まいの方がよく来院されます。子どもから大人まで幅広い年齢層の方が来院されますが、ご高齢の方が多い印象があります。先代、先々代の時からずっと通院されている方もいらっしゃいます。新潟西港が近いので、船員さんなど海上で働かれている方も来院されます。
患者さんに対して、どのような姿勢で診療を行われていますか?
患者さま一人ひとりの思いに向き合うことを大切にしています。小さなクリニックですので、できることとできないことがあります。症状によっては、大病院などへ紹介させていただくこともあります。ただ、来院してくださったからには、できる限り患者さまの希望に応えようと努力することが地域のプライマリケアを担うクリニックのやるべきことだと思います。少しでも患者さまのニーズに応えられるような診療をしていきたいです。緊張されたり、「うまく話せないかも」と心配される方もいらっしゃると思いますが、安心して気軽に来院していただけるとうれしいです。
風邪症状から補聴器相談まで、幅広い診療を行う
どのような症状の方が来院されますか?
耳鼻咽喉科なので耳や鼻、のどに症状がある方、アレルギー症状がある方が来院されることが多いです。耳の症状では外耳道炎や中耳炎、難聴、耳垢、鼻の症状ではアレルギー性鼻炎や花粉症、蓄膿症、のどの症状では咽頭炎、声枯れ、咳などを訴える患者さまが多いです。発熱症状のある方も診察を行っていますので、何かお困りのことがあった際はご相談いただければと思います。
こちらではどのような診療を受けることができるのでしょうか。
スギ花粉とダニのアレルギーの方には舌下免疫療法という、アレルギーの原因物質を少しずつ体内に吸収させることで、アレルギー反応を弱めていくことをめざす治療を行っています。長期間、毎日薬を服用しなければいけませんし、必ずしも全員に効果が期待できるわけではないですが、より根本的に治療したい方に行っている治療法です。また、鼻の奥やのどの奥を診察するのに耳鼻科用の内視鏡を用いて診察することが可能です。蓄膿症や後鼻漏が原因で咳や痰が起きる場合に内視鏡でわかることも多く、声枯れの原因である声帯ポリープや声帯の動きを確認することもできます。また難聴がある方には、補聴器相談も行っています。聞こえ方をしっかりと調べ、患者さまに合った補聴器を作製できるようサポートさせていただきます。患者さまの生活の質、いわゆるQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を上げるために、皆さんの健康を支えていきたいと考えています。
電子化も進められているそうですね。
当院では、業務効率化をめざしてカルテを電子化しました。これまで紙で保存していたカルテをデジタル化することで、診療の質向上と事務作業の効率化を図りました。地元のITベンダーとのコスト面での折り合いがつかず、ほぼ一人で導入作業を行い、多くの時間と労力を要しましたが、結果的に導入して良かったと感じています。また、キャッシュレス決済を導入し、支払いの便利さを実感しています。さらに、予約優先制のシステムを構築し、患者さまの集中を避けることで待ち時間を減らし、感染対策にもつなげたいと考えています。今後はオンライン予約システムの導入も検討し、患者さまの視点を大切にしながら新しい技術を積極的に取り入れていく方針です。
これからも地域の健康を守っていきたい
医師をめざしたきっかけを教えてください。
幼少期に小児喘息で苦労したり、柔道やラグビーをしていた学生時代はよくけがをしたりしていたことはきっかけの一つです。祖父、両親が医師であり、幼少時からその姿を見てきたことも影響していると思います。
休日はどのように過ごされることが多いですか?
学生時代に柔道やラグビーをしていたこともあり、スポーツは観るのもやるのも好きです。高校時代は、全国大会に出場したこともあります。医師になってからはマラソンを楽しんでいましたが、新型コロナウイルス感染症の流行中はマラソン大会の開催が中止になることも多く、しばらく大会には出ていません。以前は海外のマラソン大会にもよく出場していて、東京マラソン、ロンドンマラソン、ボストンマラソン、ベルリンマラソン、シカゴマラソン、ニューヨークシティマラソンの世界6大会をすべて完走しました。タイムも2時間50分を切り、とても達成感がありました。たまたま見た海外のランニング雑誌で、この話の記事が載っており、ほんの少しですが、自分の名前も載っていて驚いた記憶があります。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
当院は地域の皆さんに支えられて、この地で70年間診療を続けることができています。これからも「近くに福田医院があって良かった」と思っていただけるように、感謝の気持ちを忘れずに皆さんの健康に貢献できたらと思います。そのために日々進歩し続ける医療技術や知識の吸収を怠らず、多くの人に安心を届けることができる医院としてこれからも進化し続けていきたいです。当院では患者さまとのコミュニケーションを大切にしているので、「こんなことで受診してもいいのかな?」と思わず、気になることがあればいつでも気軽に相談してください。患者さまを第一に考え、診療を行います。