渡邊 清治 院長の独自取材記事
渡邊内科クリニック
(小田原市/小田原駅)
最終更新日:2026/07/09
JR東海道本線・小田急線の小田原駅前にある「渡邊内科クリニック」。院長の渡邊清治先生は生まれも育ちも小田原市で、駅前で自営の店舗を構える両親の背中を見て育ち、医師として地域に貢献したいと開業に至ったという。「専門の肝臓疾患や消化器疾患をはじめ、一般的な保険診療をベースとしながら、いかに皆さんの健康寿命を延ばすための手助けができるか、常にアンテナを張っています」と思いを語る。エイジングケアに関するアドバイスや、医師会の活動を通じて地域医療の充実にも取り組む。そんな渡邊院長に、同院の診療の特徴や専門の肝臓疾患の診療、地域への想いなど幅広いテーマで語ってもらった。
(取材日2026年2月24日)
肝臓・消化器の診療を中心にさまざまな悩みに対応
カフェのような居心地の良い雰囲気ですね。

気軽に受診していただけるように「医療機関らしくない」雰囲気づくりをコンセプトにしています。ですから、内装もリラックスできる空間をイメージして、私も白衣ではなくプリントシャツを着て診療しています。診療面では、肝臓をメインに消化器内科を専門としているのが特徴で、近隣の先生方から肝臓疾患の方のご紹介を受けることも少なくありません。また、内科一般診療、経鼻内視鏡をはじめとした各種検査、ワクチン接種、人間ドックなどに幅広く対応していますし、加齢に伴うさまざまな不調、お悩みに関するご相談にも応じています。
専門の肝臓疾患の診療には、どのような特徴がありますか。
肝臓は大きな臓器で部分的に損傷があっても働き続けることができ、病気になっても自覚できる症状が出にくいことから「沈黙の臓器」と呼ばれます。医療が進み、C型肝炎は内服で治癒をめざせるようになり、B型肝炎も進行抑制が期待できるようになる中で、今、注目されているのが脂肪性肝障害です。アルコール性の印象が強いようですが、実は、ラーメンや甘い飲み物など糖質の多いものを夜遅く取るといった食生活に起因する栄養性脂肪肝が20代〜50代に多く見られます。特に運動習慣がなく、糖質過多の食生活で脂肪性肝障害となる若い人が増えていることを危惧しています。健診後に放置されることが多いようですが、肝臓の機能が低下したり、肝硬変や肝臓がんに進行したりすることもありますから、甘く考えないでほしいです。当院では、経時的な血液検査の数値に画像検査を加え、栄養に関するアドバイスに注力し脂肪性肝障害の改善をめざしています。
最近は遅延型食物アレルギーについても関心を持っていらっしゃるとか。

一般的な食物アレルギーは特定の食物を食べた直後に強い反応が出るものですが、遅延型食物アレルギーは時間をかけて弱い反応が出るため、原因に気づきにくいのが特徴です。一般的なアレルギー症状に加え、慢性的な頭痛やアトピー性皮膚炎などの症状などの原因としても報告されています。対策としては、原因となる食べ物の摂食を控えて体調を整えることをめざすことになります。
がんの早期発見や予防医療にも注力
がんの早期発見や予防医療に注力されているのも特徴と聞きました。

そうですね。特に力を入れているのは、消化器がんの早期発見です。ピロリ菌検査や、苦痛の少ない経鼻内視鏡検査などを実施しています。がんの検査も進歩しており、従来は難しかった膵臓がんの早期発見も期待できるようになっています。無駄なく身を守るためにはいろいろな検査を組み合わせて穴を埋めていくことが必要ですので、患者さんにもそのようにアドバイスしています。予防医療については、老化のメカニズムや危険因子に関する情報についても勉強していますね。また、人間ドックを行っていて、さまざまな検査結果をもとに食事や運動のアドバイスに力を入れています。
エイジングケアについても教えてください。
一般的にエイジングケアというと、美容をイメージする方も多いかもしれません。しかし、私が内科医として考えるエイジングケアは、年齢とともに劣化していく全身の細胞や臓器をどうメンテナンスしていくかをテーマにしています。超高齢社会を背景に高齢者のケアにも取り組んでいますが、それでは遅いこともあるので、健康寿命を延ばすために若い頃からの全身を視野に入れた考え方を普及させていきたいと思っています。一般的な保険診療をベースにしつつ、プラスアルファとして、皆さんの健康寿命を延ばす手助けができればと思っています。
ところで、医師を志され、地元・小田原での開業に至られた経緯を教えてください。

小さい頃から体が弱かったことから医療が身近な存在で、仕事として人の役に立ちたいと医学の道を志しました。北里大学医学部卒業後は病理学教室に入り、研究と教育、病理診断を行いました。中でも好きだったのは患者さんの病歴や診察で得た情報から病気を推測する病理診断で、診断結果を担当のドクターに送ることにやりがいを感じていました。当時は恵まれた環境で、脳から皮膚まで、つまり頭からつま先まで、全身の病理組織を診ることができていたんです。私の専門は肝臓なので、肝臓疾患を診る外科や内科の先生たちとも数多くの症例を検討し続けてきました。10年続けた後、病理診断を一生続けていこうかと迷いましたが、臨床医として患者さんに直接向き合いたいという思いもあり、慣れ親しんだ小田原で地域の皆さんの暮らしを医療の面からサポートしていきたいと考えて開業を決意しました。
健康寿命の延伸をめざし地域医療の充実に取り組む
休日の気分転換法などはありますか。

やはり体を使わないと老化してしまいますので、休日は体を動かすことを意識しています。要は、不健康に太りたくないんです(笑)。最近は下手なりにゴルフ一本で楽しんでいます。そうすると、「ゴルフのために」と日常的に筋トレをするようになったりするものです。また、小田原医師会の活動を通じてさまざまな業種の人たちと意見を交わし、地域を盛り上げていくための取り組みも行っています。医療の視点では、診察から治療を終えるまで、もしくは看取りまで近隣の医療機関とも連携しながら地元で完結していくことが目標ですね。
地域貢献を含め、今後の展望を聞かせてください。
小田原は、もともと住まわれている方に加えて、住みやすさや自然を求めて移住されてくる方も少なくありません。当院は駅前エリアということで、近隣にお勤めの方も多いですし、箱根で働いている方や観光客が来られることもあります。静岡方面から来られる方もおられますね。そうしたさまざまな患者さんに、多様なニーズに応える医療を提供していくことが当院には求められると考えています。また、2026年5月に小田原市立病院が小田原市立総合医療センターとしてリニューアルオープンしましたが、これまで以上に連携を密にして、地域での完結型医療をめざしたいと考えています。高齢者医療や介護に関してもいっそうニーズが高まっており、そのためにもICT(情報通信技術)を活用して情報共有や連携を進めて効率化を図りたいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

原因がわからないまま体調不良が続いたり、体のことで悩まれたりしている方も多いと思います。悩みを抱えつつ「どこに相談したらよいのかわからない」と迷っている方がいらっしゃれば、ぜひご相談いただきたいと思います。健康診断の結果の見方がわからないといった方もぜひいらしてください。一緒に健康を守り、健康寿命を延ばすために、今できることを考えていきましょう。かかりつけ医として、内科や皮膚科、眼科、脳外科、整形外科、泌尿器科など、幅広い分野のスペシャリストたちとも連携しながら、一人ひとりの健康状態や年齢などを考慮したご提案をできればと思っています。おかげさまで多くの方に来院いただき、少し待ち時間が長くなってしまうことがあるのが難点ですが、長くクリニックを支えてくれているスタッフが、丁寧に対応してくれています。困った時や悩みがある時の、最初の相談窓口として、まずは気軽に来院していただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/4万2000円~

