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野尻 陽子 院長の独自取材記事

湘南内科医院

(横須賀市/横須賀中央駅)

最終更新日:2021/06/09

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横須賀市日の出町、国道16号線に沿って建つ「湘南内科医院」は、1934年開業の歴史あるクリニック。開業から地域住民の健康を見守り、支え続けてきた同院では、2020年4月より3代目として野尻陽子先生が院長に就任。2017年に建て替えられた院内は、アイランド型の受付ブースを囲んで診察室、処置室、検査室などが配された効率的な設計。カウンター席とソファー席を設け、ゆったりとしたスペースの待合室は、窓からの光がやわらかに差し込む明るい空間だ。「来た時よりも笑顔になって帰っていただくよう、心に働きかける診療を心がけています」と、明るい笑顔で出迎えてくれた野尻院長。地域から親しまれる同院の診療について、詳しく話してもらった。
(取材日2021年5月21日)

地域との絆に基づく人情の診療を続けていきたい

2020年から院長を継承されたと伺いました。

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はい。当院の前身は祖父が1934年に開設した「湘南内科病院」なんです。当時は結核病棟もある病院でしたが、初代の逝去に伴って父が引き継ぎ「湘南内科医院」として再始動しました。父は長年心理療法を研究しており、心療内科の診療も始めて多くの患者さんをお迎えしてきました。2017年には医院を建て替え、2020年4月から私が3代目の院長として医院運営にあたっています。先代院長は現在も週2日午前のみの診療を継続しておりますが、心療内科は閉科。心療内科を受診していた方は必要に応じて近隣の病院へご紹介させていただき、長いお付き合いの患者さんの内科診療を中心に行っています。

空間を上手に活用された、機能的な院内ですね。

旧医院では受付から診察室や処置室へのアクセスにやや難がある配置となっており、患者さんとスタッフの動線を考慮して受付を医院中央に置く、このような配置となりました。処置室と診察室には小窓を作ってカルテのやりとりをスムーズに行える工夫もしています。当地で80年以上続く当院は、地域に根差したアットホームなクリニックとして皆さんにご利用いただいておりますので、リニューアルにあたってもその雰囲気は残すようにしました。木の質感を使い、診察室のベッドの足もアルミ色ではなく茶色にするなど温かい印象のものを選択。ご自宅のリビングにいるようなくつろげる空間づくりをめざしました。

どのような患者さんが多くいらしていますか。

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近隣にお住まいの方が中心です。親子3代にわたって来院いただくなど、家族ぐるみで長いお付き合いをさせていただいている方々も多くいらっしゃいます。風邪などの感染症で来院される方も多いですが、この辺りは高齢の方が多いエリアで、そうした方々の健康管理は一つ当院の大きな役割となっています。具体的には高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の管理や、認知症のケアなどです。私自身、医師だからこそのサポートができるよう、健康維持ためのスポーツや認知症などの学びを深め、診断、投薬治療に加えて、生活上のアドバイスなども通して皆さんの生活の質を支えるお手伝いをさせていただいています。

運動・栄養の両軸で生活習慣を指導、認知症支援も

生活習慣病の管理ではどのような取り組みを行っていらっしゃるのですか。

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運動指導と栄養指導の二本柱で生活習慣の改善をめざします。運動指導は当院の院内だけではフォローをしていくのに限界があると考え、患者さん方に活用していただきたいと、旧医院のあった建物を改修してスポーツジムを開設しています。当院でも、道具を使わずともご自宅でもできるような自重トレーニングなどの運動指導を健康運動指導士のサポートのもと行っております。栄養指導では近隣薬局と連携し、薬局に所属している管理栄養士さんによる指導を受けられるようにしています。「運動したほうがいいですよ」「バランス良く食べましょう」と言われて心がけたいとは思っていても、実際に何をすればいいかわからないという方が多いですよね。指導では、一人ひとりの生活に即した具体的なアドバイスができるようにしてくれているようです。

認知症に対してはどのように取り組んでいらっしゃいますか。

年齢を重ねて認知機能の低下を自覚され、不安を抱えていらっしゃる方やご家族は多いもの。とはいえ、大きな病院の物忘れ専門の外来診療では数ヵ月先の予約しか取れないというような状況もあるようです。そうした方々の最初の窓口として、お気軽にご相談いただければと思っています。必要に応じて病院での脳血流シンチグラフィやMRI検査へとおつなぎすることも可能です。認知症では症状の進行を遅らせるためのお薬を処方するとともに、脳に適度な刺激を与えていく運動や、周囲の方の適切な接し方など、多角的にアドバイスさせていただいています。その他、私は朗読インストラクターの有資格者でもありますので、認知症予防のために声に出して読むことをお勧めすることも。声に出して文章を読むことで深い呼吸が促されます。ドライマウスやむせやすい方、認知症を心配されている方にはぜひお試しいただきたいと思います。

以前は画像診断の現場でご活躍だったとか。

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大学病院では放射線診断専門の医師として勤務してきた経験から、当院でも移動車によるCTとMRIの検査を3ヵ月に一度程度のペースで実施しています。例えば認知症を心配されている方などお急ぎでない検査は、大きな病院で長時間待たされることなく気軽にお受けいただけると思いますよ。

今春から外科が専門のご主人も診療に加わられたそうですね。

はい。週に1度、午後のみの診療ですが、大和成和病院で外科部長として勤務している夫が加わりました。まだ始まったばかりで設備なども不十分ではありますが、いずれは細胞診などにも対応したいと考えています。また、健康運動指導士とともに関節痛や筋力低下、姿勢の問題などにも取り組んでいければと思っております。

心に働きかける声がけで、来た時よりも笑顔を増やす

診療の際に心がけていらっしゃることはありますか。

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医院に到着された時より笑顔が増えたり、苦しみや不安が減ったりするよう、体はもちろん心にも働きかける診療を提供したいと思っています。病院に来るということはどなたにとっても嫌なもの。特に認知症の患者さんではご来院までの経緯でもいろいろと傷つけられていることもあり、険しい顔をしていらっしゃる方も多いのです。認知症の診療ではご本人を差し置いてご家族との対話が中心となってしまうようなケースもあるようですが、当院ではまずご本人を主役に据え、笑顔のお声がけで歓迎されている気分を味わっていただき、少しでも心の傷を癒やして差し上げられたらと思います。

院長が医師を志されたのはやはりお父さまの影響ですか?

両親ともに「医師になれ」と言うことはありませんでしたが、幼いときから医学に興味があり、3歳頃から医院に出入りしているような子でした。小学校低学年あたりには、自然と「将来は医師になろう」と思うようになっていました。もちろん、思春期を迎えて抵抗感を覚えるようなこともありました。しかし、祖父と父が築いてきた地域の皆さんとの絆を終わりにしてしまうのはもったいないとの母の言葉にも背中を押され、父のように穏やかで威張ることなく患者さん本位の丁寧な診療を行う医師に私もなりたいと決意したのです。

休日の気分転換には何をされていますか。

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実は5人組のボーカルユニットで活動していて、昨年結成10周年を迎えました。市内のライブハウスで記念ライブを予定していたのですが、コロナ禍により残念ながら中止に。無観客で収録を行い、配信という形になってしまいました。というわけで、休日は主にそうした音楽活動や練習などにあてています。以前、ライブを行えていた頃には患者さんにも多く来ていただいていました。70代、80代といった高齢患者さんから「ライブに行くだけでも気持ちが元気になるね」といったお声をいただくこともあり、ぜひ続けていきたいと思っています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

近々、電子カルテの導入を予定しており、書類作成などに取られていた時間をさらに患者さんと向き合う時間に使っていきたいと考えています。電子カルテでは「画面ばかり見て顔を見ない」と言われることもあるようですが、当院ではそのようなことのないよう、これまで通り顔と顔を合わせて人情を大切にした診療を続けていきたいと思います。気がかりがあればぜひお気軽にご相談ください。

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