痛みやつらさに配慮した
女性医師による胃と大腸の内視鏡検査
久里浜横井クリニック
(横須賀市/京急久里浜駅)
最終更新日:2025/07/16


- 保険診療
胃がんや大腸がん、食道がんといった消化器疾患の早期発見・治療に役立つのが、内視鏡を使って消化管の中を直接観察でき、場合によっては切除まで行える内視鏡検査だ。しかし、内視鏡検査を行う医療機関が少ない、大腸内視鏡検査を行う女性ドクターがいないなどの理由で、検査が受けにくい地域も少なくない。横須賀市の「久里浜横井クリニック」は2025年6月に新築移転し、一般外来から救急、在宅医療までを一貫して対応できるように診療体制を拡充。消化器内科についても、横須賀共済病院などで診療を手がけてきた金城美幸先生が、上部内視鏡検査をはじめ専門性を生かした診療を行う予定だ。そこで、金城先生に同院の内視鏡検査の流れや特徴を聞いた。
(取材日2025年5月29日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q内視鏡検査はどのような人が受けるべきでしょうか。
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A
がんをはじめとした重大な病気を早期発見するためにとても重要な検査です。例えば、胃がん検診や便潜血検査で陽性になった方、あるいは貧血の原因を調べる必要がある方には、まず受けていただきたいと思います。また、胃のもたれや胸やけ、便通の異常や血便など、何らかの自覚症状がある場合にも検査をお勧めします。ただし、早期のがんは症状が出ないことがほとんど。一般的には、胃や大腸のがんリスクが高まる40歳を過ぎた頃から、内視鏡検査を一度は受診することを推奨しています。また、ピロリ菌の感染歴がある方や、ご家族にがんの既往がある方などは、年齢に関わらず早めの検査が望ましい場合もあります。
- Q検査に伴う痛みやつらさ、恥ずかしさなどが不安なのですが。
-
A
そのようなご不安を感じられるのは当然のことだと思います。当院では、できるだけ患者さんに安心して検査を受けていただけるよう、鎮静剤を使用した内視鏡検査を行っています。ウトウトと眠ったような感じで検査を受けていただけるので、痛みやつらさ、恥ずかしさなどをほとんど感じなくて済みます。また、女性医師の私が担当しますので、女性にも安心して検査を受けていただけると思います。検査を受けた方に「眠っているうちに終わった」「思ったより短時間で終わった」といった感想を持っていただけるよう努力していますので、まずは一度、検査を受けていただきたいです。
- Qでは、こちらのクリニックの内視鏡検査の特徴を教えてください。
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A
当院は新クリニックに移転・リニューアルして、救急から一般的な外来診療、消化器内科・脳神経外科・内分泌内科・糖尿病内科などの専門的な外来診療、在宅診療までを一貫して対応できる医療体制をめざすこととなりました。先進の内視鏡設備を導入しており、精度の高い画像診断をめざし、消化器のがんの早期発見に尽力したいと考えています。また、大きな特徴として入院設備がありますので、日帰りの検査が不安な方には、内視鏡検査前や検査後に1泊入院をお選びいただくことも可能です。救急部門や他の診療科、在宅診療部門とも連携して対応しますので、高齢の方にも安心して診療を受けていただけるとうれしいです。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1検査前の問診と説明
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問診では、既往歴や服用している薬などを確認する。胃の検査の場合はピロリ菌検査経験の有無、大腸の検査の場合は、開腹手術の経験などの確認も受ける。がん検診などで異常を指摘された場合は検査結果を持参すると良い。検査前日の食事や準備については医師の指示に従おう。
- 2下剤の服用
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大腸の内視鏡検査では、検査前に下剤を飲み、排便を済ませる。同院では、検査前日から入院して準備することもできるので、状況に応じて適切な方法を選べるので安心だ。
- 3内視鏡検査
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検査着に着替えて、鎮静剤の静脈注射を受け、ストレッチャー上で横になる。ウトウトと眠っているような状態の間に内視鏡検査が行われる。検査にかかる時間は症状などによって異なり、大腸ポリープが見つかった場合などは時間がかかる。
- 4リカバリールームで休憩
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眠ったような状態のままストレッチャーでリカバリールームに移動して、意識がしっかりとするまで30分から1時間ほど休む。麻酔が覚めた後は、自転車や車の運転は控える。大腸内視鏡でポリープを切除した場合は、飲酒や刺激物を避け、運動も控えること。
- 5検査結果の説明
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ポリープ切除や生検を行った場合は、後日、詳しい説明のために受診する。経過観察が必要と判断される場合は、次回の検査時期について聞く。大きな大腸ポリープやがんが見つかり手術などが必要な場合は、連携している病院の紹介を受ける。