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杉田 玄 院長の独自取材記事

玄耳鼻咽喉科院

(千葉市美浜区/稲毛海岸駅)

最終更新日:2023/04/13

杉田玄院長 玄耳鼻咽喉科院 main

JR京葉線稲毛海岸駅から徒歩2分。ショッピングモール向かいのビルの4階にある「玄耳鼻咽喉科院」。「玄」の文字とヘッドライトが印象的な、爽やかなロゴマークが目印だ。これまで「杉田耳鼻科」として地域に親しまれてきたクリニックが、杉田玄院長に代替わりして2023年1月より院名を改めた。患者を思いやる丁寧な対応は変わらず、適切な診断と治療にはより一層の力を入れている。頸部甲状腺・リンパ節・頸部血管が手軽に計測できるエコーを導入し、発熱患者専用の外来を強化。発熱患者専用の外来は一般外来との動線を完全に分け、テント式の個室を設けた。「少しずつ対話を重ねながら、患者さんの気持ちに寄り添った診療を行いたい」と話す杉田院長に、これまでの経歴や診療時の心がけなどについて聞いた。

(取材日2023年3月13日)

疾患の本質を照らし示すヘッドライト

先生のご経歴をお聞かせください。

杉田玄院長 玄耳鼻咽喉科院1

金沢医科大学を卒業後、父の出身大学でもある順天堂大学の耳鼻咽喉科に入局しました。順天堂大学医学部附属病院で主に携わったのは、中耳炎や副鼻腔炎、また扁桃疾患の治療です。10年間研鑽を積んだ後和歌山県立医科大学に移り、そちらでは感染症や免疫学の研究のほか、扁桃腺手術の指導もしていました。和歌山県立医科大学附属病院では、専門分野が細かく分かれている東京とは違い、耳鼻咽喉科と頭頸部外科のすべての患者さんにとって最後の砦です。それまで診てきた疾患に加え、舌がんや喉頭がん、甲状腺も含めた重い症状を診てきました。2014年からの2年間はアリゾナ州に留学して粘膜免疫について学び、帰国後は和歌山県立医科大学附属病院耳鼻咽喉科の講師に就任。2020年に和歌山医大を離れ、継承準備のため常勤となりました。

親子2代にわたり、この地で診療されているのですね。

当院の前身は、順天堂大学で准教授を務めていた私の父が開業した「杉田耳鼻科」です。もう30年近く前のことになりますね。CTやエコーなど各種検査機器を取りそろえています。私に代替わりし、2023年1月に院名を「玄耳鼻咽喉科院」と改めたのと同時に院内をリニューアル。車いすでも受診しやすいようバリアフリー設計にし、発熱患者専用の外来の環境を強化しました。一般外来の患者さんとは完全に動線を分け、テント式の個室を設けています。院名や設備が変わっても、患者さんを思いやる丁寧な対応は変わりません。ステンドグラスで彩った待合室、アットホームな雰囲気、患者さんをお迎えするスタッフも、ほぼ変わらずそのままです。医師は私を含めて3人体制。父である杉田麟也先生と、毎週金曜には順天堂大学耳鼻咽喉科から先生がいらしています。

爽やかな色合いのロゴマークが印象的です。

杉田玄院長 玄耳鼻咽喉科院2

院名でもあり私の名前でもある「玄」の文字をベースに、海とヘッドライトをモチーフにしています。患者さんから「ヘッドライトを着けているのが杉田先生」と言われていたほど、ヘッドライトは私のアイコンでもあるんです。私は鉄道が好きなのですが、列車のヘッドライトは行き先を照らします。そして医師の「医」の字は矢で示していますね。列車の光のように、疾患の本質を照らし示したい。いち鉄道好きとして、また医師としてのそのような思いを込めました。

曖昧な予測ではなく、精密な検査と適切な治療を考える

こちらではどのような症状に対応しているのでしょうか?

杉田玄院長 玄耳鼻咽喉科院3

耳・鼻・喉の症状、めまい、頸部甲状腺の診療など幅広く対応しています。いずれの場合も、原因の追究と適切な診断ができるよう努めています。例えば上咽頭炎の原因は、口呼吸による喉の乾燥、リンパ節の腫れ、逆流性食道炎が引き起こす胃酸刺激などさまざまです。原因によって治療法が変わりますので、診断を誤ってはいけません。曖昧な問診や予測ではなく、精密な検査と適切な治療を考える必要があります。検査には特に力を入れ、鼻と耳が見られる低侵襲のCT、頸部甲状腺・リンパ節・頸部血管が手軽に計測できるエコー、視覚での平衡感覚や三半規管の働きを確認するめまい検査機器などを導入しています。体はすべてつながっていますから、患部だけではなく多角的に診る必要があるのですが、大学病院の耳鼻咽喉科で深めた専門的な知識と、和歌山で身につけた頭頸部外科での幅広い経験が大いに役立っています。

患者さんと接する際に心がけていることをお聞かせください。

話しやすい雰囲気づくりと、患者さんの気持ちに寄り添った診療を心がけています。また痛みや出血が生じる検査や処置が必要なこともありますが、患者さんが驚かれないよう、事前にしっかり説明をしています。医学は万能ではなく、すべてを治せるわけではありません。どんなに適切な治療をしても、思うような結果に結びつかないことも多々あります。それでも会話の中から悩みの本質を見極め、適切な治療に結びつけられればと思っています。患部を診ただけではわからないこともありますし、ふとした雑談が治療のヒントになることもありますね。急を要する症状を除き、一回ですべてを把握する必要はないと思っています。少しずつ対話を重ねながら、症状の経緯を聞きながら。話すだけでも気が楽になることもあると思いますよ。

子どもの診療時にはどのような点に気を配っていますか?

杉田玄院長 玄耳鼻咽喉科院4

親御さんからある程度の話を聞いたら、必ず患者さんご本人に向き合って質問するようにしています。きちんと向き合えば、小さいお子さんも自分の言葉で答えてくださるんです。親御さんがすべて説明してくださることもあるのですが、そうするとお子さんは黙ってしまいます。しかし症状に悩んでいるのはお子さんなので、主観的な話がないと診断があやふやになってしまうこともあるんです。治療時は「これから何をするか」を説明し、治療器具に触れることで慣れてもらい、お子さんがなるべく痛みや怖さを感じない配慮を心がけています。

自分の心の健康が、丁寧な診療につながる

ところで、先生はなぜ医師を志したのですか?

杉田玄院長 玄耳鼻咽喉科院5

父の影響と思われるかもしれませんが、実は父から「医師になれ」と言われたことはないんです。私は昔から写真が趣味だったのですが、中学生の時に事故で大けがを負いました。重い荷物を持ったり走ることができなくなるかもしれないという絶望の中、整形外科を専門とする叔父の紹介で良い先生にめぐり合い、手術を受けることができました。叔父も遠方から来てくれて心強かったですね。患者として手術を体験し、先生方に感謝するとともに、人生に光を照らす「医師」という職業の素晴らしさを身をもって感じました。これが私が医師をめざしたきっかけです。

先生は写真と鉄道がお好きなんですね。

私の趣味は写真と鉄道と旅行。今も鉄道の写真を撮ったり、その写真で鉄道カードを作って子どもの患者さんにプレゼントすることもあります。和歌山医大に勤務していた頃は、1日で200キロ以上もの距離を車で移動することもありました。その合間に風景や動物を写真に収めたり、そんなひと時も楽しみだったものです。医師は人と接する職業です。患者さんに丁寧に向き合うために、オンとオフの切り替えで自分の心の健康を大切にしています。

今後、力を入れていきたい分野はありますか?

杉田玄院長 玄耳鼻咽喉科院6

これからは超高齢社会ですから、難聴の治療や補聴器のニーズが高まってくるでしょう。補聴器に対するイメージは良いとはいえず、持っていても使用頻度が少ない方もいらっしゃいます。ですが聞こえない状態では、環境音にかき消されて「言葉」が入ってきません。話の聞き間違いも起こり、恥ずかしさから会話を避けてしまうケースもあるでしょう。しかし聞かない・話さないことが続くと言語認識の能力が衰え、認知症につながってしまいます。難聴の早期治療の大切さを伝え、補聴器を着けることが当たり前になるように取り組んでいきたいですね。

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