5つの診療科連携で全身にアプローチ
骨盤周りにも強みあり
幕張ももの木クリニック
(千葉市花見川区/幕張駅)
最終更新日:2023/07/13


- 保険診療
近年は専門性に特化した医療機関が増加傾向にある。一方、最初に受診した診療科ではない科での診察が必要と言われ、他院にも足を運ばさなければならないケースも珍しくないという。その中で「幕張ももの木クリニック」は、内科・消化器内科・外科・肛門外科・婦人科を標榜。武藤頼彦副院長は、消化器がんの手術から大腸がんの内視鏡検査まで消化器領域で幅広く研鑽を積んできた医師で、肛門外科での診療経験も豊富だ。さらに副院長の父が内科と外科、妻が婦人科を担当し、5つの診療科間で連携しながら全身を診られる体制が整っている。「クリニックでありながら、専門性もあり、かつ地域の皆さまの安心拠点となりたい」と話す武藤副院長に、同院だからこそできる対応や連携の工夫などについて聞いた。
(取材日2023年6月14日)
目次
複合的な疾患も院内で完結。消化器外科経験を生かした全身管理からおなか・お尻・骨盤の診療まで幅広く対応
- Q内科・消化器内科・外科・肛門外科・婦人科がある利点とは?
-
A
▲カルテを他科と共有しながら院内で診療を完結できる同院
普通なら他院へ紹介となってしまうケースでも、当院であればカルテを他科と共有しながら院内で診療を完結できます。連携時はもちろん私から他科の医師に直接説明しますし、場合によっては再度私のほうで診察するなど柔軟に対応しています。また、当院の医師は身内でもある妻や父なので、遠慮なく相談や意見交換がしやすいのも利点ですね。そしてもう一つは、患者さんの全身管理ができること。私はもともと消化器外科の出身で、がんの手術の知識に加え、糖尿病や高血圧、脂質異常症の患者さんの術中・術後管理に携わった経験もあります。内科と消化器外科、肛門外科と幅広く診療してきたからこそ、全身のお悩みへの総合的なアプローチが可能です。
- Q肛門外科と婦人科どちらにも対応しているのは珍しく感じます。
-
A
▲実は肛門外科と婦人科との両方に関連性がある疾患は多いという
実は肛門外科と婦人科の両方に関連性がある疾患は多いんです。例えば月経前症候群(PMS)は、腹痛のほか便通異常も引き起こします。患者さんの自覚症状も多岐にわたり、下腹部の痛みや出血があっても、その原因が婦人科領域なのか肛門外科領域なのかわからずに受診される方も少なくありません。そうした場合に両科で垣根を超えて診察。カルテや口頭で情報を共有しながら疑わしい疾患を相談します。加えて、消化器内科も肛門外科・婦人科と連携する場面が多いです。PMSがあると過敏性腸症候群(IBS)も併存していることが多く、下腹部の痛みも虫垂炎など消化器系の疾患の可能性があるため、3科で積極的にフォローしているのが特徴です。
- Qスムーズな連携のために工夫していることはありますか?
-
A
▲消化器領域で幅広く研鑽を積んできた武藤副院長
妻とは1日2回、顔を合わせてカンファレンスを実施しています。同じ患者さんを連動して診ている場合は、朝と診療前、午前診療と午後診療の終わりに話し合いの時間を設けていますね。といっても、身内だからこそ時間や場所を選ばず話し合いができる部分はあります。そして他科での診察が必要な場合、当日中に他科につなげているのが特徴です。当院は予約制ですが、待ち状況や緊急性に応じて受付・看護師が順番を調整してくれています。ほかにも、診察室の外での患者さんの様子はメモやカルテを通して全職種で共有。具合が悪そうな方を看護師判断で事前にベッドに寝かせるなど対応も適切で、私としては受付も含めて一つのチームだと思っています。
- Qこちらにはどのような症状があるときに相談すれば良いですか。
-
A
▲発症メカニズムの説明も含めて専門的に対応してくれる
当院は幅広い診療科を標榜する街のかかりつけですので、お困り事があれば何でもご相談ください。内科的な症状はもちろん治療可能です。一方、婦人科と肛門外科で同時にアプローチできる点も強みです。得意としているのは、骨盤周りやお尻の全体的な診療。月経トラブルが便秘や切れ痔・イボ痔の悪化に発展するケースはよくあるのですが、発症メカニズムのご説明も含め、専門的に対応いたします。またSTD(性感染症)など、婦人科と肛門外科にまたがる疾患もしっかり診れる体制がございます。当院ならば「何科に行けば良いのかわからない」と迷うことはないと思いますので、ぜひ医療の相談窓口として頼っていただきたいですね。