武藤 頼彦 副院長の独自取材記事
幕張ももの木クリニック
(千葉市花見川区/幕張駅)
最終更新日:2023/09/05
JR総武線・幕張駅北口から徒歩5分の場所にある「幕張ももの木クリニック」。白い外観が特徴のクリニックは、武藤護彦院長が開業した「袖ケ浦外科」を前身に持つ。息子である武藤頼彦副院長と、副院長の妻の武藤聡子先生が加わったことを機に、2020年に改名・改築を行った。内科・消化器内科・肛門外科・外科・婦人科に対応し、それぞれが連携を取りながら、おなかからお尻の悩みまで相談できるクリニックだ。内科・外科・肛門外科を担当する頼彦副院長は「大きな病院にかかる前に、地域の人が安心して頼れる受け皿でありたい」と語る。穏やかな笑みとフランクな話しぶりで患者に寄り添う頼彦副院長に、開業の経緯やクリニック名の由来、クリニックの特徴など、たっぷりと語ってもらった。
(取材日2023年6月5日)
地域の人が最初に頼れるクリニックをめざして開業
開業の経緯と想いについて教えてください。
院長である父が開業したクリニックに私と妻が加わることになり、2020年に改名・改築することになりました。もともとは外科と内科のみの対応を行っていましたが、肛門疾患と婦人科疾患にも対応できるように体制を整えました。診療できる領域が広がったことで、より地域の医療に貢献できるクリニックになったと考えています。年齢を重ねるにつれて、人の体はさまざまな病気を抱えるようになります。とはいえ、大きな病院にかかろうとしても、医療が逼迫(ひっぱく)していると、状況的にも心理的にも受診しづらくなるかもしれません。そうしたときに、全身のお悩みを相談できる、最初の受け皿として機能するクリニックがあれば、地域の方々にとって心強いのではないかと考えました。患者さんが、今日はこの病院、明日はあの病院と不安を抱えながらはしごするのではなく、どのような不調も気軽に相談できる窓口でありたいと、現在の診療体制に至りました。
クリニック名にはどのような由来があるのでしょうか?
クリニック名の「ももの木」は、肛門外科や婦人科が新たに加わったことで、桃のようにきれいなお尻をつくっていきたいという考えから名づけました。と、表向きは言っているのですが、実は娘の名前も由来の一つです(笑)。娘の名前にも、「もも」という音が入っているんです。わが子の名前を掲げるくらいクリニックに思い入れを抱いていると同時に「娘を大事にするように、クリニックの患者さんのことを大切にしたい」という思いを込めています。
改築時にこだわった点を教えてください。
クリーンな印象のクリニックにしたかったので、外観も中も白を基調としています。一番こだわった点は、動線でしょうか。当院はお越しいただく入り口こそ共通ですが、内科と婦人科で動線が分かれています。受付も待合室も分かれていますので、医師やスタッフも含めて婦人科エリアに男性が足を踏み入れることはありません。婦人科も肛門外科も、体の中でもとりわけデリケートな部分を診察しますので、少しでも患者さんの負担を和らげたいと考えています。肛門外科でも、診療台にいる患者さんにタオルをかけて、モニターを見ていただきながら説明をするなど、プライバシーに配慮しています。スタッフ一同、患者さんが不安に感じることなく診療を受けていただけるよう努めていますので、安心してご来院いただければと思います。
些細な疾患も見逃さないよう科をまたいで連携を強化
クリニックの特徴についてお伺いします。
内科・消化器内科・肛門外科・外科・婦人科に対応することで、一般的な内科疾患から傷の診療といった全身のお悩みに寄り添いながら、必要に応じて専門に特化した診療を行えることが当院の特徴です。私自身、最初父と同じ外科に進み、消化器外科で食道がんや肝臓がん、直腸がんの手術に携わりながら、全身の管理の経験を積みました。消化器においては、肝・胆膵と食道から肛門まで全消化管における高難易度の手術・治療を手がけていました。勤めていた病院の方針で、外科の医師でありながら内視鏡検査やESD治療も管理・担当していたんです。その経験を生かして、内科・肛門科・外科を横断しながら「おなかからお尻まで」総合的かつ全人的な診断に努めています。ですので、総合病院に行かなくても、当院を「総合クリニック」のような位置づけとして頼っていただけたらと思います。
内科・消化器内科・肛門外科・外科・婦人科が連携している強みはどのあたりにあると感じますか?
一番のメリットは、患者さんが「何科に行けばいいのかわからない」と悩まなくて良いことですね。消化器内科・肛門外科・婦人科のお悩みは、実はとても密接に関係しています。同じ骨盤周りの領域だからこそ、肛門科と婦人科のどちらにかかれば良いのかわからない方も多いです。肛門外科と婦人科を併設する当院ではカルテを共有していますので、日を改めずに複数の科で診療することが可能です。腹痛で消化器内科にいらっしゃった患者さんが実は卵巣がんであるとか、婦人科では異常が見つからなかったけれど、結果的に虫垂炎であるというケースも考えられます。患者さんご自身では判別しづらい症状でも、こちら側が多角的な視野から適切なアプローチを行いますので、不調を抱えている方は、一人で抱え込まずにぜひ一度来院していただければと思います。
院内でしっかり連携が取れているのは、患者さんにとっても安心ですね。
はい。連携の面に関していえば、婦人科は私の妻が診ているというのも大きいかもしれません。私自身、非常に慎重なところがあるので、一人で診療しているとこれで大丈夫かなと不安になる時もあります。デリケートな分野の治療も多いので、ほかの先生ならばなかなか聞きにくいことでも、夫婦であれば安心して相談できますしね。自分の専門以外のところで病気の可能性があればすぐに「これはどう思う?」と相談することも多いです。婦人科の診察でお尻にできものが見つかれば、こちらの肛門外科で治療することもあります。また、女性の患者さんで、更年期の症状と生活習慣病が両方見つかった際には、経過の観察も科をまたいで同時に診ることができます。患者さん自身も複数の病院にかかるより負担が少ないと感じています。
患者と並走し「一緒に治療していく」クリニック
日々の診療の中で患者さんと接する際に心がけていることはありますか?
一番心がけているのは、医師が患者に指示するのではなく、お互いが健康という目標に向かって並走しながら「一緒に治療していく」という姿勢ですね。どのような病気であっても、患者さんご自身の体の状態や治療について理解していただかないことには、長期的に健康を保つことはできません。薬の調整や治療方針を決める際も、いくつか選択肢を提示して、患者さん自身に決めてもらうようにしています。長い人生を通して健康に寄り添うのが地域のかかりつけ医の仕事ですからね。一人ひとり言葉を選びながら、しっかり説明をすることを大切にしています。日々小さな改善を繰り返しながら、診療を通して笑顔になっていただけるよう努めています。
クリニックの今後の展望についてお聞かせください。
現状維持にとどまることなく、より良い「地域のかかりつけ医」をめざして柔軟に変化していきたいと考えています。そのためにも、一人ひとりの患者さんの取り巻く生活環境を教えてもらいながら、丁寧に向き合っていきたいですね。やはり日々の診療を着実に、誠実に行っていくことが、地域の方々からの信頼につながると思うんです。実際に、最近では患者さんの紹介で来院される方も増えました。中には、少し遠方から通ってくださる患者さんもいらっしゃいます。今後も真面目に診療を行い、スタッフの意見も反映しながら、地域の方々に頼りにしていただけるクリニックとして成長し続けたいと思います。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
どのような病気も、早期発見・早期治療が大事です。当院では、内科・肛門科・婦人科の急性疾患から高血圧症や糖尿病、便秘といった慢性疾患まで、幅広く診療しています。全身のお悩みは内科で総合的に診察し、肛門外科・内視鏡を行う消化器内科・婦人科ではより専門に特化した治療の提供をめざしています。診療時間も、内科は月曜から土曜まで終日開院していますので、困った時には駆け込み寺としてお気軽にご相談ください。また、来院と内視鏡検査の予約は24時間インターネットで受けつけています。婦人科ではオンライン診療も可能です。これからもそれぞれの科で連携し、地域の窓口として患者さんをサポートしてまいります。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック 検査内容の詳細はクリニックHPをご覧ください。
・通常コース…3万9600円(税込)
・消化管コース…6万6000円(税込)