井原 徹太 院長、井原 亮 副院長の独自取材記事
井原医院
(さいたま市中央区/与野本町駅)
最終更新日:2026/08/10
1945年の開業以来、地域住民の健康を支えてきた「井原医院」。3代続く医院として親しまれ、祖父母、子、孫と代々通い続ける患者も多い。「困ったら、まず相談してください。病気を見逃さないために診療するのが私たちの役目です」と話す井原徹太院長の思いは、長年にわたり地域医療を支えてきた同院の姿勢そのものだ。消化器内科を専門とする息子の井原亮副院長も加わり、「来年も検査を受けよう、と安心して思ってもらえるような診療を心がけています」と話す。受け継がれてきた地域への思いと、めざす医療を親子二人三脚で形にしていこうと邁進する徹太院長と亮副院長に話を聞いた。
(取材日2026年6月30日)
歴史を受け継ぎ、進化を続ける医院
長い間、地域医療を支えてこられたこれまでの歩みを教えてください。

【徹太院長】当院は1945年に、父がこの地で開業しました。私は日本医科大学卒業後、大学病院や関連病院で約15年にわたり消化器内科を中心に研鑽を積んだのちに継承しました。当院には3世代にわたって通院してくださるご家族も少なくありません。地域の皆さんに寄り添いながら診療を続けられることが何よりの喜びです。また、医療を取り巻く環境は変化していますが、困ったときに相談できる身近な存在であり続けたいという思いは変わりません。一方で、連携病院や医師会の勉強会などを通じて常に新しい知識を学び、時代に合った医療を提供できるよう努めています。これからも地域のかかりつけ医として、誠実な医療を届けていきます。
【亮副院長】私は2023年から火曜日の診療を担当するようになりました。 愛知医科大学卒業後、急性期病院で約10年間にわたり消化器内科・内視鏡診療に従事し、現在も基幹病院で研鑽を積んでいます。
2026年2月に院内を全面リニューアルされたと伺いました。どのような変化がありましたか?
【徹太院長】リニューアルでは、患者さんがより安全で快適に受診できる環境をめざしました。ご高齢の患者さんが多いことから、院内は土足で利用できるバリアフリー設計とし、スロープも設置。履き替えによる転倒リスクを減らし、負担なく通院できるよう配慮しました。また、これまで少し離れた場所に合った駐車場を医院の目の前に整備し、車での来院もしやすくなりました。さらに、感染症対策として発熱者専用の外来の動線を一般外来と分け、不安なく受診できる環境を整えています。加えて、患者さんからのご要望を受けてSNSからの予約を導入。若い世代の方にもご利用いただきやすくなったと思います。地域の皆さんが足を運べる環境を整え、時代に合わせたかかりつけ医としての役割を果たしていきたいです。
御院ではどのような診療に対応していますか?

【徹太院長】当院では風邪などの一般内科をはじめ、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病、消化器内科、小児科、物忘れの外来、認知症、訪問診療まで幅広く対応しています。地域のかかりつけ医として、赤ちゃんから高齢者まで世代を問わず診療できることが特徴です。また、必要に応じて各種検査や専門医療機関への紹介も迅速に行い、地域医療の入り口としての役割も担っています。
【亮副院長】私は一般内科の他、胃・大腸の内視鏡検査や消化器内科を中心に診療しています。検査だけではなく、病気を早期に発見し、必要な治療へ適切につなげることを大切にしています。患者さん一人ひとりの健康状態を総合的に診ながら、病気の早期発見や予防にも注力。当院では幅広い診療体制を整えることで、ご家族の皆さんがさまざまなお悩みを相談できる医院をめざしています。
それぞれの専門性と連携で地域医療を支える
物忘れの外来や訪問診療について詳しくお聞きします。

【徹太院長】物忘れの外来では、市の認知症検診も活用しながら早期発見に努めています。認知症が疑われる場合は専門医療機関と連携して精密検査を行い、診断後は当院で継続して治療を受けられるよう支援しています。また、通院が難しくなった患者さんは訪問診療に移行していただき、大病された方や長年診てきた方を継続して支えられる体制を整えています。現在は20人ほどの患者さんを担当していて、足腰が弱ったり、認知症が進んで来院できない方、脳梗塞の後遺症で寝たきりの方、末期がんの方などがいらっしゃいます。
内視鏡検査について詳しくお聞きします。
【亮副院長】経口・経鼻胃内視鏡検査に加え、新たに大腸内視鏡検査にも対応しています。「苦痛の少ない検査」を第一に考え、比較的負担の少ない経鼻内視鏡検査をご案内するほか、ご希望に応じて鎮静剤を使用するなど、不安や苦痛をできるだけ軽減できるよう努めています。丁寧な説明と安心感のある対応をこころがけ、「来年もまた検査を受けよう」と思っていただける内視鏡診療をめざしています。また、がんなどの病気は特に症状が出る前に発見することが重要であるため、定期的な検査の受診を積極的にお勧めしています。院長から患者さんの検査を引き継ぐこともありますが、親子だからこそ日頃から気軽に相談し合い、知識や経験を共有しながら、より質の高い診療と患者さんの安心につながる医療の提供を心がけています。
地域のかかりつけ医として大切にしていることは何ですか?

【徹太院長】地域の医院で最も重要なのは、病気を見逃さないために診療することだと考えています。症状が軽く見えても、「もしかしたら」の可能性を常に頭に置き、必要があればCTやMRIなどの精密検査が受けられるようにするなど、速やかに紹介しています。さいたま赤十字病院やさいたま市民医療センター、自治医科大学附属さいたま医療センターなどと密に連携し、万全の体制を築いています。患者さんにとって適切なタイミングで適切な医療へつなぐことも、かかりつけ医としての大切な使命だと考えています。また、生活習慣病は自覚症状が少ない病気もあり、日頃の血圧や体調の変化を患者さんと一緒に確認しながら、小さな異変も見逃さないよう心がけています。少しでも気になる所見があれば早めに専門家へ紹介し、重症化を防ぐことも地域医療の大切な役割だと考えています。
未来を見据えた予防医療と温かな診療
相談しやすい雰囲気づくりを大事にしているのはなぜですか?

【徹太院長】地域のかかりつけ医として診療を続ける中で、患者さんの生活のことまで知る機会が多くあります。「ご家族はお元気?」など何げない会話の中から体調の変化や生活背景が見えてくることも少なくありません。だからこそ、病気だけを診るのではなく、一人ひとりと向き合う姿勢を大切にしています。どんな些細なことでも気軽に相談できる雰囲気が、早期発見や適切な治療につながる第一歩だと考えています。
【亮副院長】院長と同じく患者さんが話しやすいと感じられる診察を心がけ、無理に質問を重ねるのではなく、患者さんの言葉に耳を傾け、不安や悩みを自然に話していただける関係づくりを大切にしています。一つ一つの対話を積み重ねながら、安心して相談できる存在をめざしていきたいと思います。
今後めざしたい医療について教えてください。
【徹太院長】病気を治療するだけでなく、「病気にならないため」の取り組みがますます重要になると考えています。当院では健診や予防接種を積極的に勧め、生活習慣病の管理を通じて重症化を防ぐことにも注力しています。子どもの定期予防接種はもちろん、高齢者の肺炎球菌や帯状疱疹ワクチンなど、生涯を通じた予防医療を支えていきたいです。
【亮副院長】内視鏡検査は、がんの早期発見だけでなく、小さなポリープを切除することで将来のがん予防にもつながります。今後は予防医学の視点をさらに大切にしながら、消化器診療だけでなく一般内科も含めて地域の皆さんの健康を長く支えていきたいと考えています。それぞれの専門性を生かした医療を提供していきたいです。
読者へのメッセージをお願いします。

【徹太院長】当院は3代にわたり、地域の皆さんとともに歩んできました。私たちが最も大切にしているのは「困ったらまず相談できる窓口」であることです。病気だけでなく健康について気になることがあれば、小さなことでも遠慮なくご相談ください。これからも地域の皆さんの健康を支える身近な存在であり続けたいと思っています。
【亮副院長】父や祖父が築いてきた地域との信頼関係を受け継ぎながら、新しい知識や技術も取り入れ、より良い医療を提供していきたいです。安心して通い続けられる医院をめざし、一人ひとりに寄り添った診療に努めていますので、どうぞお気軽にご相談ください。

