日鼻 靖 院長の独自取材記事
日鼻医院
(富士見市/鶴瀬駅)
最終更新日:2026/09/03
1963年に開院し、親子2代で50年以上の歴史を数える「日鼻医院」。日鼻靖院長は循環器内科、消化器内科、救命救急などで研鑽を積み、2000年に父の後を継いだ。内科、小児科、循環器内科、消化器内科を標榜し、妻で小児科医師の日鼻淳子先生と二診体制で地域に根差した診療を行う。子どもの頃から体が弱かったという日鼻院長。4人の男の子に恵まれたことをきっかけに子どもの病気についても勉強も重ね、小児科も標榜するように。普段は白衣を着ていないそうだが、それは子どもたちが怖がらないようにという配慮からだという。優しい笑顔が印象的で患者への思いやりにあふれる日鼻院長に、開院からの経緯や診療で大切にしていること、休みの日の過ごし方までじっくりと話を聞いた。
(取材日2019年7月25日/情報更新日2026年8月27日)
鶴瀬で50年以上、親子2代で地域密着の医療を提供
こちらのクリニックの開院から先生が院長に就任するまでについてお聞かせください。

当院は1963年、僕の父が鶴瀬の公団住宅の外れに開院しました。10年ほどたって同じ鶴瀬の現在の場所に移転。それが僕が中学生の時ですね。僕は大学卒業後、大学病院の循環器内科に入り、救急救命にも長く携わりました。そのうちに父からそろそろ継いでくれないかと言われ、幅広く診療できるよう防衛医科大学校の消化器内科で経験を積ませていただいた後、2000年に院長に。そのタイミングでクリニックを建て替えました。院内は回廊式で、受付、診察室、処置室、会計と一周することで診療が完了するような造りになっています。クリニックを中心に手がける設計士さんにお願いして、患者さんが動きやすく、僕たちスタッフも働きやすいレイアウトにしていただきました。
先生が院長に就任した後、奥さまの日鼻淳子先生との二診体制になったんですね。
そうですね。妻は大学の同級生で専門は小児科。卒業して3年目に結婚して、男の子を4人授かりました。子どもたちは体が弱く、妻が中心に面倒を見ていましたが、その隣で僕も一緒に世話をしているうちに小児科も診ることができるようになりました。子どもたちが病気で入退院を繰り返す中でもいろいろなことを学び、詳しくなったんですよ。子どもには授業料を払わなければならないなと(笑)。そうして僕が院長になり、子育てがひと段落した頃から、週3日ほどですが、妻も診療を行っています。
先生ご自身も小さい頃、体が弱かったそうですね。

そうなんですよ。僕自身も子どもの頃、喘息に苦しんで、幼稚園に月3日くらいしか行けなかったほどだったので、神奈川県の病院の療養所で寮生活をすることに。海のそばののんびりした環境で、朝は海に向かってみんなで歌を歌ったり、お昼になったら一緒にご飯を食べたり、今でも鮮明に思い出しますね。そこでゆっくり過ごして1年後、自宅に戻りました。そんな経験をしているので、病気のお子さんやその親御さんの気持ちは今でも痛いほどわかりますね。
患者が最期まで安心して生きられるようサポートを
診療の際に大事にしていることを教えてください。

患者さんが何に困っておられるのかを早めに突き止めて解消することですね。そのためにできる限りお話をした上で、CTや内視鏡、エコー、血液などの検査をして、困っておられることに対して適切に対応していく。必要があれば、ほかの病院を紹介したり、ケアマネジャーにつなげたりもします。「日鼻医院に行けばなんとかなるのではないか」と患者さんに思っていただけたらうれしいですね。あと患者さんに笑顔で帰っていただけるようにということも心がけています。でも、反対に患者さんから「先生のところに来て良かった」「先生の顔を見るだけで元気になれます」なんて笑顔で言われたら、僕のほうが元気になれますし、やりがいも感じますね(笑)。
患者さんはどのような方が多いですか。
お子さんからお年寄りまで幅広いですね。父の代から3世代、4世代で通ってくださるご家族もいらっしゃいます。この地域はかつては働き盛りの世代が多かったのですが、その方々が年を重ねて現在はお年寄りが多いですね。元気だった皆さんがお年を召されると、今度はその方々がいかに安心して最期を迎えられるようにサポートするのかがわれわれ開業医の役目ではないかと思っています。それは「どう生きるか」ということでもあり、とても大事なことですよね。そのために地域のケアマネジャーと連携を取るなど、体制づくりにも力を入れています。
物忘れの外来を開設したり、認知症の相談や治療にも力を入れているそうですね。

物忘れの外来では、物忘れや認知症が心配な方を対象に、まずその方を知るためにさまざまなお話をします。どこでお生まれになったのか、どのような人生を歩んでこられたのか、どんな生活をされているのか、そして、どのようなことに困っているのか。必要があれば検査も行いますが、ご本人やご家族の気持ちに寄り添うだけでうまく治療につながることもありますね。認知症については、認知症初期集中支援チームに参加するなど地域の認知症対策にも関わっています。ご家族やケアマネジャーさん、施設の方にご本人を見守っていただくために、方向性を決めてしっかりサポートしていきたいですね。
テニスやランニングで体力づくり。患者と一緒に健康に
医師会の活動も積極的に行っているそうですね。

父の代から医師会活動には積極的に参加していて、現在は東入間医師会の理事を務めています。子どもの頃から知り合いの先生もいらっしゃるので、おかげさまで楽しく活動させていただいていますね。僕は医療や健康だけでなく、地域を活性化して住みやすい町にしたいという思いもあるんです。ですから、医療関係団体や行政なども巻き込んで、健康のためのイベントを企画したり、認知症、フレイル対策などを行ったり、今後も地域を元気にするための活動にも力を入れていきたいと思っています。
休みの日はどのように過ごされていますか。
学生時代、テニス部だったんですが、卒業してからずっと忙しくてできなかったんですよね。でも、最近は週1回レッスンに通っているんです。若い方と練習することもあり、下手なんですけど楽しいですね。あと当院の若いスタッフや医師会の先生たちと駅伝やマラソンで盛り上がっていて、大会に出るために時々走っています。特定健康診査などで患者さんを指導する時に、「僕もこうやって歩いていますから一緒に頑張りましょうよ」と万歩計をお見せできればなと思っているんです。数年前に頸動脈エコーの勉強会で自分の頸動脈を診てもらったらプラークが見つかって、まずいと思って(笑)。それから運動するようになりました。僕はコレステロールも高いのですが、運動で数値を下げられればと頑張っているところです。あと10年は健康を維持して患者さんを診ることが大きな目標ですね。
最後に読者へメッセージをお願いします。

最近、親子関係や学校でのトラブルなどを抱えて症状を訴えるお子さんが多いように感じます。子どもの頃に親子間や学校でうまくいかないと、大人になって症状が出てくるということもあるんですよね。ですから、小さい時から良い親子関係、良い環境で過ごすことが大事だと思います。そのためには、まずは大人が健康で過ごせること。お母さんが元気でいるためには、お父さんの協力が必要です。医療だけでなく行政なども含めて、みんなが元気に過ごせる社会をつくっていくことが大切だと思いますね。そういう点で当院は赤ちゃんからおじいちゃん、おばあちゃんまでファミリーで診察できますので、子育てから介護、看取りまでさまざまなニーズにお応えできます。どの世代の方でもお困りのことがあれば、お気軽にお越しください。

