田口 理史 院長の独自取材記事
田口皮膚科医院
(新座市/志木駅)
最終更新日:2026/03/30
東武東上線・志木駅南口から徒歩5分の場所にある「田口皮膚科医院」は、院長の田口理史(たぐち・まさひと)先生の母の代から約40年にわたり、地域密着型の皮膚科医院として地域住民の健康を支えてきた。2020年に現在の場所に移転したのを機に、オールバリアフリーのクリニックにリニューアル。田口院長は皮膚がんを専門とする日本専門医機構認定皮膚科専門医で、国立がん研究センターや埼玉医科大学、深谷赤十字病院などで研究や診療に携わってきた。その豊富な経験を生かし、同院では湿疹やイボ、アトピー性皮膚炎や乾癬など皮膚科全般の診療のほか、皮膚腫瘍の診断や美容皮膚科の診療にも力を入れる。「まずは話を聞くだけでも、気軽に受診してほしい」と話す田口先生に、診療で大切にしている考えや力を入れている診療などについて聞いた。
(取材日2025年12月15日)
誰もが受診しやすい医院をめざしてバリアフリーに
医院づくりや内装のこだわりについて教えてください。

2020年5月にこちらに移転しましたが、その前は前理事長である母が40年近く前から志木市で診療を続けていました。地域に根差して築いてきた患者さんとの関係性を引き継ぎたいと思って、2015年に私が継承して理事長兼院長に就任。同じく医師である父に、医学部入学の時「お前が医師になったら地域医療に貢献してくれ」と言われたことがずっと心に残っていて、地域の人に満足してもらえる医療を提供したいという思いが強くありました。以前の場所が地下で階段を使って下りないといけない場所だったので、ご高齢の方やベビーカー、車いすをご利用の方にも安心して通っていただけるようバリアフリーの医院にしたい、また待合室をなるべく広くしたいと考えていたところ、1階の明るく広い場所に移転できました。
遠方から受診される患者さんも多いと聞きました。
当院のある志木市や新座市など近くに住む方に加え、西東京市や所沢市、清瀬市など近隣の地域から受診してくださる患者さんも意外と多いです。この地域は比較的若いファミリー世帯が多く、お子さんから親御さん世代、ご高齢の方まで幅広く来ていただいています。順番予約システムや電子カルテを導入したことが待ち時間短縮につながっていることも、患者さんにとってメリットになり、幅広い世代や遠方の方に受診いただけているのかなと思っています。
そもそも先生は、なぜ皮膚科を専攻されたのですか?

埼玉医科大学在学中の実習で、皮膚科を訪れた時に出会った先輩の影響が大きいです。埼玉医科大学病院は皮膚がん診療で豊富な実績を持ちますが、その先輩は国立がん研究センターで勤務して、ちょうど戻ってきたところでした。そこでの診療について話を聞き、自分も先輩のように経験を積み、同センターでがんについて専門的に学びたいと思いました。皮膚というのは肉眼で見ることのできる臓器です。患者も医師も、状態が良くなっても悪くなっても一目瞭然。わかりやすさに魅力を感じ、皮膚科を専攻しました。
皮膚科専門医としての経験を生かし、幅広い症状に対応
患者さんからのご相談で多いものと、その治療内容を教えてください。

湿疹やイボ、アトピー性皮膚炎、ニキビなどが多いですね。美容皮膚科の領域では、しみや脱毛などのご相談も多いです。私の専門が皮膚がんということと、ダーモスコープという皮膚がんやほくろを見分ける専用の拡大鏡を導入していることで、その診察を希望して遠方から来られる患者さんもいらっしゃいます。ダーモスコープは、ほくろや老人性のイボ、血管腫などの保険適用となる治療に用いています。例えば、明らかな皮膚がんは肉眼でわかりますが、血管の形が違っていたり色素に異常があったりする場合に、ダーモスコープを活用するんです。また、湿疹や毛穴の炎症、イボの種類など、昔は虫眼鏡で見ていたのをダーモスコープで見ることもありますよ。患者さんは近隣だけでなく遠方からも来られています。
アトピー性皮膚炎の新たな治療に注目されているそうですね。
新しい注射薬と外用薬に注目しています。注射は、既存の治療で治りにくい人や温泉にも行けないという重症型の方に用いるのがいいようです。外用薬の軟こうは、炎症を起こしているシグナルを抑えるためのものです。今までのステロイド剤や免疫抑制剤は反応全体を抑える目的のものでしたが、新しい外用薬は患部に塗ってピンポイントで症状の抑制を図るもので、副作用が少ないのがメリットですね。アトピー性皮膚炎だけでなく、尋常性乾癬や掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)という、いわゆる難治性の皮膚疾患は近年治療法が進歩していて、薬の種類も増えています。以前は、大学病院などでしか行えなかった治療がクリニックでも可能になったことで、患者さんも受けやすくなり、治療選択肢が増えたことは喜ばしいことです。相談しながら、患者さんが希望する治療法を一緒に考えていけるようになっていると思いますね。
ほくろの相談も多いのでしょうか。先生のご専門である皮膚がんの診療について教えてください。

ほくろは良性か悪性かをきちんと診断し、除去の必要性を見極めないといけません。除去する際は、高周波メスで削り取る方法を採用しています。それにより、治療痕が目立ちにくく、患者さんの体への負担も少なく、かつ短時間で治療できるようになりました。皮膚がんでも、小さなものはここで切除手術をすることもありますが、全身麻酔が必要な手術やメラノーマ、大きな皮膚がんは、専門的な治療を行える病院を紹介しています。出身の埼玉医科大学病院や埼玉病院、国立がん研究センター中央病院など、患者さんの利便性や専門分野などを考慮して検討しています。
診断の精度にこだわり、適切な治療選択肢を提案したい
美容皮膚科の診療にも力を入れているとお聞きしました。

美容皮膚科の診療では、しみや脱毛の治療を希望される患者さんが多いですね。多いのは50~60代の方ですが、30代ぐらいから上は80代の方まで幅広く、女性だけでなく男性のご希望も多いですよ。きれいでいたいという意識は年齢や性別にかかわらず、皆さんお持ちだと思います。当院ではしみや脱毛に対してレーザー治療を行っていますが、レーザーにもいくつか種類があり、顔全体に当てるレーザーもあれば、ピンポイントでレーザーを当てることで正常なお肌へのダメージを抑えるものもあり、症状やご希望に応じてご相談しながら決めています。しみやあざのケア、医療脱毛は保険適応外になりますが、長く通われている患者さんから「ちょっとこのしみ気になるんです」などとご相談されることも多いですね。
美容皮膚科の診療では、どのようなことを心がけていらっしゃるのでしょうか。
美容的な診療でも、「診断の精度」はとても重要です。例えばしみでも、ケアを行うにあたっては症状の原因をしっかり見極め、症状と原因に合った適切なケア方法を選択することが必要なのです。皮膚科専門医としてしっかり診断した上で、患者さんのご希望をお聞きし、できるだけ少ない負担で適切な方法を見極めてご提案することを大切にしています。そのため当院では、最初のカウンセリングでもまずは私が対応します。美容皮膚科は敷居が高いと思っている方も多いようですが、「まずは話を聞いてみたい」「どんなケア方法があるのか知りたい」という方も、お気軽にご相談いただければ、費用面を含めてご説明しています。
地域での取り組みと、今後の展望について教えてください。

地域連携の一環として、近隣の開業医の先生や大きな病院の先生にも声をかけ勉強会を開いています。皮膚科の先生だけでなく、皮膚疾患に関心を持っておられる内科の先生や製薬会社の方、薬剤師さんも来てくださっていて、新しい治療法についての情報などさまざまな意見交換をしています。講師の方を呼んで話を聞くこともあり、最新の治療法を知る機会にもなっています。また、他院の先生方と交流を深めることは、お互いの患者さんのために役立っていると思います。患者さんをほかの病院に紹介をするときに、そこで知り合った顔見知りの先生だとこちらも安心できますからね。今後も、地域の医院として「これは診られない」というものがないように、皮膚のことならどのようなご相談にも誠心誠意、対応していきたいと思いますので、気になることがあれば、ぜひご相談いただきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはピコレーザー、Qスイッチルビーレーザー(しみ、あざに対して)/4400円~
医療レーザー脱毛/1ヵ所4400円~(部位や回数によって異なる)
※詳細はクリニックにお問い合わせください。

