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小室 順義 院長の独自取材記事

医療法人社団 小室医院

(入間市/入間市駅)

最終更新日:2020/04/01

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西武池袋線入間市駅から徒歩10分ほどの住宅地の一角にある「小室医院」。1933年に現院長小室順義(こむろ・のぶよし)先生の祖父が開院してから80年以上の長きにわたって、この地の医療に貢献してきた歴史ある産婦人科の医院だ。以前は分娩も行っていたが、現在は周産期以外の婦人科を中心に診療。「女性の一生に生じるさまざまな変化に対応するのが、産婦人科の医師の役割」をモットーに日々診療に励む小室院長は現在、埼玉県産婦人科医会会長、入間地区医師会会長を務めるなど、患者の利益と産婦人科医療の向上に、日夜、力を尽くしている。そんな多忙な日々を送る小室院長に、医院や診療のことなどたっぷり聞いた。
(取材日 2017年8月30日)

この地で長く続く医院の3代目として地域医療に貢献

こちらは開院して80年以上の歴史ある医院なのですね。

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私の祖父がこの場所に開院した時代は医師も少なかったので、祖父はかなり広い地域にわたって人力車に乗って往診していたと聞いています。父も祖父同様に非常に忙しく診療していました。父は警察の嘱託医も務めていましたので、夜中に不審死などがあったりすると呼び出されて行くことが度々ありました。また、私が通っていた幼稚園や小学校の園医や校医もしていましたから、地域との関係が強固でしたね。ということで、私は地盤も建物も引き継ぎ、生まれ育った所で開院した次第です。

お祖父さまやお父さまの背中を見て、自然に医師の道に進まれたのですか?

医師としては私で6代目にあたりますが、この地では3代目になります。母方の実家も医師でしたから、要するに医師家系です。ですから、小さい頃から医師になることに対してまったく抵抗がありませんでした。戦後の混乱期や高度成長期に、身を粉にして働く祖父と父を見て、自分も当然医師になるべきと、それ以外の職業は考えませんでした。また産婦人科を専門にすることも自然でした。医大に入ってから開院するまで30年近くこの地域を離れていたのですが、年月を経て帰ってきますと、人口も増えて町が開け、モダンになった印象を受けます。この地域は昔から大きな災害などが少なく落ち着いた地域ですから、住民皆さんの気質も穏やかで古い世代と新しい世代の調和が上手にとれているように感じます。

どんな時に医師としてやりがいを感じますか?

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やはり手術や処置がうまくいったときです。当院は2009年から分娩を行っていないのですが、分娩を扱っていた頃は、難産になりそうな方が頑張って出産され、元気な赤ちゃんの顔をみたときは本当にうれしかったですね。また、真夜中に緊急の帝王切開になって、空が白々となった明け方に力強い赤ちゃんの泣き声を聞いたときなどは「やった」と、本当にやりがいを感じていました。どんな治療でも患者さんにとって良い結果になることは、医師冥利に尽きます。

さまざまな視点から、産科婦人科領域の向上に努めたい

印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか?

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私が手術してから、その患者さんの生涯を通じてお付き合いいただいた方がいらっしゃいます。大学病院時代に婦人科の手術の中でも難易度が高いとされている子宮頸がんの手術を受けられた患者さんです。肥満体型の方で、手術は難しく時間もかかりましたが、無事に終了し、術後のリンパ節の腫れがその患者さんにも起こりましたが、幸いにしてがんが再発することはありませんでした。以降ずっと年賀状など季節ごとに感謝のお手紙をいただいていましたが、やがて認知症になられて施設に入られました。そしてある年突然、ご主人から奥さまが亡くなったという連絡をいただいたのです。認知症で大変だったにもかかわらず、簡単ながらも毎年お手紙をいただき、ずっと連絡いただいた患者さんで忘れることはできません。

先生ご自身が治療を受けた経験はありますか?

幸い大きな治療を受けたことはないのですが、去年、鼠径部のヘルニアになりました。大人では中高年の男性によくみられ、鼠径部の筋肉を押さえている筋膜が緩んで、そこに腸が入り込んで起こる病気です。私の場合は、ゴルフをしているときに、右の下腹が痛みはじめ、最初は虫垂炎(盲腸)だと思ったのですが、結局鼠経ヘルニアとわかり、手術が必要になりました。近隣に外科の医師をしているいとこがいますので手術を頼んで水曜日の午後から入院して、木曜日に手術、金曜日のお昼に帰ってきました。木曜日は代診の医師が来てくれますので、それを利用して手術し、金曜日の午後から診療しました。さすがに診療中はつらかったのですが、患者さんにご迷惑をかけることはできません。このように自分が治療を受ける側になると、不安もあり、患者さんの気持ちがよくわかるいい機会になりましたね。

医師会活動に対する想いをお聞かせください。

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医師会は、がん検診や乳幼児検診、特定健診など行政から委託を受ける事業もたくさんあり、地域の皆さまの健康生活を受け持つ立場ですから、それらをスムーズに進行できるようにしたいと思っています。私はこの地域の医師会の会長と埼玉県産婦人科医会の会長をしていますので、県全体として産婦人科医療がさらに良い方向に進むよう考えています。今はどの地域も分娩の取り扱い施設が減っていますので、この状況に対応するため、地域周産期、あるいは総合周産期母子医療センターなど、ハイリスクの妊娠・分娩に対応できる大きな施設の整備が必要ですし、赤ちゃんの診察ができる新生児科医師ももっと必要です。また、依然として診察を受けずにお産をする未受診の妊婦さんもいらっしゃいますので、妊婦検診に関しても将来的には全額無料化し、妊娠・出産期から産後にかけて、切れ目のない対応ができれば良いと考えています。

女性の一生に起こるさまざまな変化を捉え、適切に対応

休日の過ごし方、健康のために実践していることなど教えてください。

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私は体を動かすことが好きなので、まず1番はゴルフです。2つ目はジムで体を動かすこと。週に1回くらい、筋肉の衰えを防ぐべく筋トレを中心にしています。継続が大切ですから、トレーナーさんに指導をお願いするようにしています。トレーナーさんについてトレーニングすると、予約をしますから気軽に休めません。3つ目は散歩です。学会やセミナーなどの出先で、空き時間に地図を片手に知らない町を歩くのが好きです。ゴルフ場もそうですが、良い気分転換になります。健康のためには、適切な運動量で体を動かす、そして簡単なことですが、暴飲暴食をしないようにして、アルコールは度が過ぎないように心がけています。一方でこの年齢ですから、定期健康診断も行っています。内視鏡が専門のいとこも近くにいますので、そこで胃や大腸の内視鏡検査なども受けています。

こちらならではの治療や患者層の特徴をお聞かせください。

私自身は更年期障害の診療を専門に行っていますので、それに関連する症状の患者さんが多くいらっしゃいます。実際の更年期は閉経を迎える50歳前後ですが、それ以前でも仕事などのストレスによってホルモン失調状態になっている“プレ更年期”の症状で来院される方も少なからずいらっしゃいます。ちょうどその年代は仕事などやりがいのあるものがたくさんある時期ですので、更年期のような症状でずっと悩むのは非常にもったいない。ホルモン補充療法や漢方薬、メンタル面の手当てなど、いろいろな対応策がありますので、患者さんの生活のクオリティーを上げていくような診療を心がけています。お一人お一人症状は違いますので、問診や検査でそれらを確認させていただき適切な治療を行っています。

今後の展望 、読者へのメッセージをお願いいたします。

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今後も変わらず、女性の一生に起こる変化を正しく捉え、その方に合った治療を行っていきたいと思っています。閉経を迎えると婦人科は卒業とおっしゃる方がいますが、50歳前後で閉経を迎えたとしても、女性の平均寿命を考えるとまだ30~40年近くその先があります。ですから、その期間を健康に過ごすことでクオリティー・オブ・ライフが高まります。閉経期の更年期障害や、年齢とともに子宮が下がったり、外に脱出する性器脱(子宮下垂・子宮脱)などもよくみられる疾患ですので、恥ずかしがらずに来院していただければと思います。婦人科は若い方だけではなく、全女性の健康寿命を延ばすということをめざしています。当院は、皆さんが緊張せずにリラックスして診療を受けていただけるよう心がけています。「この病院に来て良かった」と思っていただければうれしいですね。

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