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大塚 崇志 院長の独自取材記事

所沢耳鼻咽喉科

(所沢市/所沢駅)

最終更新日:2021/10/12

大塚崇志院長 所沢耳鼻咽喉科 main

西武新宿線と西武池袋線が交わる所沢駅。東口から3分ほど歩いた場所にある「所沢耳鼻咽喉科」は、吹き抜けのある広い待合室が印象的なクリニックだ。周囲には、内科や外科、総合病院の健診クリニック、薬局などがあり、さながら小さな医療モールのようだ。クリニックの2代目院長である大塚崇志先生は、聖マリアンナ医科大学病院の耳鼻咽喉科に勤務し、主に頭頸部外科を専門に診療してきたベテラン医師だ。現在同クリニックでは、副院長を務める大塚院長の母と、弟である大塚尚志先生とともに、日々診療にあたっている。クリニックの沿革や診療の特徴など、さまざまな角度から大塚院長に話を聞いた。

(取材日2020年8月26日)

首から上の不調は、まず耳鼻咽喉科への受診を

クリニックの開業はいつ頃ですか?

大塚崇志院長 所沢耳鼻咽喉科1

1977年に、先代の院長である父が開業しました。最初は道を挟んだ向かいのビルにテナントとして入り、後に現在の場所に、新たに建物を建てて移転しました。現在は、周囲に内科や外科など、さまざまなクリニックがありますが、開業当時はまだ何もなく、隣も野原でした。ここの院長になる前、僕は聖マリアンナ医科大学病院に勤務していて、生活の拠点がずっと神奈川県川崎市でした。いずれはそちらで開業しようと思っていたのですが、父が病気で亡くなり、母が1人でクリニックをやっていくのは大変なので、2011年9月に僕が院長に就任し、2016年4月からは弟も戻ってきて診療を行っています。

大学病院とクリニックでの診療に違いはありますか?

大学病院時代も、クリニックの先生方の診療を手伝ったりしていたので、大きな違いは感じませんでした。ただ、大学病院では頭頸部外科という首から上の外科をメインに診ていたので、がんなどの重症例も珍しくありませんでした。頭頸部がんは、がん全体の1割ほどなのですが、一般のクリニックでは治療ができないため、必然的に患者さんが大学病院に集まります。大学病院は患者さんを最終的に受け入れる施設ですから、残念ながら治療のかいなく亡くなってしまう人も多くいました。それに比べると、クリニックの診療でがんなどの重い病気が見つかることは少ないですね。とは言え、見つけた場合は、すぐに専門の医療機関を紹介できる体制を整えています。

そもそも耳鼻咽喉科の領域は、体のどの部分なのでしょうか。

大塚崇志院長 所沢耳鼻咽喉科2

首から上で、ほぼ目と脳以外が守備範囲です。クリニックで多い疾患は、アレルギー性鼻炎や、喉の調子が悪い、あとは風邪などの感染症ですね。風邪をひくと内科に行く人が多いと思いますが、初期症状として喉や鼻の調子が悪くなるので、耳鼻咽喉科の受診をお勧めします。蓄膿症や花粉症も、内科では鼻の中の状態を診ることはできませんが、耳鼻咽喉科では局所を診て治療することができます。他にも、めまいやふらつき、立ちくらみ、においがわからない、聴こえづらいなど、感覚器の症状も診療分野なので、おかしいなと感じたら、まずは耳鼻咽喉科を受診してください。

2診体制で診察に十分な時間をかけ、待ち時間も短縮

患者さんと接する中で心がけていることはありますか?

大塚崇志院長 所沢耳鼻咽喉科3

体のほかの部分の疾患が原因で耳や鼻、気道などに症状が出ることがあるので、全身の状態をよく診るようにしています。首から上はとても敏感な場所で、ちょっとしたストレスで違和感や症状が出ることもあります。場合によってはカウンセリングや心療内科を紹介するケースもあり、症状だけで薬を出さないようにしています。また、例えば痛みを伴うような治療はできるだけ避けていますが、どうしても必要な場合は、手書きの図で説明したり、そうすることで早く楽になることなどを納得していただいてから治療するようにしています。患者さんの中には、自分から症状を喋ってくれる人もいれば、ほとんど喋らない人もいます。患者さんのお話はしっかり聞くようにしていますので、遠慮なくなんでも話してほしいですね。不安な気持ちを取り除くためにも、患者さんに親近感を持ってもらえるようなコミュニケーションを大切に治療を進めています。

弟さんとの役割分担はありますか?

2人とも日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医で、役割分担は特にありません。弟は耳の疾患を専門にしていましたが、ここでは2人とも同じように耳鼻咽喉科全般を診療しています。常時2診体制をとっているので、1人の患者さんに十分な時間をとることができ、しかも次の患者さんを長時間お待たせすることなく診察できます。また、まれに診断に迷うようなケースでも、その場でセカンドオピニオンを求めることが可能です。仕事を持っている人の場合、多少具合が悪くても、時間がとれないからと市販薬で済ませてしまうことも多いと思います。内服薬では治りが悪い場合も、適切な処置をすることで、症状が改善につながることも少なくありません。できるだけ何度も来ていただかなくて済むような診療を心がけているので、気になる症状があるときは、早めに受診していただきたいと思います。

感染症対策はどのようにしていますか?

大塚崇志院長 所沢耳鼻咽喉科4

耳鼻咽喉科では、診察時に患者さんが咳き込んだりしやすいので、感染症対策はしっかりと行っています。必ずマスクと医療用の眼鏡をつけ、防護服を着て、患者さんとは十分な距離をとって診察しています。必要なこと以外は長時間喋らないようにも気をつけていますが、コミュニケーションを大切にしたい自分としては、そこはちょっと困ったところですね。ほかには以前から行っていた空気清浄に加えて、患者さんが通った場所や触ったであろう場所などは、1人終わるごとに拭き取り消毒しています。感染を恐れて受診をためらう気持ちもわかりますが、我慢しているうちに重症化してしまうこともあるので、まずはお電話をいただき、どうすべきか確認した上で、安心して来院していただきたいですね。

病気の悩みを速やかに解決できるような診療をめざす

先生はなぜ耳鼻咽喉科の医師になろうと思われたのですか?

大塚崇志院長 所沢耳鼻咽喉科5

他の職業をあまり知らなかったということもありますが、やはり両親の影響が大きいと思います。ただ、幼稚園の頃は漁師になりたいと思っていましたし(笑)、中学生・高校生の頃は美術や建築方面も良いかな、なんて考えてもいました。当時は何になりたいなんて明確な目標はなかったのですが、人間の体は面白いなと興味は持っていましたね。まるで機械のようで、記憶装置は脂肪、伝達信号は電気だし、実によくできています。肝臓などは解毒をしたり、栄養を作ったり、蓄えたり、さまざまな機能を持っていて、人間の体には無駄な部分が何一つありません。そういった興味が医師になろうと思わせたのでしょうね。耳鼻咽喉科は、耳も鼻も喉もみんな独立している上に全身管理も必要で、学ぶことがたくさんあります。さらには内科的判断と外科的判断のどちらも必要になるなど、患者さん一人ひとりに合わせた幅広い治療ができると思って選びました。

休日はどのように過ごされていますか?

物を作るのが好きで、木工を趣味にしていて、ちょっとした棚や温室を作ったりしています。あとはプラモデル作りですね。自宅にはコレクションがたくさんありますよ。飛行機や車など機械系が多いですが、物の構造を知りたいと思いながら作っています。例えば、「ここについているものは何だろう?」と思ったのが、作ってみて初めて「ああ、こういう意味があったんだ」と納得できるわけです。形状にしても、作ってみるとなぜそういう形になっているかがわかるので、いつも「なるほど」と思いながら作っています。大学病院と違って手術ができない分、そういった細かいことがしたいのでしょうね(笑)。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

大塚崇志院長 所沢耳鼻咽喉科6

さまざまな病気の悩みを、できるだけ速やかに解決できるような診療をめざしています。スタッフも皆女性でアットホームに接しているので、小さいお子さんや障害のある方も、気兼ねせずに頼っていただきたいと思います。小さかったお子さんが成長していく姿を見守っていけるのは、地域に根差したクリニックならではの喜びです。耳、鼻、喉などの症状で悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。自分では耳鼻咽喉科の症状ではないと思っても、他の病気とつながっていることもあります。老若男女問わず、気軽に受診していただきたいと思います。

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