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齊藤 秀行 院長の独自取材記事

斉藤耳鼻咽喉科医院

(所沢市/所沢駅)

最終更新日:2019/08/28

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西武新宿線・池袋線の所沢駅の西口正面にまっすぐのびる大通りを8分ほど進むと左手に見えてくる「斉藤耳鼻咽喉科医院」は1941年の開院。70年以上にわたり地域の患者を支えてきた。齊藤秀行先生は3代目で、2012年から院長に就任。待合室は、掲示物やパンフレットも整然とまとめられ広々としており、アイボリーや木目の色合いと、やわらかな照明が温かい雰囲気で心地よい。齊藤院長が得意としているのは、耳だれ、耳・鼻づまり、睡眠時無呼吸症候群の治療。小児耳鼻科の経験も豊富で、補聴器の外来にも力を入れている。「患者の不安を少しでも和らげ、納得してもらえるような説明を心がけている」という齊藤院長に話を聞いた。
(取材日2016年10月13日)

睡眠時無呼吸症候群や補聴器の外来まで、幅広い診療を

70年以上前の1941年に開業され、先生は3代目と伺っています。

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祖父が開院し、父、私と引き継いできました。もともとは通りの反対側にあったのですが、父が院長をしていた2004年に道路拡張工事のため移転しました。2012年、私が院長になった時にも内部を全面改装しています。待合室は温かい印象になるよう、暖色系にしました。感染症の患者さんもいますので、患者さん同士の接触が極力少ないように、診療を待つ患者さんの人数が多くならないように、スペースを広く取り、およその待ち人数と時間がわかる診療予約システムを導入しています。また、当院ではキッズコーナーはあえて設けていません。おもちゃを触ったり、なめたりすると、衛生上問題があると考えているからです。診療室は車いすの方が無理なく入れるように十分な広さを取り、トイレもバリアフリーにしました。

耳だれ、耳・鼻づまり、睡眠時無呼吸症候群の治療に注力されており、小児耳鼻科のご経験も豊富なのですね。

耳だれ、鼻・耳づまりは、いろいろな病気で起こり、使う薬や治療法が違ってくるので、まず原因を突き止めることが大切です。的確な診断がされず、漫然と同じ治療が行われて一向に改善しない患者さんなども診てきました。薬や手術でも、改善しない、症状を繰り返すなどの場合は、再度診察し直す必要があります。睡眠時無呼吸症候群も、検査機器の自動解析に任せていると正しい診断ができないおそれもあり、検査結果をきちんと読み取ることが大切です。関東の国立病院などさまざまな総合病院に勤務してきましたが、開業直前まで勤務していた母校の慶応義塾大学病院で小児外来を担当した際には、小児難聴を数多く診察し、形成外科とチームで口唇口蓋裂の治療を行うなどしてきました。小児の睡眠時無呼吸症候群にも関心があり、長く勉強をしてきました。

補聴器の外来も行っているのですね。

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2013年から月3回、木曜の午後に行っています。当院は地域の高齢者が多くみえますが、聞こえに困っている方が多く、それにもかかわらず補聴器が普及していない、所沢には扱う店も少ない、何とかお役に立ちたいと始めました。聴力や聴覚障害の検査をし、補聴器の音量、設定レベルや調整、選定のアドバイス、製品の貸し出し、購入を決断された場合の手続きのサポートまで、きめ細かに対応しています。補聴器は装着すればすぐ聞こえるというものではなく、少しずつ慣れていくことが必要で、長い時間付けていても大丈夫か、付けていて会話に支障はないか、付け外しやメンテナンスができるかなど、うまく使いこなせるか試しながら見ていかなくてはなりません。補聴器の貸し出し期間は2週間位が多いですが、当院では半年以上かけることもあり、無理なく使いこなせるよう最適なものを探っていきます。だいたい7、8割の方が補聴器を購入し、使い続けています。

少しでも患者の不安を減らし、最善の治療に導くために

先生の、診療のポリシーについて教えてください。

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正確に診断すること、決して早回りしないことですね。治療の薬でまったく副作用がないものはありませんから、なかなか改善しないのに使い続ければかえって逆効果になることも。治療前に適切なのかをしっかり見極めることが大事です。問診票で状態をつかみ、さらに診察室で直接患者さんからお話を聞きます。検査は、もしかしたら必要ないかもしれないと思っても、万全を期して行うこともあります。結果を急ぐと正しい診断結果が導けないこともあるので、患者さんをお待たせすることになっても、そこは大切にしています。

患者さんとの対話の中で工夫されていることはありますか?

耳鼻咽喉科の領域は、音を聞く、声を出す、においを嗅ぐなど、日常生活に深く関わることですが、患者さん自身で見ることができません。開業して感じたのは、言葉で説明するだけでは伝わりにくく、写真を見るだけでも実感が薄いということです。喉を内視鏡で診察して「異常ないですよ」と言うだけでは安心できないんですね。そこで、その場で実際の様子をモニターで見てもらいながら説明するようにしています。また、医師は診断が確定してからでないと患者さんに説明をしないことが多いものですが、診察している段階で、どの病気か確定できないが除外できる病気が出てきたり、可能性が多い・少ないなどの見立てができてきます。それをなるべく途中で説明するようにしていますね。そうしないと、いろいろな可能性が患者さんの頭の中で膨らんで、不安になるからです。

総合病院で外来・手術も担当されているのですね。

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聖母病院(新宿区)で水曜の午前に外来診療、午後に手術を行っています。大学の同級生が耳鼻咽喉科の医長をしていて、開業するなら手術もできたほうがいいと思い、開業時からずっと担当させてもらっています。鼻づまりや大人の先天性耳瘻孔など小さな手術は当院でも行いますが、慢性中耳炎や、副鼻腔炎、鼻中隔の手術などは、総合病院なら設備もスタッフの数も整っていますから、一人で行うより安心です。当院からの患者さんも、術前から術後までトータルにお話できるので、とても安心されますね。

不安の中身を伝えてもらうことが、治療の近道に

耳鼻咽喉科の医師になられたのは、やはりごく自然なことだったのですか?

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周囲の期待や雰囲気を何となく感じてはいましたが、父からはっきりと勧められたことはありません。病院に顔を出したこともほとんどなくて、父の働く姿はあまり印象にないんです。来てはだめと言われていたわけではないですが、子ども心に邪魔しちゃいけないと思ったのかもしれませんね。結局、他になりたいものもなく(笑)医学部を受験したのですが、その時も、入ってからも、耳鼻咽喉科の医師になろうと思ったわけではないんです。いろいろ勉強してみて面白い領域もありましたから。分野を決める段階になり、耳鼻咽喉科は比較的、治療の選択の幅が広くて自由にできる印象があったので、やりがいがありそうだと選びました。中耳炎の子どもから老人性難聴の高齢者まで世代、性別関係なく診られるし、内科的・外科的治療、両方できる。こんなに幅広くできる科は少ないと思いました。父と同じ分野を診ることになったと気付いたのは医師になってからでした。(笑)

オフは、どのように過ごされているのですか?

ふだんは読書と音楽ですね。作家が良いと言っている本もたどっていろいろ読んでいます。音楽は、よく聴くのはポピュラーミュージックで学生時代から聴いています。ロック、ジャズの他、最近はブラジル音楽がいいですね。ボサノバやサンバだけでなく、奥が深いですよ。医師仲間の友人とゴルフに行くのも楽しみですが、スケジュールが合わず年に1、2回しか行けないのが残念ですね。

今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

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医療情報に関して、マスコミは極端に重い症例を話題にすることが多いので、その分患者さんの不安が大きくなりがちです。医師が正しい情報を発信することが必要だと感じているので、そこに力を入れていきたいと思っています。当院の患者さんも、不安を抱えていらっしゃる様子の方も多く見受けられます。それを引き出していくのも医師の役目なのですが、不安なことは最初に詳しく話してもらったほうが、早く的確な治療が開始できるので、小さなことでも教えていただけたらと思います。重症症例があることを知るのも大切ですが、そのような症例の頻度が必ずしも高いわけではないことを知るのも大切です。過度な不安はストレスにもつながってしまいますから。

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