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丸山 陽子 院長の独自取材記事

川越あさひクリニック

(川越市/川越駅)

最終更新日:2023/09/01

丸山陽子院長 川越あさひクリニック main

アトピー性皮膚炎や湿疹などの皮膚疾患は、辛抱強く治療を続ける必要がある。川越駅から車で10分の住宅街にある「川越あさひクリニック」は、患者が治療を続けられるように寄り添い、良きパートナーであるよう心を配る医院だ。始まりは1978年で、前院長である大橋修先生が内科・小児科クリニックとして開院。現在は、娘であり日本皮膚科学会認定皮膚科専門医の丸山陽子先生が院長となり、内科・小児科・皮膚科の診療を行っている。「たとえ細くても長く患者さんとつながって、患者さんが走る長い道のりを一緒に支える伴走者でありたい」という丸山院長に、常に心がけていることや診療への思いを聞いた。

(取材日2018年9月6日/更新日2023年6月29日)

小さな子どもから大人まで、日常的な皮膚の悩みに対応

この地域は先生の地元なのだそうですね。

丸山陽子院長 川越あさひクリニック1

ええ、そうです。当院はもともと、父が1978年頃に内科・小児科で開業した医院です。開業当時、私は幼稚園の年長か小学生ぐらいでしたが、開院に合わせてここに引っ越して来ました。結婚後はしばらく離れていたのですが、2005年頃にこの近所に自宅を持ったのを機に、父の医院で週1回皮膚科診療をするように。それから週2、週3と少しずつ診療日を増やしながら診療してきましたが、やっと下の子も小学校に入り時間がつくれるようになりましたので、2017年からは毎日診療することが可能になりました。この辺りは、都心に通勤される方も多いですが、まだ3世代で一緒に暮らしているご家族も珍しくなく、ほのぼのした温かさを感じる土地柄です。そのため患者さんの年代も幅広く、0歳のお子さんを連れたお母さんから、90歳近いおじいちゃん、おばあちゃんまで、いろいろな方が来てくださっていますね。

どんな症状で来られる方が多いのでしょう?

皮膚科に関しては、お子さんならイボや湿疹、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、帯状疱疹など、代表的な皮膚疾患ですね。あとは、「美容専門の皮膚科に行くほどではないけれど、ちょっとしたしみの相談をしたい」という要望も承っています。女性だけでなく、70代、80代の男性から相談を受けることもあるんですよ。

子どもと大人では、症状の違いはありますか?

丸山陽子院長 川越あさひクリニック2

アレルギーの病気は皮膚、気管、鼻に現れやすいのですが、スタートはやはり皮膚からというケースが多いです。最初に皮膚から始まって、皮膚の状態が悪いと喘息や鼻炎につながってしまう。だから、子どものアトピー性皮膚炎は大人になるまで放っておかないことが大切です。子どものアトピー性皮膚炎は、しっかり治療を行えば中学校に上がる前に改善をめざせる可能性が高いため、できる限り子どものうちに治せるよう努めています。薬を塗ると治ることが期待できても塗らないとまた出てくるということも見込まれるのですが、それは確かにそうなんです。ただ、そういったことを繰り返すのは意味がないことではなくて、治し癖をつけていくことが次に持っていかないために大事なことだと考えています。そういったことをきちんと説明して、症状を治していけるようサポートしています。

重要なのは、安心して治療を続けられること

患者さんを診る際に、大切にしていることを教えてください。

丸山陽子院長 川越あさひクリニック3

患者さんに、「自宅でも薬を塗り続けてもらうこと」ですね。当たり前のことですが、症状を拝見して薬を出しても、実際に塗ってもらわなくてはなかなか改善が見込めません。病気全般そうだと思いますが、薬を使ってすぐに目に見える改善がめざせる時もあれば、そうではない時もあります。改善がめざせるにしても「1回塗れば完治する」というような魔法の薬はありませんし、皮膚科は慢性的な症状が多いために、長く病気と付き合っていくことになる場合がほとんどです。診療ではまずそのことをお話しし、病気とうまく折り合いをつけながら生活していく意識、病気をコントロールしていくのは自分なんだという意識を持ってもらえるようにしています。そういった意識があるだけで、薬の塗り方や病気への向き合い方も違ってきますし、症状ゼロに近い状態を維持しやすくなるんです。

患者さん自身の意識が重要なんですね。

そうですね。患者さんが走る長い道のりを、一緒に走るのが私の役割かなと思っています。長いお付き合いになるからこそ、患者さんが「実は薬をあまり飲めてない」とか「塗れていない」と言いづらい雰囲気にならないように気をつけています。毎日2回塗るのが理想だったとしても、子どもが嫌がったり、忙しかったりで、塗れなくなってしまうのはよくあること。それに、痛みやかゆみがあるときはともかく、そうでない時も塗り続けるのは正直面倒くさいですよね。それは当然のことなので、「理想は理想としてあるけれど、現実としてはこうだから、こんなふうにしていきましょうか」というように、患者さんと一緒に無理なく続けられる薬の使い方を調整しています。

他にも、気をつけていることなどはありますか?

丸山陽子院長 川越あさひクリニック4

治療方法を、患者さん自身にしっかり納得してもらうことです。「実はここに来るのは3軒目なんです」という患者さんも中にはいるのですが、では、私が1軒目、2軒目の先生と違うことをしているかというと、ほぼ一緒。では何が違うのかといえば、薬の使い方の説明ではないかと思います。お薬は、たいていの場合2、3回塗ると症状の改善が期待できるようになります。けれど、しっかり治しきるには赤みやかゆみだけでなくザラザラが完全になくなるまで塗り続けないといけないのですが、多くの方は薬をやめるのが早すぎるんです。また、患者さんが「こんなに薬を塗って大丈夫かな」と不安に思って塗る量を減らしてしまっても、効果は期待できません。ですから、薬の塗り方や量については時間をかけて説明して、「ああ、塗っても大丈夫なんだな」と心から納得していただいてから、使ってもらえるように心がけています。

患者自身の「治したい思い」を大切にしたい

先生が皮膚科を専門にされたきっかけを教えてください。

丸山陽子院長 川越あさひクリニック5

まず、高校生ぐらいの時に「一生を通じて働ける職がいいな」と思ったのが原点でした。そして医学部に進んだのですが、そこで皮膚科を選んだ一番の理由は、私自身がアトピー性皮膚炎を発症したことが大きいですね。中高生まではそれほどでもなかったのですが、大学に入って、解剖実習に使うホルマリンが合わなかったようで、顔に湿疹がすごく出てしまったんです。悩んだし、悲しかったのですが、そんな経験をしたことで「いろんな病気を背負って生きていかなきゃいけないこともある」と患者さん側の気持ちも感じられましたし、私のテーマは皮膚科かなと思うようになりました。当時、私が何も言わないのに周りから「顔どうしたの? 大丈夫?」と言われるのがとても嫌だったので、どんな症状の患者さんにも、声のかけ方に気をつけています。

新たに取り入れていることはありますか?

2023年5月にクリニックを新築リニューアルし、市の健診に取り組んだり、発熱患者さんを受け入れるため、診療動線を通常とは別にした診察室を造り対応できるようにしました。また、往診にも対応しています。その他にも、近隣のクリニックや病院との連携を深めていきたいと思っています。今は消化器外科の医師として大学病院に勤めている夫が、第2~第4土曜の月に3回こちらのクリニックで診察しており、夫が週に1回行っている駅前の赤心堂病院とも連携を取っているので、CT検査や大腸内視鏡検査、上部消化管検査などは、当院から検査予約ができます。

最後に、読者へ一言メッセージをお願いします。 

丸山陽子院長 川越あさひクリニック6

当院は、特別な治療をしているわけではありませんが、納得いただいた上で治療を続けてもらうことを大事にしています。私自身、話をしてもらいやすいほうかなと思っていますので、私で良ければどうぞ気軽にご相談ください。ニキビや乾癬など以前は治療法が限られていたものも、現在はどんどん新しい治療法ができて、完治とはいかずともより快適に過ごすことがめざせるケースも増えています。当院では対応できない治療法でも、治療が可能な病院をご紹介することもできますので、一度相談してもらえるとお役に立てるかと思います。

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