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三谷 雅人 院長の独自取材記事

みたにクリニック

(さいたま市大宮区/大宮駅)

最終更新日:2020/04/01

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北大宮駅から徒歩5分、大宮駅からは徒歩12分の地にある「みたにクリニック」。2020年に開院25周年を迎える同院には、近隣住民を中心に風邪や腹痛、生活習慣病、認知症などの病気を抱える患者が数多く訪れている。三谷雅人院長は、医師と患者の垣根を取り払い、「健康よろず相談所」として患者が話しやすいクリニックであることを大切にしている先生。院内ではできるだけリラックスしてもらえるようさまざまな工夫をしながら、患者の生活背景まで踏み込んで聞き重ねていく。開院当初から訪問診療も行っており、通院が困難になった患者に対し、外来診療の合間に自宅や施設に出向いて診療を行う。「体力の続く限り診療を続けたい」と穏やかに話す三谷院長に、現在の患者層や力を入れる診療分野などを聞いた。
(取材日2019年10月2日)

健康に関して何でも気軽に相談できるクリニックを志す

まずは、現在の患者層から伺います。

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主訴としては風邪や腹痛、生活習慣病などの内科的な疾患を抱えている方が多いです。また年齢では高齢な患者さんのほか、高血圧症や糖尿病にかかっている30~40代の方も来院されていますね。私は外来のほか、訪問診療も行っていて、現在はご自宅にお住まいの方をはじめ、グループホームに入居されている方も診療しています。

めざす診療のイメージとしてはどんな形でしょうか?

医者と患者という関係よりも、もっと距離の近い、健康に関して気軽に何でも相談ができる「健康よろず相談所」みたいなイメージです。そのため院内もできるだけリラックスして過ごしてもらえるよう、例えば待合室にはロングソファーを置いて、寒い時に使ってもらえるよう膝掛け毛布も用意していますし、診察時の患者さん用の椅子も、背もたれつきで座面がふかっとして座りやすいものにしています。椅子に関しては、勤務医時代に患者さんに丸椅子を使わせることに疑問を感じていたので、開院後に丸椅子から現在のタイプに変えたら、「いや、先生、実はね……」と心の内を話してくれることが増えたのです。やっぱり落ち着くのかもしれませんね。医師としての姿勢はもちろん、こういった環境面にも気を配るようにしています。

診療時に特に意識されていることは?

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話をよく聞くことが一番大事だと思います。医療の世界では、病院は病気を診るところ、クリニックは人を診るところと言われますが、その考えは私も同感。例えば過去に、しびれやめまいに悩んでいる患者さんがいました。問診をしたり検査をしたりしても特に異常がなかった。でも、どこに住んでいるのか、家族はいるのかといったことをそれとなくお聞きするうちに、一人暮らしで身近に相談できる人もおらず、本人も自覚がないうちにうつの症状としてしびれ・めまいが起きていることがわかったことがありました。ですから、患者さんと関係を築きながら生活背景までを探って考慮するようにしていますね。

患者の時間軸を尊重し、訪問診療に臨む

先生はもともと神経内科がご専門ですが、今の診療にはどのように生きていますか?

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よく精神科と間違われるのですが、神経内科は脳や神経などに異常があり、体が不自由になる病気を扱います。脳梗塞やパーキンソン病などですね。開業してからは神経内科の疾患の患者さんを診療する機会は減りましたが、訪問診療の患者さんは認知症の方が多いのでその経験が生きています。一例をあげれば、認知症の中のレビー小体型では手足の震えやこわばりなどのパーキンソン病に特徴的な症状が起きることがあり、またアルツハイマーも進行すると同様の症状が出たり、歩行障害が起きたりするので診断がつけやすい。また認知症の患者さんで精神的な症状が起きている場合は、提携している精神科のクリニックの医師に診療してもらうこともあります。

訪問診療も長く続けられています。そのやりがいや大切にしていることをお聞かせください。

当クリニックに通っていた患者さんが、足腰などが悪くなり通院できなくなった場合に、私のほうから自宅まで伺うようにしています。また原則的にエリアは徒歩圏内ですね。やりがいとしては、患者さんやご家族がとても喜んでくれること。持っていく診療道具は限られますから、医師個人としての経験や腕を生かせることもやりがいとなっています。診療時に大切にしているのは、患者さんの時間軸を守ることです。一度、深く反省させられた事例がありまして、それ以来、「患者さんの家に行っているんだから、その人の時間を守ろう」と決めました。昼休み時間を利用して訪問していますので、今もたまに時間が厳しくひやひやすることもあるのですが、「患者さんの時間だから」とできるだけ尊重するようにしていますよ。

訪問診療の患者にはどのような疾患が多いのでしょうか?

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疾患は幅広いです。ベースに生活習慣病を患っているケースがほとんどですが、それに加えてがんや脳卒中、心筋梗塞の術後ケア期の方などです。もちろん、その中には認知症の患者さんもいます。また、私は看取りも行っています。訪問看護ステーションと連動していますし、私が駆けつけるわけでもないのですが、事前に予兆はありますので、その時点でご家族にはさまざまな準備の仕方をお伝えしています。

月に1回、循環器内科専門の診療日もありますね。

ええ、毎月第4火曜日の午前中、東京医科歯科大学の循環器内科専門の先生に診療を担当してもらっています。私は研修医時代に東京医科歯科大学の医局に入局して、その後も関連病院の勤務医をしていた関係で、いまだに同大学やOBと交流があるのです。基本的には普段の診療日は私が診て、急性期の疾患であればすぐに、さいたま赤十字病院や自治医科大学附属さいたま医療センターなど提携病院に送りますが、取り立てて急は要しない程度だけれど狭心症などが疑われる場合には、専門の医師による診察を受けるよう患者さんに勧めているのです。なお、数年前に新しいデジタル超音波検査機も導入しましたので、より診断がつけやすくなりました。

地域に根差すクリニックの手応えを実感

お忙しい中、休日にはどんなことをしてリフレッシュされていますか?

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趣味は乗馬です。学生時代に乗馬クラブに所属していて、その後はしばらく間隔が空いたのですが、8~9年前から乗馬熱が再燃したんです。以来ずっと同じ馬に乗り続けていますが、なかなか思いどおりに動いてくれませんし、いまだに落馬もけっこうありますよ(笑)。ただ、スムーズに馬場を回れた時は、風も心地良くてリフレッシュできますね。もう一つは趣味と言えるかどうかですがワインです。自宅で料理を作っているので、それに合わせて飲む程度です。産地としては南フランスのローヌ地方のワインが気に入っていて、あとはイタリアやチリワインも飲みます。もちろん量は気をつけて、手作りの料理に合わせて何杯か、たしなむ程度ですよ。

特に何か、地域の皆さんへ伝えたいことはありますか?

健康維持のためぜひ、かかりつけ医を持ってほしいですね。患者さんが自己判断で病院にかかると、結果的には遠回りになってしまうことが多々あり、患者さんの時間・労力の無駄以上に、早期発見と治療開始が遅れてしまうことが怖いのです。地域にかかりつけ医をつくって初期診療を受ければ、きっと次に受けるべき検査や治療がわかりますし、より高度なものが必要であれば提携先の病院を紹介してくれます。そうした早期治療への道筋をつけるのが、かかりつけ医の役割ですから、何でも気軽に相談できるホームドクターを見つけてもらえればと思いますね。

今後の展望もお聞かせください。

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開院したのは33歳の頃でしたが、57歳となった現在まで地道に診療を続けてきましたので、地域に根差すクリニックとしての手応えも今は感じられるようになりました。プライベートでは2人の子どもも成長し、息子は病院で腎臓内科の医師となり、娘は今年医大を卒業して今は研修医です。将来的にクリニックをどうするかもありますが、2人には自由に将来を決めてもらえればと思っています。私自身は健康でいられる限り、診療を続けていきたいと思っています。15年ほど前から医師会の活動も積極的に行っていまして、今後は広い視野で地域医療をどう良くしていくかといった課題にも取り組んでいくつもりです。

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